ヒーロー映画史上最もスキャンダラスな展開が待ち受ける『THE BATMAN−ザ・バットマン−』（3月11日公開）でバットマン／ブルース・ウェイン役を演じたロバート・パティンソンと、バットマンと共闘するミステリアスなヒロイン・キャットウーマン／セリーナ・カイル役のゾーイ・クラヴィッツが“バーチャル来日”するイベントが24日、都内で開催された。日本で二人を迎えたのは、俳優でバットマン好き、かつプライベートでも仲が良いという磯村勇斗と鈴木伸之。スクリーン上に映し出されたロバート・パティンソンたちとトークを繰り広げた。

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　1939年にDCコミックに初登場して以来、バットマンが登場する映画、テレビシリーズ、ビデオゲーム、アニメーション、コミックなどは数知れず。そんな中でも磯村は、「子どもの頃からその存在は知ってましたが、ちゃんと観るようになったのはクリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』トリロジー。クリスチャン・ベールが演じたバッドマンがすごく魅力的だった。そこからハマっていった」とコメント。

　一足先に試写で本編を観たという鈴木は、「実は映画を見る前に一筆書かされていて、本編の内容については世界的なものですから、発言は控えてくださいと言われている。しゃべっちゃったら逆に世界的な人になってしまって、“T”が“D”になったバッドマンになってしまう」と洒落を言いつつ、今回の『THE BATMAN−ザ・バットマン−』が最も好きなバットマン作品になったと話した。

　磯村も今回、ロバート・パティンソンが演じたバットマンは、夜に自警活動を行うようになって2年目ということで、「未熟なバットを見事に演じていた。善と悪の狭間で、自分がどうバットマンになっていくか、その過程が描かれている。ロバート・パティンソン演じるバットマンからは（過去作のバットマンよりも）より繊細な心を持っているように感じました」と印象を語っていた。

　この日、バットモービルとゴッサム・シティが描かれたシャツを着て登壇した磯村に対し、全身黒のバットマンとは対照的な上下とも白い服に黒のベストを合わせたコーディネートの鈴木は「皆さんに見えていないかもしれないですが、ブラックライトで照らされるとゴッサム・シティが浮かび上がるんですが、この照明とは聞いてなかった」と、誰もが嘘だとわかる嘘をつき、図らずも“バットマンの「嘘」が暴かれていく”という本作をなぞることに。

　ロンドンのスタジオにいるロバート・パティンソンたちが、日本の会場のスクリーンに映し出されると、「不思議な感覚。鳥肌が立ちました」と磯村。ロンドンで合成された映像を観ながら話しているロバートも「未来にいるかのよう」と“バーチャル来日”に思わず笑みがこぼれた。ゾーイも「来日がかなわず残念。日本は最も好きな場所の一つなので、少なくともこういう形でお話できてうれしく思います」と話した。

　そんな二人を連れて行きたい場所として、磯村が選んだのは新宿・歌舞伎町。「個人的な意見ですが、歌舞伎町はゴッサム・シティに近いんじゃないかな。バットマンに守ってもらいたいな、と思ったので偵察していただきたい」と話しかけると、ロバートは「いつでも駆けつけます。バットシグナルをたいていただければ」と快諾。ゾーイも「私も行くわ？」とノリ良く応じた。

　実はロバートは歌舞伎町に行ったことがあり、「面白いところだよ。『ハリー・ポッター』で来日した時だから随分前だけど」とゾーイに話す一幕も。『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』（2005年）のプロモーションで来日した時のことを覚えていたようだ。

　磯村は、劇中にロバートの上裸が映るシーンの「背中が印象的で、（バットマンの）羽が生えてきそうだった」と感想を交えつつ、ボディメイクについて質問。ロバートは「今回のバットマンは、夜な夜なストリートファイトしていて、傷跡も残っているし、寝てないし、食べてないし。だから筋肉はつけるがウエイトはつけない、という変わったワークアウトした。ジムでトレーニングを頑張っても、食べられない。心理面では、バットマンには80年の歴史があるので、たくさんコミック読んで、エキスパートといえるくらいバットマンに詳しくなったと思います」と丁寧に答えた。その徹底した役作りに磯村たちも感銘を受けていた。