動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で配信中のParaviオリジナルドラマ「love distance(ラブ ディスタンス)」で、動画配信チャンネル「NewTube」の人気3人組ユニット、アンナ(馬場ふみか)、ミナト(板垣瑞生)、ショウ(中尾暢樹)を演じた3人に、共演した感想やドラマのテーマでもある“愛”と“キョリ”について聞いた(ビデオ通話サービスを使用したリモート取材)。
同ドラマは、人と人とのつながりが制限され、自宅で過ごすことも多くなった2020年初夏。同じマンションに暮らす、結婚3年目の仲良し夫婦、フォトグラファーの青年、動画配信チャンネル「NewTube」で人気の3人組の男女6人が出会い、心を通わせていく物語。水川あさみ、清原翔が演じる滝口美和&彰夫妻(603号室)、渡邊圭祐が演じるフォトグラファー・浅野千秋(602号室)と同じ階の601号室に、元恋人同士のアンナとミナト、そこへショウが加わった3人で暮らしている。
――緊急事態宣言が解除されて、久しぶりのドラマ撮影が本作だったそうですが?
【中尾】自粛明け、現場に行くの恐くなかった?
【馬場】恐かった! 台本が覚えられないかもって。
【板垣】僕もどうしようってなりました。役者って仕事がいかに不思議な仕事なのかよくわかりました。現場に入ってから感じたことなんですが、なんかアンテナが鈍くなっていて、ダメだなって。
【中尾】僕も現場でスタッフさんや共演者の皆さんと会って、会話して、お芝居をしていくうちに、「そうそう、こんな感じだった」ってだんだん取り戻していく感じがありました。
【板垣】僕、公園を一人でメチャメチャ走ってみたんですよ、それで久々に「ツラい」って気持ちになって、「ツラいの嫌だな」って。
【中尾】ん? 何の話?
【板垣】「ツラい」ってどういう感じだっけ?ってわからなくなるくらい、感情が失われていたって話です(笑)。
【中尾】それはわかる!
【板垣】いろんな感情を取り戻すため、いろいろやってみようって感じでした。
【馬場】私は自粛期間に入る直前まで舞台をやっていて、かなり体を動かしていたんですけど、家のこもるようになって、スマホで歩数をチェックしたら1日100歩くらいしか歩いてなくて。さすがにこれはヤバいと思って、運動するように気をつけていました。
【中尾】「家で毎日メイクしていた」って言ってなかった? それ、すごいよね。
【馬場】誰にも会わずにいたら、自分に対するモチベーションが下がりまくって、「このまますっぴんで部屋着のままでいたら、どんどんブスになる」と思ったので、途中から家の中にいるんだけど、かわいいお洋服を着て、メイクして、仲のいい友だちとフェイスタイムを使って一緒にご飯を食べたりしていました。
【中尾】ドラマみたい!
【板垣】「日常をやっていた」ってすごいと思います。僕は、ゲームにハマってみようと思って、2日間、寝ないでやり続けたこともありました。ステイホームしてなかったら出会えなかったオンラインゲーム上での出会いもありました。料理をしたり、映画を観たりもしましたが、重きを置いていたのはゲームでした。
【中尾】僕もゲームをやっていたけど、2日間はさすがにできないな(笑)。料理も映画を観るのも、普段からしていることですが、なんか、炊きたてのご飯がおいしいなって、目覚めて。自粛中めっちゃ太っちゃいました。仕事を始めてからこんなに休むことがなかったですし、いつ再開するかもわからなくて、不安に押しつぶされそうになって、いろんな人に電話をかけまくっていました。
■コロナ禍の日常をドラマにするって新しい
――「love distance」に出演が決まって、脚本を読んで、どう思いましたか?
