メキシコの冷徹なる俊英ミシェル・フランコ(『母という名の女』『或る終焉』)監督最新作『ニューオーダー』が、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで6月4日公開される。「第77回(2022年)ベネチア国際映画祭」で審査員大賞を受賞しながらも、各国の映画祭で激しい賛否両論を巻き起こした本作。解禁となった予告編も街中での殺戮(さつりく)と略奪の様子が映し出され、思わず目を逸らしたくなる。 監督のミシェル・フランコは、長編デビュー作から4作品連続でカンヌ国際映画祭に正式出品され、コンペティション部門での脚本賞を含む3冠に輝いてきた。ごく普通の人間の人生がふとしたきっかけで崩壊の危機に瀕していく様を冷徹な視線で描いてきた彼は言う。
2022/04/19