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直木賞受賞・今村翔吾氏、30歳からの夢かなえ号泣「子どもたちの気持ちを裏切らずに済んだ」

 第166回「直木賞」を受賞した今村翔吾氏(37)が19日、都内で会見を行い、「受賞の報を受けた時、まさか自分が泣くとは思ってなかったけど、号泣してしまいました」と万感の思いを語った。会場のホテルには人力車で乗りつけたという。

『第166回直木三十五賞』を受賞した今村翔吾氏 提供:日本文学振興会

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 無数のフラッシュを浴び、今村氏は「やっとここまできたか」と感無量の様子で、「野球少年がイチロー選手みたいに首位打者をとりたい、ゴールデングラブをとりたいと。ただそれだけというか、僕は池波正太郎先生から始まったんで、岩波先生もとっている本当にあこがれの賞だったんです」と晴れやかに語った。池波さんと同じ37歳での受賞となった。

『第166回直木三十五賞』に決定した今村翔吾氏『塞王の楯』

『第166回直木三十五賞』に決定した今村翔吾氏『塞王の楯』

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 さらに、「もともと僕は30歳になるまで一切小説を書いたことがない青年だった」と振り返り、「30歳になっても夢はかなうということを残りの人生で証明したいと、(直木賞)受賞を公言していたんで、嘘を真に変えられた。子どもたちの気持ちを裏切らずに済んだ」と、号泣に至った思いを明かした。

 今村氏は1984年生まれ、京都府出身。ダンスインストラクターや作曲家、埋蔵文化財調査員を経て、『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビュー。同作で「歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞」を受賞したのをはじめ、続く『童神』で角川春樹小説賞を受賞。2020年に『八本目の槍』で吉川英治文学新人賞、『じんかん』で山田風太郎賞、2021年に『羽州ぼろ鳶組』シリーズで吉川英治文庫賞を受賞。直木賞候補となるのは今回で三度目だった。

 今年も出版予定が続き、今村氏は「今までは本当にがむしゃらに期待に応えて走ってきた。一回、時間をたっぷり使って、落ち着いて書きたい」と希望しながらも、「この生活に慣れちゃった部分もあって…」と苦笑い。書店員の経歴もあり、コロナ禍でなければ、会見からそのまま47都道府県の書店をめぐれるように「車ももう買ってました」と明かした。異なる形で書店をまわりたいと言い、「翔吾、来てくれ」と言われれば、「もちろんボランティアで行かせていただきたいと思います」と恩返しを約束した。

 受賞の対象作『塞王の楯』では、戦国時代を舞台に“絶対に破られない石垣”作りと“どんな城も落とす砲”作りの職人対決を描いた。今後については「あえてチープな言葉で言いますと、おもしろものを書きたいです。おもしろい小説の力を僕は信じています」と力をこめた。

  今村氏はTBS系『Nスタ』(月〜金 後3:49)でコメンテーターを務めている。受賞決定直後には同番組で生中継し、司会を務め同い年の井上貴博アナウンサー(37)は「ずっと追い込んできた方だから…」と感激し、生放送で涙。「なんで俺が泣いているのか…」と目頭を拭き「たまたま84年生まれで、食事も何度も行かせてもらって、本当にうれしいです」と感想を語っていた。

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  • 『第166回直木三十五賞』を受賞した(左から)米澤穂信氏、今村翔吾氏  提供:日本文学振興会
  • 『第166回直木三十五賞』を受賞した(左から)米澤穂信氏、今村翔吾氏  提供:日本文学振興会
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  • 『第166回直木三十五賞』を受賞した(左から)米澤穂信氏、今村翔吾氏 (C)山口真由子
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