女優の松本穂香主演、 角川春樹氏の生涯最後のメガホン作として製作中の映画『みをつくし料理帖』（今秋公開）に、俳優の反町隆史が出演することが発表された。

【写真】その他の写真を見る

　同映画は、高田郁氏の同名時代小説が原作。「雲外蒼天」の相を持ち、幾度となく訪れる艱難（かんなん）辛苦に巻き込まれながら、女料理人として、料理に真摯（しんし）に向き合い、運命を切り開いていくヒロイン・澪を、松本が演じる。

　反町が演じるのは、大坂で評判の有名易者・水原東西。易者とは現代でいう占い師のこと。水原は遊郭・大坂新町廊を訪れていたところ、当時8歳の澪と野江（奈緒）の手相を占い、2人のその後の運命を左右し、物語の鍵を握る“易”を見出す。水原が2人を占った結果、どのように物語が進展していくのか、本作の見どころの一つを担う。

　暮らし向きは違えども仲の良い幼なじみだった澪と野江は、大坂を襲った大洪水により離れ離れになってしまう。時は流れ、澪は江戸の神田にある蕎麦処「つる家」の店主・種市に、天性の料理の才を見出され、女でありながら料理人として働いていた。江戸の味に馴染めず試行錯誤の日々を過ごしていたが、やがて「つる屋」の看板料理を見出していく。

　たちまち江戸でも評判になった店にある日、吉原の扇屋で料理番をしている又次（中村獅童）という強面の男がやってきて、吉原で頂点を極めるあさひ太夫のために看板料理を作ってほしいとの依頼が。この日を境に、運命の歯車が動き出す。