現役保育士として活動する一方、SNSを中心に子どもたちとの日常や子育てや保育に関する役立つ情報を発信している、てぃ先生(35)が、総合エンターテイメント企業『アミューズ』とマネジメント契約することが本日1日、発表された。保育士としてはもちろん、テレビやラジオへの出演、講演、コンサル業など、多岐にわたる活躍をするてぃ先生だが、あくまで「タレントにはなりません」と言い切り、“保育士”という軸はブレないと話す。
■「人気が出てほしいとは思っていない」自分の軸とメディア出演への思い
――9月から芸能事務所と契約されるとのことで、活動に変化はあるのでしょうか。
てぃ先生:僕の活動は、今まで通りなんです。ありがたいことにメディアの露出も増えているのですが、スケジュールを含めて僕のこれまでの活動からすると特殊なことが多くて。メディアでの活動をメインにサポートしてもらおうと思っています。。
――では、タレントさんという位置づけではない?
てぃ先生:それはないです。一切考えていません(笑)。きれいごとでもなんでもなく、てぃ先生が人気になってほしいとか、多くの人に知ってほしいという欲は一切ないんです。僕が発信する子育ての内容やハウツーが、役に立つと思ってくださる方に届けばいいなという思いだけなんです。てぃ先生としての評価が上がることはまったく望んでいません。
――そのなかでテレビに出演する意味というのは?
てぃ先生:レコメンド機能があるとはいえ、ツイッターやインスタグラムやYouTubeなどで僕を知ってくださっている方は、情報がほしい時に“積極的に情報を取りに来る”人たちだと思うんです。一方でテレビは興味がない方も見ているものなので、出演することで僕が持っている情報を広く届けられるというメリットがあるのかなと。僕が発信する情報で救われるお父さん、お母さんがいて、その結果子どもにとってもいいという流れができるのなら、それはとてもいいことなのかなと思ったんです。
――現役の保育士さんですが、子どもと触れ合う時間と、情報発信のバランスはどのように考えていますか?
てぃ先生:“てぃ先生”としての活動が、保育士としての活動を上回ってはいけないというのは、絶対的なルールにしています。そうなってしまったら、てぃ先生の価値もないと思っています。先ほども申し上げましたが、別にタレントになりたいわけではないので。そのワークバランスは大切にしています。
■世の中のお父さん、お母さんに幸せになっていただけたらうれしい
――コロナ禍になって保育現場は変化しましたか?
てぃ先生:そもそも多業務が問題になっていた状況が改善されていなかったので、感覚的にはさらに業務負担が増えたという印象です。消毒含め、感染対策を徹底して行うという業務が増えているので。コロナは予期せぬものでしたが、それまでにもっと保育士の業務の見直しをしていなければいけなかった。ストレスで辞めざるを得ない状況で離職が増えていると思います。
――非常事態が起こる前に、もっと作業フローを含め改善しておかなければならなかった?
てぃ先生:そうですね。もっと保育士の業務を見直していれば、コロナで作業が大幅に増えても、なんとかなったかもしれません。
――てぃ先生は親への子育てのアドバイスと並行して、保育士さんの労働環境の問題点なども発信していますが、その効果を実感することはありますか?
てぃ先生:たとえば僕がYouTubeなどで発信した情報を、園の先生たちが実践しましたとか、ずっと悩んでいたことが解決することができましたというお声をたくさんいただくので、少しは保育士さんたちの負担軽減や、向いていないかも……と悩んでいる方たちを減らせているのかなと思っています。自分を過大評価しているかもしれませんが(笑)。
――子育てという部分でも、コロナ禍は大きな影響はありますか?
てぃ先生:コロナ禍になって自粛が続き、子どもたちが家にいる機会が増えたじゃないですか。仕事をしながら子どもと長い時間過ごさなければいけない日々をどうしたら良いかわからない…とか、「こんなに片付けができないんだ」とか「こんなに好き嫌いがあるんだ」と驚いた親御さんも多かったようなんです。僕はコロナの少し前にYouTubeを始めたのですが、それは参考にしていただけたのかなとは思っています。
――10年以上前はインフルエンサーもまだまだ少なかったです。そんな中、てぃ先生がSNSで発信をしようと思ったきっかけは?
