「わたしは耳が聞こえません。だから、このラジオを聞くことができません。でも、話してみたいと思います。それでは、はじめます。音の無い世界へ…ようこそ」。11月21日深夜に放送されたニッポン放送『令和3年度 文化庁芸術祭参加作品 ラジオドラマ 音の無い世界へようこそ!』の冒頭、聴覚障害のある主人公・ココロが心の声でリスナーに呼びかける。“音の無い世界”をラジオで届ける。タイトルを見ただけでは、なかなか想像できなかったが、実際に聞いてみると、その意味が見えてきた。 ドラマは、ココロの幼少期から高校生の今にいたるまでにスポットをあてた構成となっており、友人などの言葉がどのように聞こえているのかを、リスナーが実際に体感できるような演出も。知らない人にいきなり声をかけられる、同級生から無視したと勘違いされる、バイト先で起きたボヤ騒ぎに気づかない…日常生活にあふれている、さまざまな光景がココロの視点を通して描き出されていく。
2021/12/01