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門脇麦、箱入り娘役で主演 『あのこは貴族』映画化 共演は水原希子

 大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)で、長谷川博己演じる明智光秀に生涯にわたって影響を与えるヒロイン・駒役を好演している門脇麦が、2021年公開予定の映画『あのこは貴族』で主演することが明らかになった。都会に生まれ、婚活に余念がない箱入り娘の榛原華子を演じる。同じ都会に暮らしながら、華子とは全く異なる生き方をする時岡美紀役で、水原希子が共演する。門脇と水原は本作が初共演となった。

2021年公開予定の映画『あのこは貴族』(岨手由貴子監督)主演の門脇麦(左)、共演の水原希子(右)

2021年公開予定の映画『あのこは貴族』(岨手由貴子監督)主演の門脇麦(左)、共演の水原希子(右)

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 本作は、山内マリコ氏の同名小説が原作。何不自由なく育てられ、「結婚=幸せ」と信じて疑わなかった華子。しかし、結婚を考えていた恋人に振られ、初めて人生の岐路に立たされる。あらゆる手立てを使い、お相手探しに奔走した結果、ハンサムで良家の生まれである弁護士・青木幸一郎と出会い、結婚が決まるが…。

 一方、東京で働く美紀は富山生まれ。猛勉強の末に慶應大学に入学し上京。学費のために夜の世界も経験したが、中退。恋人はなく、仕事にやりがいを感じているわけでもなく、都会にしがみつく意味を見いだせずにいた。

 そんな異なる階層で生きる2人の人生が交差した時、それぞれが自分の居場所を見つめ、恋愛や結婚だけではない自分の人生を拓いていく、女性たちの自立の物語。

 女優としてのキャリアもパブリックイメージも全く異なる門脇と水原を起用して、このシスターフッドムービーを撮ったのは、岨手由貴子監督。マンネリカップルが妊娠をきっかけに互いの背景や関係を見つめ直す初のオリジナル長編作品『グッド・ストライプス』(2015年)で、新藤兼人賞金賞を受賞した岨手監督の長編2作目となる。

■門脇麦のコメント

 家柄の事、出身の学校、職業。私たちは無意識のうちに世間から、そして自ら自分の人生に線引きをし、それを全うすべく日々を過ごしている部分が少なからずあるのではないかと思います。この物語は、そんな窮屈さを感じながら生きる2人の女の子が、少しづつ自分を解き放っていくお話です。

 『グッド・ストライプス』を観てから、いつかご一緒したいとずっと思っていた岨手監督。さり気ないト書き1行が監督の手によって、みるみるうちに胸をきゅっと掴まれるようなシーンに変わっていく様に何度も高揚しました。

 皆様が映画館に足を運べる日常が、1日でも早く訪れることを祈っています。『あのこは貴族』がたくさんの方に届きますように。

■水原希子のコメント

 大好きな門脇麦さんをはじめとする素敵な共演者の方々にたくさん刺激を受けながら共演させていただけた事をとてもうれしく思います。初めて岨手監督とお会いした時、とても柔らかい印象。でも現場に入ると、明確に指導して下さり、全てのシーンにおいて、フラットにディスカッション出来た事、疑問や不安から解放してくれて、監督の包容力で等身大の自分として、素直な感情を制限なく自由に表現する事ができたと思います。

 この映画は境遇の全く違う2人が、自分らしく生きる事、自分にとって本当の幸せとはどういう事なんだろうと葛藤しながらも、悩みと変化の中で成長し、自立していく事でより自由になり解放されていく。29歳、地方育ちの私にとって、とても共感の多い作品でした。女性のみならず、いろんな方が自分で自分の人生を選択していく事の大切さに共感していただける作品になっていると思います。

■岨手由貴子監督のコメント

 『あのこは貴族』は出自も生きる階層も違う二人の女性が、これまでどんな風に生きてきて、これからの日本をどう生きるのかを描いた作品です。多くの選択肢が用意されているわけでもなく、器用にベストな選択ができるわけでもない。それでも自分の足で立ち、生きていく。そんな原作の持つスピリットを、素晴らしい俳優陣が血の通った物語に昇華してくれました。

 タイプの違う二人の女性、「華子」と「美紀」を演じた門脇さんと水原さん。お二人は芝居や役柄へのアプローチも異なる、まさに“タイプの違う”役者さんでした。けれど、対峙するのではなく、お互いを認め、共存する。そうやって、それぞれのやり方で「華子」と「美紀」の人生を生き、体現してくれました。そんなお二人の在りようは、まるで劇中の彼女たちそのもので、初号試写のあと普通の女の子に戻って楽しくおしゃべりする姿に、とても幸福なキャスティングだったことを実感させられました。

 普通に生きることすら困難な時代だからこそ、これまで頑張ってきた自分を肯定してあげたくなるような、誰かにとっての特別な一作になることを願っています。ぜひ、多く方に見ていただきたいです。

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