てぃ先生:保育士が思っている以上に、お父さんお母さんが子育てについて悩んでいるんだなと感じたんです。しかも結構深刻なものも多く、少しでも役に立てればなという思いでした。きれいごとじゃないのですが、僕は子どもよりも子育てしているお父さん、お母さんに幸せになってほしいんです。親が幸せなら、子どもも幸せになれると思っていて。保育園では多くても親と接するのは数十人ですが、保育園の外には何百万人のお父さん、お母さんがいるじゃないですか。そういう人たちが笑顔になってほしいなと思っています。
■「“嫌い”ではなく“苦手”」ポジティブな言葉を意識
――先ほど保育士の労働環境の過酷さはあまり変化していないとお話されていましたが、どこに原因があるのでしょうか?
てぃ先生:全然改善されていないですね。たとえば、今年の2月から国からの補助が増えたんですが、月額3%と微々たるもので。でもそれは本当の意味で問題解決になっていない。保育士の給料がそこまで高くないというのは、志したときからわかっていることだと思うんです。
――給与よりも重労働のほうが大きな問題だと。
てぃ先生:そうですね。保育士を目指す方というのは、当然ながら「保育」にやりがいを感じています。でも実際の現場は、保育以外の仕事や負担が多すぎるんですよ。なので、“保育士の本来の仕事”を見直して、やらなくていいものは切り分けて、違う人にワークシェアすることができると良いと思うんです。でも、その人たちを雇うお金がない。教育にかけるお金は、日本ではどうしても蔑ろにされてしまう傾向があるんです。選挙でも、教育に関する公約を挙げている人ってなかなか当選しませんよね。
――ちなみに、てぃ先生はポジティブな発言を意識されているように感じるのですがいかがですか?
てぃ先生:それはあります。「嫌い」という言葉は使わないようにしています。なんとなく、「嫌い」と言ってしまうと、もう好きになる可能性がないように感じるじゃないですか。でも「○○が苦手かも」と言い換えれば、少し柔らかくなりますよね。「にんじん嫌い!」と言っている子がいたら「そうなんだ。にんじん苦手なんだね」とやんわり言い換えたりしています。お父さんお母さんに対しても、「その方法はだめです」といった否定ではなく、子育てに希望を感じられるような言葉を選んでいます。
――いま保育士を目指している方になにか声をかけるなら?
てぃ先生:保育業界はかなり厳しい状況にあるので、あとは改善されていくだけだと思っています。僕自身には保育士の代表とか、そんなおこがましい気持ちはないのですが、少しでもやりがいがあって働きやすい環境になればいいなと思って活動しているので、ぜひ目指してもらえればと思います。
(取材・文:磯部正和)
処女作である『ほぉ…、ここが ちきゅうの ほいくえんか。』(KKベストセラーズ)は発行部数15万部を超える大人気作になり、Twitter原作のコミック『てぃ先生』(KADOKAWA/メディアファクトリー)シリーズは20万部も突破しました。その他、多くの書籍を出版しており、自身初となる育児本『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)や、『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て〇×図鑑』(ダイヤモンド社)も重版を繰り返し、シリーズ累計25万部を超える大人気となっています。最近では、活躍の幅を広げ、テレビやラジオなどのメディアにも多数出演している。2022 年 4 月より、NHK Eテレ「ハロー ちびっこモンスター」にレギュラー出演しているほか、報道番組やバラエティ番組などさまざまなジャンルの番組にも出演中。また、保育士としての業務時間外も、全国での講演活動は年間50本以上、他園で保育内容のアドバイスを行う「顧問保育士」の創設と就任など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加しています。▼オフィシャル ページ https://www.amuse.co.jp/artist/A8989/index.html ▼てぃ先生オフィシャル Twitter https://twitter.com/_happyboy ▼てぃ先生オフィシャル Instagram https://www.instagram.com/tsenseidayo/ ▼てぃ先生オフィシャル YouTube https://youtube.com/c/tsensei
■「人気が出てほしいとは思っていない」自分の軸とメディア出演への思い
――9月から芸能事務所と契約されるとのことで、活動に変化はあるのでしょうか。
てぃ先生:僕の活動は、今まで通りなんです。ありがたいことにメディアの露出も増えているのですが、スケジュールを含めて僕のこれまでの活動からすると特殊なことが多くて。メディアでの活動をメインにサポートしてもらおうと思っています。。
――では、タレントさんという位置づけではない?
