お気に入りの映画の話から、気になるあの人の心の中を少しだけのぞき見る【かけがえのない1本】シリーズ。今回は、Netflixシリーズ『金魚妻』(独占配信中)に出演している女優の水上京香さんが登場。ロマンティック・コメディの名作『ラブ・アクチュアリー』(2003年)が大好きとのことだ。
――『ラブ・アクチュアリー』を選んだ理由は?
【水上】コメディ要素のあるラブストーリーになっていて、冒頭でアメリカの同時多発テロの犠牲になられた方々が、ご家族や友人の方に最後にかけた電話は憎しみや復讐の言葉ではなく愛のメッセージだった、という文章から映画は始まるのですが、そのメッセージの通り、オムニバス形式の劇中でいろんな人がいろんな愛の形を求めて走り抜けていくクリスマスの物語です。
「こんな恋愛したい!」という願望はなんとなくあるのですが、この作品を見て、その恋愛観は、もしかしたら絶対ではなく、年齢を重ねたり、出会う相手によって変わっていくものなのかなと思いました。こういう恋愛もあり、という可能性を広げてくれる作品。他の人はどんな気持ちになるのか、知りたいと思える作品です。
劇中ではすごく有名な楽曲がたくさん使われているんですが、5年くらい前にフルオーケストラで生演奏しながら本編を上映する「ラブ・アクチュアリーシネマ・コンサート」というのがあって、それをクリスマスに観に行ったことがあるくらい好きな作品です。
■映画『ラブ・アクチュアリー』2003年、英・米、リチャード・カーティス監督
2003年に公開されたリチャード・カーティスによる、男女19人のさまざまな恋愛を並行させて描いたロマンティック・コメディ映画。コリン・ファース、ヒュー・グラント、リーアム・ニーソン、アラン・リックマン、エマ・トンプソンなど、豪華キャストが共演。美しいメインテーマと共に、劇中に流れるポインター・シスターズやビーチボーイズ、ジョニ・ミッチェル等のヒット曲など音楽面でも話題となった。
クリスマスが近づくロンドン。英国の新首相デヴィッドは着任早々、秘書のナタリーに一目ぼれ。最愛の妻を亡くしたダニエルは、妻の連れ子から恋に悩んでいると明かされる。作家ジェイミーは、言葉が通じないポルトガル人のメイドに好意を。3人の子どもがいるハリーとカレンの夫妻だが、ハリーは会社の若い部下と浮気をしていた。ハリーの会社に勤めるサラは入社以来ずっとある同僚に片思い中などなど、人々はさまざまな想いを胸に聖夜を迎えていく。19人の男女が織り成す9つの恋愛模様を、英国作品らしいウィットもたっぷり盛り込み、笑いの中にもさわやかな感動があるストーリーを繰り広げる。
Netflixにて配信中。
■Netflixシリーズ『金魚妻』(2月14日より独占配信中)
妻たちは、なぜ一線を超えたのか――。「グランドジャンプめちゃ」(集英社)で連載中の黒澤Rによる同名漫画を実写化。ドラマのタイトルにもなっている「金魚妻」以外にも、外注妻、弁当妻、伴走妻、頭痛妻、改装妻の禁断の愛の物語が切り取られていく。
風情ある風景が残る下町に隣接する高層タワーマンションの最上階。平賀さくら(篠原涼子)は、ある事故をきっかけに美容師としての夢を諦め、結婚。多数のサロンを手がける夫と、誰もが羨む華やかな人生を歩んでいるかと思われていたが、実は夫・卓弥(安藤政信)からのDVとモラハラ、更に同じマンションに住むゆり葉(長谷川京子)から敵対視され苦しむ日々を送っていた。それでもサロンの共同経営者としての仕事を自分の居場所と信じ、夫から離れることが出来ないさくらは、偶然立ち寄った金魚屋で運命的な出会いを果たす。金魚鉢の中で泳ぐ“金魚”に自分を重ねるさくらと、彼女をまっすぐに見つめる春斗(岩田剛典)。やがて、夫の暴力が限界となって家から逃げ出したさくらは、春斗と一線を超えてしまう。それは刹那的な逃避なのか、それとも運命の恋なのか――。
2022/03/21