あす8月11日は、国民の祝日「山の日」。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨とした日にあわせて、ある登山家のドキュメンタリー映画を紹介。7月8日より劇場公開中の『アルピニスト』だ。
同映画は、世界でも有数の岩壁や氷壁、数々の断崖絶壁を、命綱もつけず、たった独りで登る無謀なフリーソロという登山スタイルを貫いた天才アルピニスト、マーク・アンドレ・ルクレールの姿を収めたドキュメンタリー。
百戦錬磨の「フリーソロ」クライマーたちの中でも、マークはひときわ捉えどころのない、異色の存在。誰もがひるむような過酷な岩と氷の絶壁を完登し、世界一過酷なルートといわれるコークスクリュー・ルートを単独で制覇するなど、比類なき快挙を成し遂げながらも、世間の注目を好まず、SNSでのアピールにまったく興味を示さなかったということもあり、その偉業を知る人はごくわずか。
この登山界の輝ける天才がどのような人物だったのか、世間が知ることとなったのは、2018年3月にアラスカ州ジュノー北部で、マークがわずか25年という若さで生涯を終えた後のことだった。
マークの訃報が届いた時、本作は完成直前の段階だったという。監督を務めたピーター・モーティマーとニック・ローゼンは、これまで数多くの登山にまつわるドキュメンタリー映画を製作してきた映像クリエーターであり、クライマーでもあった。マークの存在を知り、映画製作を目的とした撮影の許可を取り付け、およそ2年にわたってカメラを向け続けた。時に、撮影陣に知らせることなく、文字通り“単独”でマークが歴史的快挙を達成してしまうこともあったという。
監督たちは映画制作をあきらめ、マークという青年の輝きに満ちた人生を悼む日々を送っていたという。だが時は過ぎ、マークの良き理解者である母親のミッシェルと恋人でありクライミングパートナーのブレットや周囲の人たちから、アルピニストとして生きた彼の思い出を残してほしいとの声を受けて、映画制作を再開。
マークの好きなことへの情熱や不屈の精神、そして彼の愛した風景など、彼の遺したレガシーを映画に刻みつけ、それを観客と分かち合うにはどうしたら良いか、ということにも心を砕き、映画を完成させた。
恋人のブレットも「フィルムに収められた映像記録の数々を見たらきっとエキサイトしたに違いない」とマークの思いを代弁する。そして「映画を観た人がマークのことを知り、彼の魂を感じてくれることを願っている」と期待を寄せていた。
この機会に、知られざる天才クライマー、マーク・アンドレ・ルクレールの伝説を目撃し、山を愛した彼の生き様に思いを馳せてみてはどうか。
同映画は、世界でも有数の岩壁や氷壁、数々の断崖絶壁を、命綱もつけず、たった独りで登る無謀なフリーソロという登山スタイルを貫いた天才アルピニスト、マーク・アンドレ・ルクレールの姿を収めたドキュメンタリー。
百戦錬磨の「フリーソロ」クライマーたちの中でも、マークはひときわ捉えどころのない、異色の存在。誰もがひるむような過酷な岩と氷の絶壁を完登し、世界一過酷なルートといわれるコークスクリュー・ルートを単独で制覇するなど、比類なき快挙を成し遂げながらも、世間の注目を好まず、SNSでのアピールにまったく興味を示さなかったということもあり、その偉業を知る人はごくわずか。
この登山界の輝ける天才がどのような人物だったのか、世間が知ることとなったのは、2018年3月にアラスカ州ジュノー北部で、マークがわずか25年という若さで生涯を終えた後のことだった。
マークの訃報が届いた時、本作は完成直前の段階だったという。監督を務めたピーター・モーティマーとニック・ローゼンは、これまで数多くの登山にまつわるドキュメンタリー映画を製作してきた映像クリエーターであり、クライマーでもあった。マークの存在を知り、映画製作を目的とした撮影の許可を取り付け、およそ2年にわたってカメラを向け続けた。時に、撮影陣に知らせることなく、文字通り“単独”でマークが歴史的快挙を達成してしまうこともあったという。
監督たちは映画制作をあきらめ、マークという青年の輝きに満ちた人生を悼む日々を送っていたという。だが時は過ぎ、マークの良き理解者である母親のミッシェルと恋人でありクライミングパートナーのブレットや周囲の人たちから、アルピニストとして生きた彼の思い出を残してほしいとの声を受けて、映画制作を再開。
マークの好きなことへの情熱や不屈の精神、そして彼の愛した風景など、彼の遺したレガシーを映画に刻みつけ、それを観客と分かち合うにはどうしたら良いか、ということにも心を砕き、映画を完成させた。
恋人のブレットも「フィルムに収められた映像記録の数々を見たらきっとエキサイトしたに違いない」とマークの思いを代弁する。そして「映画を観た人がマークのことを知り、彼の魂を感じてくれることを願っている」と期待を寄せていた。
この機会に、知られざる天才クライマー、マーク・アンドレ・ルクレールの伝説を目撃し、山を愛した彼の生き様に思いを馳せてみてはどうか。
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2022/08/10