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深田晃司監督、コロナ禍より映画予算の低下に不安感「助成金の少なさは安全対策にも影響」

 映画監督の深田晃司氏(40)が19日、都内で行われた『第33回東京国際映画祭』の会見に出席した。

コロナ禍より映画予算の低下に不安感を抱いているを明かした深田晃司監督

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 映画祭の「Japan Now部門」で特集された深田監督は「本当に光栄に思っていて、映画祭の英断に感謝です」と話す。10年前の同映画祭では、「日本映画・ある視点部門」で作品賞を受賞。「それが大きな後押しとなり、数々の国際映画祭に呼んでもらうこととなり、日本だけではなく世界中の方々に映画を見てもらうことができました」と振り返ると、「あれからちょうど10年後という節目に特集として選んでいただけたことで、『これから先また10年間頑張れ!』と励ましをいただいたように感じています」と口にした。

 “英断”の意味合いを問われると「私は映画監督としては年齢的にもキャリア的にもまだまだ大きな実績を残していないと感じていますし、ヒット作も出していません」と自己評価を明かす。そして「映画祭には多くの役割がありますが、その中の1つに、評価の定まっていない人にスポットを当てるという大事な役割があります。商業映画とは違った基準で、新たな才能に光を当てることも大切です。そういった意味で今回の選定は社会的な、そして公的な役割を果たしているのではないかと思い、英断という言葉を使いました」と理由を語った。

 コロナ禍により、多くの変化が訪れている。深田監督は「コロナウイルスによって社会の状況は大きく変わりましたが、映画の現場ではそこまで大きく変わることはありません。俳優とスタッフの安全を守りながら、という意識は以前と同じですし、そこに1点“コロナウイルス感染対策”というものが増えただけというようにシンプルに考えています」と強調する。

 「むしろ、考えなくてはいけないのは、コロナ以前にも映画の安全は保たれていたのかということ。安全を重視して撮影する日数が十分にあるのかどうか、もし足りなければ日数を増やさなくてはいけないけれど、それに伴う予算はあるのかどうか」と抱えている思いを吐露。続けて「日本映画の低予算化という問題は進んでいて、助成金の少なさは安全対策にも影響してきています。しっかりコロナ対策をするとなると、負担もお金も労働力もさらに必要になるので、きちんと業界内で支え合える仕組みを作っていかなくてはいけないし、公的にもサポートを訴えていかなければいけないと考えています」と訴えた。

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  • 『第33回東京国際映画祭』会見の模様

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