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デビュー作で映画賞を席巻した韓国の女性監督「日本のアニメと映画をたくさん観た」

 自身によるオリジナル脚本によって監督デビューを果たした映画『声もなく』(2022年1月21日より全国順次公開)で、アジアの各映画賞を席巻した、1982年生まれのホン・ウィジョン監督からメッセージ動画が到着。「日本のアニメと映画をたくさん観て成長しました」と明かし、本作が日本で公開されることを「たいへん光栄です」とコメント。「映画館で新しい体験をなさってください」と呼びかけている。

若手スター俳優ユ・アイン主演、韓国映画『声もなく』(2022年1月21日より全国順次公開)

若手スター俳優ユ・アイン主演、韓国映画『声もなく』(2022年1月21日より全国順次公開)

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 本作は、「期せずして誘拐犯になってしまった男」と「女児であるがゆえに親に身代金を払ってもらえない少女」、出会うはずのなかった者たちの巡り合わせを切なく描き、韓国社会で生きる声なき人間たちの孤独感を浮き彫りにしたサスペンス。

 世界が注目する韓国映画界において、若手演技派の筆頭株として知られるユ・アイン(『バーニング 劇場版』)が、無名の新人監督の低予算のオリジナル脚本作品に出演した、と公開前から韓国で大きな話題を集めた本作。蓋を開けてみると、これが傑作で、『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督も「善悪の境界がそもそも存在しないかのように、『声もなく』は我々の道徳感を麻痺させる。(中略)まれに見る力作だ」と絶賛。

 犯罪映画の常識を覆すユニークな演出と個性的なキャラクター描写で、切なさとアイロニーの入り混じる全く新しいサスペンス映画を作り上げたホン・ウィジョン監督は、韓国のアカデミー賞と呼ばれる青龍賞と、釜日映画賞、アジア各国の映画が対象となるアジア・フィルム・アワードの3つで新人監督賞、韓国のゴールデングローブ賞とも称される百想芸術大賞では新人の枠を超え監督賞を受賞した。

 その巧みな演出力とともに、社会性とエンターテインメント性を見事に融合させた脚本も高く評価されており、青龍賞、百想芸術大賞、アジア・フィルム・アワードでは脚本賞にもノミネートを果たした。

 主演のユ・アインも、本作で一切せりふがない難役に、体重を15キロ増量して挑み、青龍賞で最優秀主演男優賞、百想芸術大賞で最優秀演技賞、アジア・フィルム・アワードでは最優秀主演男優賞を受賞した。

■ポン・ジュノ(映画監督)のコメント(全文)

 善悪の境界がそもそも存在しないかのように、『声もなく』は我々の道徳感を麻痺させる。

 延々と続く奇妙なユーモアにクスクスと笑っているうち、じわじわと忍び寄る悲しみと恐怖に、観客は驚がくする。我々の人生は、実際にこういうものではないかと…改めて振り返るのである。

 韓国のスーパースター、ユ・アインの驚きの変身と、共演者たちのすばらしいアンサンブルがホン・ウィジョンという新鋭監督の演出によって絶妙な調和を織りなす。まれに見る力作だ。

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