日本のスキージャンプ界のレジェンド・葛西紀明選手と、エース・小林陵侑選手が4日、都内で行われた映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』公開直前イベントのゲストとして登壇した。師弟関係にある両選手が映画イベントにそろって登壇するのは今回が初。しかも、2人とも「ハリー・ポッター」魔法ワールドのファンということで、小林選手は持参した「オリンピックの金メダルを持ったニフラー」とのフォトセッションにも笑顔で応じた。

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　今シーズン、大きな結果を残した小林選手。2月の北京五輪ではノーマルヒルで金メダル、ラージヒルで銀メダルを獲得。ワールドカップでは3シーズンぶり2回目の総合優勝を果たした。改めて会場の観客から拍手で祝福された小林選手は、「自分でもけっこうびっくりしています」。

　そんな小林選手が所属する土屋ホームスキー部の選手兼任監督であり、リレハンメル五輪（1994年）団体銀、ソチ五輪 （2014年)ノーマルヒル個人銀・団体銀と3個のメダルを獲得し、冬季五輪に8回の出場経験を持つ葛西選手も「びっくりしました。こんなにいい成績を残してくれると思わなかった」と、小林選手の快挙を讃えた。

　ただ、同じ選手としては悔しさもあるようで、「僕を飛び越えていっちゃったんで、ちょっと教えすぎたかなぁ」と、手に持っていた杖で小林選手に「オブリビエイト」と記憶を消すことができる呪文を唱えたり、小林選手が「忘れさせられる呪文をかけられたので、（葛西選手に）教わったこと全部忘れちゃいました」と言い返したりするひと幕も。

　葛西選手は監督として後輩たちに教えることもありつつ、「陵侑のいいところもたくさんあるので、そういうところは勉強させてもらっている」と、貪欲。そんな葛西選手の「背中を見て学んでいる」と小林選手。お互いにリスペクトしあい、日頃からフレンドリーで良好な師弟関係を伺わせた。

　スキージャンプ選手の間では、五輪で金メダルを4個獲得しているスイスのシモン・アマン選手が「魔法使い」「ハリー・ポッターみたい」と言われていたそう。アマン選手と競い合っていた葛西選手は「ちょっと腹が立つくらい良い選手だったので、それを引きずって『ハリー・ポッター』シリーズはしばらく見てなかったんですけど、海外遠征で時間があった時に全部見て」ハマったという。

　一方、小林選手は「『ハリー・ポッター』シリーズから全作、公開から1年以内には必ず観ている」といい、やはり海外遠征の移動中に見ることが多いそう。最新作は一足先に試写室の大きなスクリーンで観ることができ、「やっぱり、違いますね。劇場のスクリーンで観たほうがいいと思う」と話した。さらに「アクションもありますし、かわいい動物たちも出てくる。金メダル級の作品だと思っています」と太鼓判を押していた。