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“天才美少女ダンサー”マディ・ジグラー、シーア監督映画で自閉症の難役に挑戦

 顔を見せないアーティストで知られるSia(シーア)に代わり、2014年に発売された「シャンデリア」のミュージックビデオ(MV)で金髪ウィッグとレオタードを身にまとい、独創的なダンスを披露して世界を驚愕させたマディ・ジグラー。当時11歳だったマディも、現在20歳。女優・ダンサー・モデルとしてますます活躍の場を広げている。

ティーンの憧れマディ・ジグラー(C) 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

ティーンの憧れマディ・ジグラー(C) 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

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 マディは2歳からダンスをはじめ、8歳の時にダンサーを目指す娘とその母親の姿を追ったアメリカのリアリティ番組『Dance Moms』に出演。同番組の大ファンだったシーアはマディを観て、“天才の風格がある”“必ず有名になる”と直感し、青田買いに走る。自らMV出演をオファーしたのだ。

 それにマディは期待を超えるパフォーマンスで応え、「シャンデリア」の曲のイメージを見事に表現。MVの再生回数はみるみる上昇し、「美しすぎる少女ダンサー」は社会現象となった(※同MVは22年1月時点で総再生数24億超え)。この大ヒットを受け、シーアとマディは数々のステージやMVでコラボを重ね、19年のフジロックフェスティバルで一緒に来日も果たした。激しい雨の中、直立不動で歌うシーアと、圧巻のダンスパフォーマンスを披露したマディたちのステージは伝説となっている。

 もはやシーアにとっての“ミューズ”、なくてはならない存在になっているマディ。シーアと“親子”のような絆を築いてきたマディも「いつ、どんな仕事でも、しっくりきて楽しい。シーアは素晴らしい人で、一緒に歩んでこられた私は運がいいです」と、謙虚な姿勢で感謝の気持ちを語っている。

 シーアが初の映画監督にして原案・脚本・製作まで手がける映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』(21年)にも出演し、その表現力で共演者たちを感嘆させたマディ。同映画の企画については、2人が出会って間もない頃にすでに話が出ていたという。

■「私たちはデュオ」シーアへの絶大な信頼

自閉症の妹ミュージック(演:マディ・ジグラー)=映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』(2月25日公開)(C) 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

自閉症の妹ミュージック(演:マディ・ジグラー)=映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』(2月25日公開)(C) 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

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 マディは「私が11歳か12歳のときにこの映画をやると言われて、すぐに興味を持ちました。その理由は、1つ目は、シーアが関わることは何でも、永遠にやってみたいと思ったから。だって私たちはデュオだし、本当に最高だから。2つ目は、とても怖かったけどなぜか、何のつながりもないのにこのキャラクターを引き受けられるような気がしたからです」と、シーアへの絶大な信頼から、出演を快諾していたことを明かす。

 さらに脚本を読んで、「すごく心を揺さぶられて、これは是非世に出すべきだと思ったんです。ミュージックシーンと幻想シーンが圧倒的で、その世界を私自身が見てみたいというのもありましたね。この映画が実現してうれしいです。世界の人たちにも観てほしい」とマディ。

 同映画は、アルコール依存症のリハビリテーションプログラムを受け、孤独に生きるズーが、長らく会っていなかった自閉症の妹ミュージックと暮らすことになり、最初は妹との生活に戸惑っていたが、アパートの隣人・エボを交えた3人で穏やかに日々を過ごしていくうちに、自分自身も少しずつ変わろうとしていくストーリー。

 特徴の一つとなっているのが、リアルなドラマシーンと交錯するように差し込まれた、独創的な音楽シーン。シーアが書き下ろしたオリジナル楽曲が12曲も使用されており、その中でマディはダンスだけでなく歌唱も披露している。

■共演のケイト・ハドソン「彼女の才能は神がかり的」と称賛

劇中の音楽シーンでは歌やダンスもたっぷり魅せる(C) 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

劇中の音楽シーンでは歌やダンスもたっぷり魅せる(C) 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

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 映画の撮影はマディが14歳の時に行われており、演技も歌唱も彼女にとって新たな挑戦ばかり。それでもマディが見せた“プロ意識”はシーアだけでなく共演者も驚かせた。

 マディが演じるミュージックの姉ズーを演じたケイト・ハドソン(映画『あの頃ペニー・レインと』など)は、マディのことを「特別な存在」と言い、「初めて一緒に撮影を始めたとき、彼女がキャラクターになりきるのを見てものすごく感動しました。彼女の才能は神がかり的だから。彼女にとっては大きな挑戦だったはずだけど、彼女じゃなきゃ他の誰もこの役を演じることができなかった」とマディの才能を称賛するコメントをしている。

 さらに、「彼女の動きを見ると、それは神から授かった才能であると同時に、自律心が備わっています。すごく規律正しい14歳の少女でした」と、すでにプロ意識を持って仕事に取り組むマディに感動を覚えたと語っていた。

 シーアも「彼女は今まで一緒に仕事をした中で、最もプロフェッショナルな俳優」とマディを認めており、むしろ頑張りすぎてしまうマディに「休憩しなさい。食べなきゃだめよ。遅くまで仕事をしすぎたらダメよ」と声をかけるほどだったという。

 同映画でマディが演じたのは、周囲の変化に敏感な自閉症を持つキャラクター。難しい役どころだったが、「撮影現場に全員がそろうと、自分たちが役になったように感じたの。おかしなことだけど、私たちの人生のように感じたわ。全員が同時に役になりきっていて、それが私にとって最高だった」と、演じているとは思わないほど役に没入できたと明かす。

 さらに本作について、「私はこの映画は“受容”についてだと思っています。ミュージックを演じてみて、私はとても受け入れられていると感じました。お互いのすべてを受け入れ、何も変えようとはしない。それがこの映画から学んだ最大のポイントです。これは日常生活にも反映されていると感じるし、すごく感謝しています。すべてはただ愛についてで、この映画は、温かさや歓迎されることを描いています」と、語っていた。

 音楽シーンはもちろんのこと、ひとりの孤独な女性が周りの人々の愛によって居場所を見つけるというメッセージが込められたストーリーが観る者の胸を打つ映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』は、2月25日よりTOHOシネマズ日比谷(東京)ほかにて全国公開。

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