【馬場】ステイホーム中にマネージャーさんから連絡をもらった時は、新しいドラマの話だったのでちょっとびっくりしました。新型コロナウイルスの感染を防ぐために、今までと違う行動が求められるようになった中でこの作品に出演できるのがうれしかったですし、純粋に声をかけていただいてありがたかったです。
【板垣】タイムリーな題材を扱った作品に参加できることも、なかなかないことだと思うので、僕もうれしく思いました。この状況で過ごしている日常をドラマにするって新しいな、と思いました。
【中尾】大変な状況の中でも、人を思いやる気持ちっていいよねって、プラスに思えることもたくさん描かれている脚本だったので、世の中が暗い気持ちになりがちな中で、人を明るい気持ちにさせる、元気付けられるような作品に出られるのがうれしく思いました。
【馬場】私も「いつになったらお仕事できるんだろう」「いつになったら人に会えるんだろう」と不安になることもあったので、このドラマで描かれるちょっとした気遣いがすごく心の栄養になるというか、思いやりの言葉ひとつであたたかい気持ちになれたり、幸せになれたりするんだな、と脚本を読んで感じました。
【板垣】物理的に距離感を保ってお芝居することがいままでなかったので、その制約を守りつつ、家の中だけでも、人の感情や物事の変化がちゃんと描かれていて、すごくいいなと思いました。
【中尾】それぞれの一人ひとり悩みを抱えていて、それを打ち明けるための覚悟もいろいろある中で、心の距離感をどうやって表現すればいいんだろう、というのは考えどころでした。僕が演じるショウは、ミナトのことが好きなんですけど、そういう役が僕にめぐってきたことも意外でしたね、ちょっとびっくりしちゃいました(笑)。
その点については、監督からも不自然に女の子感を出さなくていいと伺っていましたし、ミナトへの思いがちゃんと自分の中にあればお芝居として成立するのかな、と思ってやっていました。現場で初めて板垣くんと会って、このかわいらしさだったらイケるなと思いました(笑)。彼の無邪気な笑顔を見て好きになれそうだなって思いました。
【馬場】私もかわいいと思っていました。いま、この距離(ビデオ通話)だから言えるけど(笑)。何をしていてもかわいかったですね。生まれてきてくれてありがとう、って感じでした。
【中尾】本当にかわいかった。スポーツマンタイプのさわやかボーイをイメージしていましたけど、やんちゃよりの元気でおしゃべり好きな少年だった。板垣くんが現場を明るくしてくれたよね。
【板垣】おふたりとは「はじめまして」だったんですけど、おふたりとも魅力的で、「こんど20歳になるんです」という話をしたら、真摯(しんし)に向き合ってくれて、お話しやすい方々でよかったです。
【中尾】もっと変な質問してきてたよ。「ごはんは何が好き?」とか(笑)。「なんでも好きだよ」って、たわいもない会話をしてた。でも、そういうのがすごく楽しかった。「子どもの頃の夢は何?」とか。何、その質問(笑)。
【板垣】自粛中、人とあまりしゃべっていなかったから、しゃべりたかったんですかね(笑)。待ち時間に3人で話していた感じが、撮影でも生かされていたんじゃないかと思います。
■人間関係にはほどよい距離感が大事
――本作のテーマ、“愛”と“キョリ”について思うことは?
【中尾】コロナ禍で気軽に会うことができない、遠距離恋愛みたいなことになっている人もいるんですよね。僕は、好きな人がいたら我慢できないかも(笑)。でもビデオ通話で話すだけでも気が晴れるし、そうやってコミュニケーションができるんだったら“キョリ”は関係なくなってきているのかもしれないですよね。
【板垣】僕は会うって大事だな、って思いました。今回の現場でまさに、会うことのすばらしさを痛感しました。でも、それは会わなかった経験をしたからそう思えるようになったのかな、とも思いました。
【馬場】気兼ねなく、会いたい時に会えるのが一番ですけど、会えなくても自分が思っていることを伝え合うのは大事なことだと思いました。コロナ禍で周りにいる大好きな人たちをより大切にしようと思いました。
――「コロナ離婚」なんて言葉が生まれるなど、四六時中一緒にいてストレスを感じるカップルもいたみたいですが。
【中尾】それもダメかもな(笑)。一人でいる時間も大事っていうか。
【板垣】人によるといったらそれで終わっちゃうけど、近すぎるのもよくないんじゃないかな。
【馬場】ほどよい距離感を意識して付き合うといいってことですよね。
――自分で動画配信をするとしたら?
