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週刊文春編集長が絶賛コメントを寄せた映画『コレクティブ』とは?

 本年度アカデミー賞で国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞の2部門にノミネートされた話題のルーマニア映画『コレクティブ 国家の嘘』が、10月2日よりシアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町(東京)ほか全国で公開される。本作は、試写を鑑賞した日本を代表するジャーナリストやメディア編集長などが、こぞって絶賛のコメントを寄せているドキュメンタリー映画だ。

ルーマニア映画『コレクティブ 国家の嘘』10月2日よりシアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開(C)Alexander Nanau Production, HBO Europe, Samsa Film 2019

ルーマニア映画『コレクティブ 国家の嘘』10月2日よりシアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開(C)Alexander Nanau Production, HBO Europe, Samsa Film 2019

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 ルーマニア・ブカレストのライブハウス“コレクティブ”で2015年10月に実際に起こった火災を発端に、明らかになっていく製薬会社や病院、そして政府や権力へとつながっていく衝撃的な癒着の連鎖。命よりも利益や効率が優先された果てに起こった国家を揺るがす巨大医療汚職事件の闇。命の危険を顧みず真実に迫ろうとするジャーナリストたちの奮闘に思わず手に汗握るだけでなく、日本をはじめ世界中のあらゆる国が今まさに直面する医療と政治、ジャーナリズムが抱える問題に真っ向から迫っていく。

 映画『新聞記者』の原案としても知られる東京新聞記者の望月衣塑子は「事件を掘り下げた記者たちがたどり着いたのは、政治・医療マフィアの底なしの闇だった。絶望と脅しにさらされても、善を信じる記者と政治家は挑み続けた。個人の強い意志で社会は変えられることを示す、渾身のドキュメンタリーだ」。

 忖度なしのスクープを連発する週刊文春編集長の加藤晃彦は「スクープが、新たな内部告発を生み、時代を動かす。その始まりは、記者の情熱と覚悟。負けていられない」と、わが身に置き換えたコメントを寄せた。

 赤旗日曜版編集長の山本豊彦は「記者の息遣いまで感じられる、世界的スクープの記録だ。不都合な真実を隠す権力とそれを暴こうとする記者。遠くの国の話でない」。

 TBS系『news23』メインキャスターの小川彩佳は「皆が黙っていたことが、国の嘘を許したんです」市民として、伝え手として、どうあるべきか。劇中の言葉に胸が疼く」。TBS系『報道特集』キャスターの金平茂紀は「命よりも儲けか? 民をまもるはずの医学が、国家と癒着した時に何が起きるか。2015年のルーマニアの光景は、いま私たちがみているコロナ禍の風景と全く二重写しだ。メディアの役割も突きつけられた」と、コメント。

 また、カメラは事件に関わる政策の管轄である現職保健省大臣の執務室にも入り、ジャーナリストとは異なる立場から“国家の嘘”に立ち向かう者の姿も映し出す。ドキュメンタリー映画の常識を覆す“深度”でテーマを掘り下げていく本作に対して、ゲームクリエイターの小島秀夫氏は「これが本当に“ドキュメンタリー”なのか?と疑う程にカメラは肉薄する」と感嘆する。

 ドキュメンタリー映画の監督として知られる映画監督/作家の森達也は「日本ではこんな映画は作れない。ならば同じことが起きてもわからない」、ドキュメンタリー監督の大島新は「この映画は、メディアや市民が絶え間ない監視を続けることの大切さを、骨の髄まで教えてくれる」とコメントを寄せた。

 そのほか(以下、敬称略)、有田芳生(参議院議員)、五百旗頭幸男(ドキュメンタリー映画監督・記者)、上西充子(法政大学教授)、内田樹(文学者、翻訳家)、宇都宮健児(弁護士)、貫洞欣寛(「BuzzFeed Japan News」編集長)、駒井尚文(「映画.com」編集長)、鮫島浩(政治ジャーナリスト)、せやろがいおじさん(お笑い芸人・YouTuber)、想田和弘(映画作家)、ダースレイダー(ラッパー)、武田砂鉄(ライター)、中川敬(ミュージシャン/ソウル・フラワー・ユニオン)、原一男(映画監督)、古舘寛治(俳優)、前川喜平(現代教育行政研究会代表)、町山智浩(映画評論家)、丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)、安田菜津紀(NPO法人Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)が、コメントを寄せている。

 オバマ前アメリカ大統領が2020年のベスト作品リストに選出した本作。非英語映画でありながら、タイム誌が選ぶ2020年ベスト映画では第2位。ローリングストーン誌では第1位に選出され「惨劇、隠蔽、暴露。今年最高のドキュメンタリーだ」と最高の賛辞を得た。ドキュメンタリーでありながら本年度アカデミー賞のルーマニア代表として選出され、国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞の2部門でノミネート。そのほか、世界各国の映画祭で28の賞を獲得し、51ものノミネートを果たしている。

 こぞって激賞する理由や、なぜ本作が日本で“今、必見”なのかは、自分の目で確かめるしかない。

■あらすじ
 2015年10月、ルーマニア・ブカレストのクラブ“コレクティブ”でライブ中に火災が発生。27人の死者と180人の負傷者を出す大惨事となったが、一命を取り留めたはずの入院患者が複数の病院で次々に死亡、最終的には死者数が64人まで膨れ上がってしまう。カメラは事件を不審に思い調査を始めたスポーツ紙「ガゼタ・スポルトゥリロル」の編集長を追い始めるが、彼は内部告発者からの情報提供により衝撃の事実に行き着く。

 その事件の背景には、莫大な利益を手にする製薬会社と、彼らと黒いつながりを持った病院経営者、そして政府関係者との巨大な癒着が隠されていた。真実に近づくたび、増していく命の危険。それでも記者たちは真相を暴こうと進み続ける。一方、報道を目にした市民たちの怒りは頂点に達し、内閣はついに辞職へと追いやられ、正義感あふれる大臣が誕生する。彼は、腐敗にまみれたシステムを変えようと奮闘するが…。

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