てぃ先生:それはないです。一切考えていません(笑)。きれいごとでもなんでもなく、てぃ先生が人気になってほしいとか、多くの人に知ってほしいという欲は一切ないんです。僕が発信する子育ての内容やハウツーが、役に立つと思ってくださる方に届けばいいなという思いだけなんです。てぃ先生としての評価が上がることはまったく望んでいません。
――そのなかでテレビに出演する意味というのは?
てぃ先生:レコメンド機能があるとはいえ、ツイッターやインスタグラムやYouTubeなどで僕を知ってくださっている方は、情報がほしい時に“積極的に情報を取りに来る”人たちだと思うんです。一方でテレビは興味がない方も見ているものなので、出演することで僕が持っている情報を広く届けられるというメリットがあるのかなと。僕が発信する情報で救われるお父さん、お母さんがいて、その結果子どもにとってもいいという流れができるのなら、それはとてもいいことなのかなと思ったんです。
――現役の保育士さんですが、子どもと触れ合う時間と、情報発信のバランスはどのように考えていますか?
てぃ先生:“てぃ先生”としての活動が、保育士としての活動を上回ってはいけないというのは、絶対的なルールにしています。そうなってしまったら、てぃ先生の価値もないと思っています。先ほども申し上げましたが、別にタレントになりたいわけではないので。そのワークバランスは大切にしています。
■世の中のお父さん、お母さんに幸せになっていただけたらうれしい
てぃ先生:そもそも多業務が問題になっていた状況が改善されていなかったので、感覚的にはさらに業務負担が増えたという印象です。消毒含め、感染対策を徹底して行うという業務が増えているので。コロナは予期せぬものでしたが、それまでにもっと保育士の業務の見直しをしていなければいけなかった。ストレスで辞めざるを得ない状況で離職が増えていると思います。
――非常事態が起こる前に、もっと作業フローを含め改善しておかなければならなかった?
てぃ先生:そうですね。もっと保育士の業務を見直していれば、コロナで作業が大幅に増えても、なんとかなったかもしれません。
――てぃ先生は親への子育てのアドバイスと並行して、保育士さんの労働環境の問題点なども発信していますが、その効果を実感することはありますか?
てぃ先生:たとえば僕がYouTubeなどで発信した情報を、園の先生たちが実践しましたとか、ずっと悩んでいたことが解決することができましたというお声をたくさんいただくので、少しは保育士さんたちの負担軽減や、向いていないかも……と悩んでいる方たちを減らせているのかなと思っています。自分を過大評価しているかもしれませんが(笑)。
――子育てという部分でも、コロナ禍は大きな影響はありますか?
てぃ先生:コロナ禍になって自粛が続き、子どもたちが家にいる機会が増えたじゃないですか。仕事をしながら子どもと長い時間過ごさなければいけない日々をどうしたら良いかわからない…とか、「こんなに片付けができないんだ」とか「こんなに好き嫌いがあるんだ」と驚いた親御さんも多かったようなんです。僕はコロナの少し前にYouTubeを始めたのですが、それは参考にしていただけたのかなとは思っています。
――10年以上前はインフルエンサーもまだまだ少なかったです。そんな中、てぃ先生がSNSで発信をしようと思ったきっかけは?