【中尾】現場の裏側とかメイキングみたいなものを流したら面白いだろうなって思います。
【馬場】私は、美容やヘアメイクといった自分の好きなことを発信するかな。
【板垣】僕はそうですね…。自分があまり映らないようにしたいので、ラジオみたいに音声だけで自由にしゃべってみたいです。
【中尾】なんだか、恐いな。
【馬場】どんなことを言い出すか、あぶなっかしいかも(笑)。
Paraviオリジナルドラマ「love distance(ラブ ディスタンス)」はParaviで全話10話配信中(1話=約8分)。Paravi特典映像「601号室(アンナ・ミナト・ショウ)メイキング」も配信中。
■配信サイト
https://www.paravi.jp/static/lovedistance/
同ドラマは、人と人とのつながりが制限され、自宅で過ごすことも多くなった2020年初夏。同じマンションに暮らす、結婚3年目の仲良し夫婦、フォトグラファーの青年、動画配信チャンネル「NewTube」で人気の3人組の男女6人が出会い、心を通わせていく物語。水川あさみ、清原翔が演じる滝口美和&彰夫妻(603号室)、渡邊圭祐が演じるフォトグラファー・浅野千秋(602号室)と同じ階の601号室に、元恋人同士のアンナとミナト、そこへショウが加わった3人で暮らしている。
――緊急事態宣言が解除されて、久しぶりのドラマ撮影が本作だったそうですが?
【中尾】自粛明け、現場に行くの恐くなかった?
【馬場】恐かった! 台本が覚えられないかもって。
【板垣】僕もどうしようってなりました。役者って仕事がいかに不思議な仕事なのかよくわかりました。現場に入ってから感じたことなんですが、なんかアンテナが鈍くなっていて、ダメだなって。
【中尾】僕も現場でスタッフさんや共演者の皆さんと会って、会話して、お芝居をしていくうちに、「そうそう、こんな感じだった」ってだんだん取り戻していく感じがありました。
【板垣】僕、公園を一人でメチャメチャ走ってみたんですよ、それで久々に「ツラい」って気持ちになって、「ツラいの嫌だな」って。
【中尾】ん? 何の話?
【板垣】「ツラい」ってどういう感じだっけ?ってわからなくなるくらい、感情が失われていたって話です(笑)。
【中尾】それはわかる!
【板垣】いろんな感情を取り戻すため、いろいろやってみようって感じでした。
【馬場】私は自粛期間に入る直前まで舞台をやっていて、かなり体を動かしていたんですけど、家のこもるようになって、スマホで歩数をチェックしたら1日100歩くらいしか歩いてなくて。さすがにこれはヤバいと思って、運動するように気をつけていました。
【中尾】「家で毎日メイクしていた」って言ってなかった? それ、すごいよね。
【馬場】誰にも会わずにいたら、自分に対するモチベーションが下がりまくって、「このまますっぴんで部屋着のままでいたら、どんどんブスになる」と思ったので、途中から家の中にいるんだけど、かわいいお洋服を着て、メイクして、仲のいい友だちとフェイスタイムを使って一緒にご飯を食べたりしていました。
【中尾】ドラマみたい!
【板垣】「日常をやっていた」ってすごいと思います。僕は、ゲームにハマってみようと思って、2日間、寝ないでやり続けたこともありました。ステイホームしてなかったら出会えなかったオンラインゲーム上での出会いもありました。料理をしたり、映画を観たりもしましたが、重きを置いていたのはゲームでした。
【中尾】僕もゲームをやっていたけど、2日間はさすがにできないな(笑)。料理も映画を観るのも、普段からしていることですが、なんか、炊きたてのご飯がおいしいなって、目覚めて。自粛中めっちゃ太っちゃいました。仕事を始めてからこんなに休むことがなかったですし、いつ再開するかもわからなくて、不安に押しつぶされそうになって、いろんな人に電話をかけまくっていました。
■コロナ禍の日常をドラマにするって新しい
――「love distance」に出演が決まって、脚本を読んで、どう思いましたか?
