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羽生結弦「人生って報われることが全てじゃないんだな」 北京五輪終え率直な思い吐露

 【北京五輪】エキシビジョンを終えた羽生結弦が20日、演技後のインタビューで今の率直な思いを明かした。

羽生結弦選手(C)ORICON NewS inc.

羽生結弦選手(C)ORICON NewS inc.

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 この日のエキシビジョンで、羽生は「春よ、来い」のメロディーに乗せ、桜の花びらが舞っているかのような華麗なスケーティングを披露。完成度の高いトリプルアクセルを飛ぶと、会場からは大きな拍手が送られた。指先までこだわった繊細な表現で観客を魅了し、滑り終わると「ありがとうございました」と小さくつぶやいた。

 その後のインタビューで、羽生はエキシビジョンで使用した楽曲「春よ、来い」に込めた思いについて「いろいろ詰め込みすぎて、何がとは僕の口から言い切れないですけど、皆さんにこうやって見ていただきながら、見ていただけるからこそ、僕はこうやって滑ってこられたと思う」としみじみ。「見ていただけるからこそ、僕の演技に何かしらの意味が生まれると思うので、皆さんに感謝したいなって思っています」と語った。

 北京五輪はどんな気持ちで滑ってきたのか問われると「とにかく自分がやりたいこと、そしてこうやって見ていただける今だからこそできる全てを、このオリンピックの地でやっていきたいなという思いが強くありました。本当に、本当に幸せな時間だったなと思います」と言葉をかみ締めた。

 北京五輪は自身にとって「いろんな事を深く考えさせられた」大会だったと本音を吐露。「今まで僕は努力してもどうしようもない時期もたくさんありましたし、皆さんの記憶の中にある羽生結弦はソチオリンピックだったり、平昌オリンピックだったり、成功している自分が多いかもしれないですけど、僕はここまで競技を続けるにあたって、自分の中のどん底を何回も何回も見てきました」と、数多の挫折を乗り越えてきたと説明する。

 「そういった意味でもまた今回、大人になって人生って報われることが全てじゃないんだなって。ただ、報われなかった今は、報われなかった今で幸せだなと。不条理なことはたくさんありますけど、少しでも前を向いて歩いていけるように頑張っていきたいと思います」と再び前を見据えた。

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