俳優の生田斗真が主演する映画『湯道』（2023年2月23日公開）より、生田が銭湯「まるきん温泉」の暖簾（のれん）を旗のように持ち、首に手ぬぐい、左手に桶をかかえ、「風呂に入るぞー！！」と言わんばかりに、人々を導く“民衆ビジュアル”が公開された。

　世界で最も有名な絵画であるウジェーヌ・ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」をモチーフに、職場や学校の人間関係など、日々の生活の中でストレスを感じ続ける現代人に向けて、「お風呂」こそ本来の自分を取り戻せる場所であるという、映画からの文字通り“熱い”メッセージが込められている。この“民衆ビジュアル”は、各劇場にてビッグサイズのバナーポスターとして掲出予定となっている。

　さらに、出版界も沸く。映画『湯道』の小説化＆スピンオフコミック化が決定したのだ。日本の文化「お風呂」について精神や様式を突き詰める新たな道「湯道」を提唱した放送作家・小山薫堂が、構想約7年の歳月を経て、執筆した完全オリジナル脚本を、『HERO』『マスカレード』シリーズの鈴木雅之監督が映画化した本作。

　亡き父の遺した古びた銭湯「まるきん温泉」を巡って反発し合う兄弟、事情を抱えつつ明るく働くヒロイン、まるで湯気のように立ち上り、湯のように流れていく常連客たち、そして、湯を通して人生の豊かさを見出す「湯道会館」の人々。お風呂を通してさまざまな人間模様を描く。

　小説『湯道』（幻冬舎文庫）は、映画公開に先駆け、12月に発売される。映画の内容を深掘りし、登場人物の心の機微をそれぞれの視点で丁寧に描いた小説を先に読んで、イメージを膨らませたり、映画を観たあとに読んで答え合わせをたり、映画と併せて二度三度楽しめる内容となっている。

　スピンオフコミック『いいお湯でした。』は、橋本環奈が演じる、銭湯「まるきん温泉」で働き、常連客から愛される看板娘のヒロイン・秋山いづみが主人公。彼女が「まるきん温泉」で働くことになるまでの前日譚（エピソードゼロ）を、銭湯のウンチクあり、あるあるエピソードありと盛りだくさんに描く。原案・小山薫堂、作画・冬川智子。WEBマンガサイト「comicブースト（https://comic-boost.com/）」にて11月下旬より連載スタート予定。単行本は来年1月下旬発売予定。