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祖母が認知症に…ショックを受けた経験を作品に昇華 ホラー映画『レリック』8月公開

 日系女性監督、ナタリー・エリカ・ジェームズのデビュー作にして、全米3週連続1位、2020年の映画賞レースを席巻したホラー映画『RELIC』が、『レリック ―遺物―』の邦題で、8月13日よりシネマート新宿(東京)ほかで全国公開される。

日本にも縁深い、全米大ヒットのホラー映画『レリック ―遺物―』8月13日公開 (C)ORICON NewS inc.

日本にも縁深い、全米大ヒットのホラー映画『レリック ―遺物―』8月13日公開 (C)ORICON NewS inc.

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 監督自身が、子ども時代に毎夏を過ごした母の故郷・日本を久しぶりに訪れた際、大好きだった祖母が認知症によって変わり果てていたことに強いショックを受け、それが本作の出発点となったという。この経験に着想を得て書き上げられた脚本は評判を呼び、俳優ジェイク・ギレンホールや『アベンジャーズ』シリーズの監督としても知られるルッソ兄弟がプロデューサーに名乗りを上げた。

 森に囲まれた家でひとり暮らしをする老女エドナが突然姿を消した。娘のケイと孫のサムが急いで向かうと、誰もいない家には、彼女が認知症に苦しんでいた痕跡がたくさん見受けられた。そして2人の心配が頂点に達した頃、突然エドナが帰宅する。だが、その様子はどこかおかしく、まるで知らない別の何かに変貌してしまったかのようだった。サムは母とともに、愛する祖母の本当の姿を取り戻そうと動き出すが、変わり果てたエドナと彼女の家に隠された暗い秘密が、2人を恐怖の渦へと飲み込んでゆく…。

 完成した作品は認知症によって「失われゆく記憶」を発端とした、悪夢のような恐怖の連鎖を中心に据えながらも、家族の関係性やジェンダー問題なども巧みに反映。ホラーの枠に収まることなく、スリラーやパニック、ソリッドシチュエーション、ヒューマンドラマに至るまでジャンルの垣根を飛び越えて「誰も予想できない衝撃のラスト」へと、怒どうの仕掛けと展開を続けてゆく。

 2020年、サンダンス映画祭でのお披露目では、映画ファンと批評家双方からの熱い支持を受け、『ババドック 暗闇の魔物』『へレディタリー/継承』に次ぐマスターピースと絶賛された。ホラー映画としては異例のゴッサム賞作品賞ノミネート、ナショナル・ボード・オブ・レビューTOP10入りなどの快挙を達成し、名実ともに年間No.1ホラーとして世界中の注目を集めている。

 今回発表されたポスタービジュアルのキーとなっているのは、物語の中心である祖母、母、娘、3世代の女性たちの家族写真。だが祖母の顔は、まるで邪悪な何かに吸い込まれるように黒い煙となって消えかかっており、「愛したものが またひとつ 消えてゆく」という謎めいたキャッチコピーと共に、家族に訪れるであろう恐ろしい運命を予兆している。

 エミリー・モーティマー(『メリー・ポピンズ・リターンズ』)、ロビン・ネヴィン(『マトリックス・レボリューション』)、ベラ・ヒースコート(『ネオン・デーモン』)らが出演している。

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