てぃ先生:保育士が思っている以上に、お父さんお母さんが子育てについて悩んでいるんだなと感じたんです。しかも結構深刻なものも多く、少しでも役に立てればなという思いでした。きれいごとじゃないのですが、僕は子どもよりも子育てしているお父さん、お母さんに幸せになってほしいんです。親が幸せなら、子どもも幸せになれると思っていて。保育園では多くても親と接するのは数十人ですが、保育園の外には何百万人のお父さん、お母さんがいるじゃないですか。そういう人たちが笑顔になってほしいなと思っています。
■「“嫌い”ではなく“苦手”」ポジティブな言葉を意識
――先ほど保育士の労働環境の過酷さはあまり変化していないとお話されていましたが、どこに原因があるのでしょうか?
てぃ先生:全然改善されていないですね。たとえば、今年の2月から国からの補助が増えたんですが、月額3%と微々たるもので。でもそれは本当の意味で問題解決になっていない。保育士の給料がそこまで高くないというのは、志したときからわかっていることだと思うんです。
――給与よりも重労働のほうが大きな問題だと。
てぃ先生:そうですね。保育士を目指す方というのは、当然ながら「保育」にやりがいを感じています。でも実際の現場は、保育以外の仕事や負担が多すぎるんですよ。なので、“保育士の本来の仕事”を見直して、やらなくていいものは切り分けて、違う人にワークシェアすることができると良いと思うんです。でも、その人たちを雇うお金がない。教育にかけるお金は、日本ではどうしても蔑ろにされてしまう傾向があるんです。選挙でも、教育に関する公約を挙げている人ってなかなか当選しませんよね。
――ちなみに、てぃ先生はポジティブな発言を意識されているように感じるのですがいかがですか?
てぃ先生:それはあります。「嫌い」という言葉は使わないようにしています。なんとなく、「嫌い」と言ってしまうと、もう好きになる可能性がないように感じるじゃないですか。でも「○○が苦手かも」と言い換えれば、少し柔らかくなりますよね。「にんじん嫌い!」と言っている子がいたら「そうなんだ。にんじん苦手なんだね」とやんわり言い換えたりしています。お父さんお母さんに対しても、「その方法はだめです」といった否定ではなく、子育てに希望を感じられるような言葉を選んでいます。
――いま保育士を目指している方になにか声をかけるなら?
てぃ先生:保育業界はかなり厳しい状況にあるので、あとは改善されていくだけだと思っています。僕自身には保育士の代表とか、そんなおこがましい気持ちはないのですが、少しでもやりがいがあって働きやすい環境になればいいなと思って活動しているので、ぜひ目指してもらえればと思います。
(取材・文:磯部正和)
処女作である『ほぉ…、ここが ちきゅうの ほいくえんか。』(KKベストセラーズ)は発行部数15万部を超える大人気作になり、Twitter原作のコミック『てぃ先生』(KADOKAWA/メディアファクトリー)シリーズは20万部も突破しました。その他、多くの書籍を出版しており、自身初となる育児本『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)や、『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て〇×図鑑』(ダイヤモンド社)も重版を繰り返し、シリーズ累計25万部を超える大人気となっています。最近では、活躍の幅を広げ、テレビやラジオなどのメディアにも多数出演している。2022 年 4 月より、NHK Eテレ「ハロー ちびっこモンスター」にレギュラー出演しているほか、報道番組やバラエティ番組などさまざまなジャンルの番組にも出演中。また、保育士としての業務時間外も、全国での講演活動は年間50本以上、他園で保育内容のアドバイスを行う「顧問保育士」の創設と就任など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加しています。▼オフィシャル ページ https://www.amuse.co.jp/artist/A8989/index.html ▼てぃ先生オフィシャル Twitter https://twitter.com/_happyboy ▼てぃ先生オフィシャル Instagram https://www.instagram.com/tsenseidayo/ ▼てぃ先生オフィシャル YouTube https://youtube.com/c/tsensei
2022/09/01