玉森裕太（Kis-My-Ft2）が主演した、テレビ朝日の連続ドラマ『NICE FLIGHT!』が、日本航空、国土交通省航空局とともに「第13回ロケーションジャパン大賞」（主催：ロケーションジャパン編集部）特別賞を受賞した。官民を巻き込んでクオリティーの高いドラマを放送し、コロナ禍で落ち込んでいた航空業界を盛り上げ、復興に貢献したことが高く評価された。

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　同ドラマは、玉森演じる航空会社のパイロットと、中村アンが演じる飛行機の離着陸に関する指示を出す航空管制官のラブストーリーを、空港で働く人々の仕事に向き合うプロフェッショナルな姿ともに描いた。昨年7月からテレビ朝日系列で放送され、Twitterの世界トレンド1位を獲得。日本航空の全面協力で羽田空港内を中心とした大規模撮影を実現。国土交通省が監修し、規制の多い管制塔内の実態を見事に映像化した。

　16日に都内で開催された授賞式では、宝来忠昭監督が登壇し、「命を預かるドラマでもあるからこそ、リアリティーのあるドキュメンタリーのように撮りたいと思っていた。パイロットや管制官など皆さんに根気よく付き合っていただき、できた作品です」と取材や撮影に協力してくれた航空会社や空港関係者への感謝を伝えた。「コロナ禍で空を自由に飛べない時期が続いたからこそ、空を舞台にしたドラマで、明るい未来が来ることを信じよう、というメッセージを届けたいと思って作っていました」と、今回の受賞を含めてドラマの反響の大きさをかみしめていた。

　日本航空副社長の清水新一郎氏は「本当でしたらパイロットやキャビンクルーも連れてきたかったところですが、忙しくなってまいりました。落ち込みから脱出しなければいけない」と力強く語り、「このドラマのおかげで、航空・空港に関わる方々がどれだけ元気づけられたか。ドラマをご覧になられた視聴者の皆様も、『また旅行に行きたい』と思っていただけのではないか。そして、管制塔の皆さんの支えがあってこそ飛行機が飛べるということも視聴者の皆さん知っていただけたのではないかと思っています」と、感謝した。

　約半年にわたる丁寧な協力で作品のクオリティーに寄与した国土交通省航空局の久保田雅晴局長は、「コロナで航空業界はとても大変でした。この3年、耐えに耐えた航空、空港関係者みんなにいただいた賞だと思っております」とコメント。さらに、映像制作関係者やロケを受け入れる自治体、フィルムコミッション等に向けて、「（撮影に）ぜひ飛行機、空港を利用いただきたいと思います。我々国土交通省航空局はいくらでも協力をいたしますので、気軽にお声がけください」と威勢よく呼びかけると、会場からこの日一番の拍手が沸き起こっていた。

　「ロケーションジャパン大賞」は、この一年に公開・放送された映画・ドラマ・アニメの中から、最も地域を沸かせ、人を動かした【作品×地域】を選定して表彰しており、今回は、2021年11月1日から22年10月31日までに公開・放送された作品が対象となった。

■「第13回ロケーションジャパン大賞」受賞作品

グランプリ：映画『とんび』×岡山県
準グランプリ：ドラマ『鎌倉殿の13人』（NHK）×静岡県伊豆の国市

部門賞
支持率部門：映画『沈黙のパレード』×静岡県牧之原市
撮影サポート部門 ：映画『今はちょっと、ついてないだけ』×千葉県茂原市、長野県千曲市、愛知県幸田町、長崎県島原市
行楽度部門：映画『今夜、世界からこの恋が消えても』×神奈川県藤沢市
地域の変化部門：映画『峠 最後のサムライ』×新潟県長岡市

特別賞：ドラマ『NICE FLIGHT!』×日本航空株式会社、国土交通省航空局