女優の芦田愛菜が、NHK総合の土曜ドラマ『エンディングカット』(2022年3月19日 後9:00〜10:13)で主演を務めることが21日、発表された。 「エンディングカット」とは、納棺師の技術を持つ理美容師が、遺族の声に耳を傾けながら故人の髪をカットやカラーなどヘアーセットすること。慌ただしい葬儀の作業に追われる遺族にとって、約2時間のエンディングカットは、故人との最期の別れの時間を生み出す。2019年に「FMシアター」で放送し、令和元年度文化庁芸術祭ラジオ部門大賞を受賞。その作品で主演を務めた芦田を再び主演に据えてテレビドラマ化することとなった。 芦田が演じるのは、海辺の町に住む高校3年生の迫田結。父・和俊(佐藤隆太)と母・七海(広末涼子)は美容師で、夫婦で小さな美容室を経営している。小さい頃から絵を描くのが好きだった結は、美大への進学を目指し画塾に通っている。推薦入試を間近に控えた結は、ひと夏かけて1枚の絵を描き上げたものの、画塾の講師で尊敬する那須薫(マイコ)に何か足りないと指摘される。自分に足りないものは何かと思い悩む中、結にはひとつ気がかりなことがあった。最近、和俊の様子がおかしい。店を七海にまかせきりで、自分は出張カットの仕事ばかりをやっているのだ。 ある日、結は画塾に向かう途中、喪服を着てワンボックスカーに乗り込む和俊の姿を目撃。不審に思った結は和俊の後を追いかけ、たどり着いた先は葬儀場だった。出てきた和俊を結が問い詰めると、納棺するご遺体の髪を切る「エンディングカット」という仕事を始めたことを打ち明ける。