10月30日より開催される「第34回東京国際映画祭」コンペティション部門に選出された野原位監督『三度目の、正直』(英題:Third Time Lucky)が、2022年1月下旬よりシアター・イメージフォーラム(東京)ほか全国で順次公開されることが決定した。
野原監督は、黒沢清監督『スパイの妻』(2020年)、濱口竜介監督『ハッピーアワー』(15年)で共同脚本を手掛け、今回の『三度目の、正直』が初めて劇場で公開される監督作品となる。
『ハッピーアワー』で主役のひとり、純を演じた川村りらが主演。ほかにも、『ハッピーアワー』のキャストが多数出演しており、舞台も同じ神戸だが、7年前の『ハッピーアワー』とは一味違った世界に観客を誘う。
月島春(川村)は、パートナーの連れ子・蘭がカナダに留学し、言い知れぬ寂しさを抱えていた。そんな時、公園で記憶を失くした青年と出会う。過去に流産も経験している春は、その青年を神からの贈り物と信じ、今度こそ彼を自らの傍で育てたいと願う。一方、春の弟・毅は音楽活動を続けている。その妻・美香子は精神の不安を抱えながら、4歳の子を育て、毅の創作を献身的に支えていた。それぞれの秘めた思いが、神戸の街を舞台に交錯する。
主演の川村は、子どもを育てたいと切に願いながら、どこか狂気を宿した女性を鮮烈に演じる。また、神戸出身のラッパー・小林勝行が俳優に初挑戦。自身を投影した役柄で、劇中でもライブを披露するなど、無骨ながら生々しい演技を披露しているのも見どころだ。
解禁されたティザービジュアルには車窓から外を眺める主人公・春(川村)のアップを捉えたカットに「どうしても、諦めきれない」とキャッチコピーが添えられている。加えて、神戸が一望できる高台で、春が後ろを振り返る印象的なカットも採用されている。
特報では、ビジュアルと同じく坂道のシーンが冒頭に映し出され、出村弘美演じる美香子の独白とともに、主要な登場人物たちの姿を垣間見ることができる。そしてラストは、春がカメラに向かって歩きながら、「出ていくんやったら、死ぬで」とささやく。ほほ笑みとも挑発ともつかぬ表情と狂気を秘めたせりふが胸に残る印象的な特報となっている。
■野原位監督のコメント
共同脚本を務めた濱口竜介監督の『ハッピーアワー』では、スタッフとしても神戸で1年以上現場を体験し、演者とスタッフの信頼関係がどれほど映画内の世界に影響するかを痛感しました。ようやく自分の映画を撮れるとなったタイミングで迷わず彼らに参加オファーをしました。山と海、都市がコンパクトに共存する神戸の街も変わらず魅力的でした。
主演の川村りらさんはカメラを通して見ると、あふれ出る力強さがあり、発する声に誠実さを感じる俳優さんです。人を撮りたいということにおいては『ハッピーアワー』と共通する部分がありますが、異なる趣の作品になっていると思います。登場人物たちの感情に寄り添いながら観ていただければとてもありがたいです。
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
野原監督は、黒沢清監督『スパイの妻』(2020年)、濱口竜介監督『ハッピーアワー』(15年)で共同脚本を手掛け、今回の『三度目の、正直』が初めて劇場で公開される監督作品となる。
『ハッピーアワー』で主役のひとり、純を演じた川村りらが主演。ほかにも、『ハッピーアワー』のキャストが多数出演しており、舞台も同じ神戸だが、7年前の『ハッピーアワー』とは一味違った世界に観客を誘う。
月島春(川村)は、パートナーの連れ子・蘭がカナダに留学し、言い知れぬ寂しさを抱えていた。そんな時、公園で記憶を失くした青年と出会う。過去に流産も経験している春は、その青年を神からの贈り物と信じ、今度こそ彼を自らの傍で育てたいと願う。一方、春の弟・毅は音楽活動を続けている。その妻・美香子は精神の不安を抱えながら、4歳の子を育て、毅の創作を献身的に支えていた。それぞれの秘めた思いが、神戸の街を舞台に交錯する。
主演の川村は、子どもを育てたいと切に願いながら、どこか狂気を宿した女性を鮮烈に演じる。また、神戸出身のラッパー・小林勝行が俳優に初挑戦。自身を投影した役柄で、劇中でもライブを披露するなど、無骨ながら生々しい演技を披露しているのも見どころだ。
解禁されたティザービジュアルには車窓から外を眺める主人公・春(川村)のアップを捉えたカットに「どうしても、諦めきれない」とキャッチコピーが添えられている。加えて、神戸が一望できる高台で、春が後ろを振り返る印象的なカットも採用されている。
特報では、ビジュアルと同じく坂道のシーンが冒頭に映し出され、出村弘美演じる美香子の独白とともに、主要な登場人物たちの姿を垣間見ることができる。そしてラストは、春がカメラに向かって歩きながら、「出ていくんやったら、死ぬで」とささやく。ほほ笑みとも挑発ともつかぬ表情と狂気を秘めたせりふが胸に残る印象的な特報となっている。
■野原位監督のコメント
共同脚本を務めた濱口竜介監督の『ハッピーアワー』では、スタッフとしても神戸で1年以上現場を体験し、演者とスタッフの信頼関係がどれほど映画内の世界に影響するかを痛感しました。ようやく自分の映画を撮れるとなったタイミングで迷わず彼らに参加オファーをしました。山と海、都市がコンパクトに共存する神戸の街も変わらず魅力的でした。
主演の川村りらさんはカメラを通して見ると、あふれ出る力強さがあり、発する声に誠実さを感じる俳優さんです。人を撮りたいということにおいては『ハッピーアワー』と共通する部分がありますが、異なる趣の作品になっていると思います。登場人物たちの感情に寄り添いながら観ていただければとてもありがたいです。
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2021/10/05