【馬場】ステイホーム中にマネージャーさんから連絡をもらった時は、新しいドラマの話だったのでちょっとびっくりしました。新型コロナウイルスの感染を防ぐために、今までと違う行動が求められるようになった中でこの作品に出演できるのがうれしかったですし、純粋に声をかけていただいてありがたかったです。
【板垣】タイムリーな題材を扱った作品に参加できることも、なかなかないことだと思うので、僕もうれしく思いました。この状況で過ごしている日常をドラマにするって新しいな、と思いました。
【中尾】大変な状況の中でも、人を思いやる気持ちっていいよねって、プラスに思えることもたくさん描かれている脚本だったので、世の中が暗い気持ちになりがちな中で、人を明るい気持ちにさせる、元気付けられるような作品に出られるのがうれしく思いました。
【馬場】私も「いつになったらお仕事できるんだろう」「いつになったら人に会えるんだろう」と不安になることもあったので、このドラマで描かれるちょっとした気遣いがすごく心の栄養になるというか、思いやりの言葉ひとつであたたかい気持ちになれたり、幸せになれたりするんだな、と脚本を読んで感じました。
【板垣】物理的に距離感を保ってお芝居することがいままでなかったので、その制約を守りつつ、家の中だけでも、人の感情や物事の変化がちゃんと描かれていて、すごくいいなと思いました。
【中尾】それぞれの一人ひとり悩みを抱えていて、それを打ち明けるための覚悟もいろいろある中で、心の距離感をどうやって表現すればいいんだろう、というのは考えどころでした。僕が演じるショウは、ミナトのことが好きなんですけど、そういう役が僕にめぐってきたことも意外でしたね、ちょっとびっくりしちゃいました(笑)。
その点については、監督からも不自然に女の子感を出さなくていいと伺っていましたし、ミナトへの思いがちゃんと自分の中にあればお芝居として成立するのかな、と思ってやっていました。現場で初めて板垣くんと会って、このかわいらしさだったらイケるなと思いました(笑)。彼の無邪気な笑顔を見て好きになれそうだなって思いました。
【馬場】私もかわいいと思っていました。いま、この距離(ビデオ通話)だから言えるけど(笑)。何をしていてもかわいかったですね。生まれてきてくれてありがとう、って感じでした。
【中尾】本当にかわいかった。スポーツマンタイプのさわやかボーイをイメージしていましたけど、やんちゃよりの元気でおしゃべり好きな少年だった。板垣くんが現場を明るくしてくれたよね。
【板垣】おふたりとは「はじめまして」だったんですけど、おふたりとも魅力的で、「こんど20歳になるんです」という話をしたら、真摯(しんし)に向き合ってくれて、お話しやすい方々でよかったです。
【中尾】もっと変な質問してきてたよ。「ごはんは何が好き?」とか(笑)。「なんでも好きだよ」って、たわいもない会話をしてた。でも、そういうのがすごく楽しかった。「子どもの頃の夢は何?」とか。何、その質問(笑)。
【板垣】自粛中、人とあまりしゃべっていなかったから、しゃべりたかったんですかね(笑)。待ち時間に3人で話していた感じが、撮影でも生かされていたんじゃないかと思います。
■人間関係にはほどよい距離感が大事
――本作のテーマ、“愛”と“キョリ”について思うことは?
【中尾】コロナ禍で気軽に会うことができない、遠距離恋愛みたいなことになっている人もいるんですよね。僕は、好きな人がいたら我慢できないかも(笑)。でもビデオ通話で話すだけでも気が晴れるし、そうやってコミュニケーションができるんだったら“キョリ”は関係なくなってきているのかもしれないですよね。
【板垣】僕は会うって大事だな、って思いました。今回の現場でまさに、会うことのすばらしさを痛感しました。でも、それは会わなかった経験をしたからそう思えるようになったのかな、とも思いました。
【馬場】気兼ねなく、会いたい時に会えるのが一番ですけど、会えなくても自分が思っていることを伝え合うのは大事なことだと思いました。コロナ禍で周りにいる大好きな人たちをより大切にしようと思いました。
――「コロナ離婚」なんて言葉が生まれるなど、四六時中一緒にいてストレスを感じるカップルもいたみたいですが。
【中尾】それもダメかもな(笑)。一人でいる時間も大事っていうか。
【板垣】人によるといったらそれで終わっちゃうけど、近すぎるのもよくないんじゃないかな。
【馬場】ほどよい距離感を意識して付き合うといいってことですよね。
――自分で動画配信をするとしたら?
【中尾】現場の裏側とかメイキングみたいなものを流したら面白いだろうなって思います。
【馬場】私は、美容やヘアメイクといった自分の好きなことを発信するかな。
【板垣】僕はそうですね…。自分があまり映らないようにしたいので、ラジオみたいに音声だけで自由にしゃべってみたいです。
【中尾】なんだか、恐いな。
【馬場】どんなことを言い出すか、あぶなっかしいかも(笑)。
Paraviオリジナルドラマ「love distance(ラブ ディスタンス)」はParaviで全話10話配信中(1話=約8分)。Paravi特典映像「601号室(アンナ・ミナト・ショウ)メイキング」も配信中。
■配信サイト
https://www.paravi.jp/static/lovedistance/
コメントする・見る
2020/07/30