ドラマ&映画 カテゴリ

映画会社・アップリンク元従業員、実名で浅井隆代表をパワハラで提訴 無給労働後に猫カフェに2時間拘束

 渋谷、吉祥寺、京都に映画館を持ち、配給も行う映画会社のアップリンクで働いていた元従業員4人が16日、代表を務める浅井隆氏をパワーハラスメントによる損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。その後、元従業員4人は都内で実名での会見を行った。

 原告の就労期間は約10ヶ月から約4年。請求額は1人あたり165万円(弁護士費用15万円を含む)。また、ほかに1人を加えた5人はアップリンクの関連会社も訴えている。代理人の馬奈木巌太郎弁護士は「一過性のものではなく、かなりの長期にわたって多様なタイプのハラスメントが繰り返された」と指摘した。証拠の音声などもあり、一部はセクシュアル・ハラスメントも含まれるという。

 2016年8月から19年5月まで、劇場スタッフとしてアップリンクで働いていた清水正誉さん(34)は「浅井隆氏による叱責は日常的だった。私自身の業務ミスはもちろん、ほかのアルバイトスタッフのミス、SNSでアップリンクに関するネガティブな書き込みがある度に呼び出されて叱責されていました」とパワハラを訴えた。

 コロナ禍で映画業界は甚大な被害を受けているが「準備をしている最中に新型コロナウイルスの感染拡大が発生してしまいました」と説明。続けて「全国のミニシアターを存続させたいという思いから、いろいろな動きがあるかと思います。私も個人的に署名や支援をしております。この流れの中で声を上げるのは、すごく怖いことであります。映画が大好きな方を敵に回す懸念はありますが、だからといってハラスメントが許されるわけではない」と悲痛な思いを口にしていた。

 宣伝プロデューサーを務めただけでなく、劇場スタッフとしても働いた浅野百衣さん(31)は「長時間労働と怒鳴り声が日常でした。通勤で体調が悪くなり、電車を降りることも何度もありました。業務時間中に涙が抑えられなくなったこともありました。私だけでなく、ほかのスタッフが泣いている場面にも遭遇しています」と声を震わせながら浅井氏の言動を振り返った。

 錦織可南子さん(26)は、こんな被害も語った。アップリンク吉祥寺という映画館をオープンさせた際、宣伝のためにハモニカ横丁での朝市に出店した。午前6時ぐらいから10時まで働いた後、荷物の片付けのために浅井氏の車に向かうと、浅井氏から猫カフェに誘われたという。「前々から気になっていたようで『寄っていくか』と。私は社員になって何ヶ月も経っていないというタイミング。社長に言われて、断ることができなかった。2時間ぐらい猫カフェに滞在することになりました。加えて言うと、その日はもともと休日。賃金が出ると思っていたんですけど、出なかった。無給で働きました」と沈痛な面持ちで語っていた。

 浅井氏への思いを問われた清水さんは「日常的なハラスメント。まず、それを自覚してもらいたい。その上での謝罪。ここから先は仮定の話ですが、なおアップリンクが続くとしたら改善してほしい。いい雰囲気で仕事ができる場になってもらいたいのが要望」と話していた。

 また、被害者の会の設立も発表された。

■訴訟で原告が主張する浅井隆氏によるパワハラの例
・休日返上の業務中に、猫カフェに一緒に入店するように求められ、業務とは無関係に2時間も拘束したこと。

・従業員に対して「精神疾患者を雇った俺がおかしかった」との発言

・浅井氏が落とした物(ゴミや飲み食いした物など)を浅井氏自身が拾うことができるにもかかわらず、従業員に拾わせる

・アップリンク従業員の面前での叱責

・映画館利用客の面前での叱責

・他社の従業員の面前での叱責

・従業員に対して「怒鳴られる側が悪い」との発言

・サービス残業を当然視した言動

関連写真

  • パワハラで提訴した(左から)鄭優希さん、浅野百衣さん、錦織可南子さん、清水正誉さん (C)ORICON NewS inc.
  • パワハラで提訴した(左から)鄭優希さん、浅野百衣さん、錦織可南子さん、清水正誉さん (C)ORICON NewS inc.

オリコントピックス

メニューを閉じる

 を検索