女優の吉高由里子（31）が“週刊誌記者”役を演じることで話題を集める8日スタートの日本テレビ系連続ドラマ『知らなくていいコト』（毎週水曜 後10：00）。吉高が演じるのは敏腕記者でありながら、急逝した母の最期の一言によって自らに関する“知らなくていいコト”に直面する主人公・真壁ケイト。女優という職業柄、週刊誌の標的となることも少なくはない吉高が、まさかのスクープを狙う側を演じるということで「自分が記者の人と、一日一緒に過ごしたわけではないので、普段、どんな日常を過ごしているかわからないけど、撮る側の気持ちも学んでいることになるのかな」と日々、模索している。

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　まず、この職業のイメージについては「その人たちの前で言葉を間違えたらダメ。良くも悪くもなにか間違えたら大きい見出しになってしまう。だから言葉遣いや発言は今作を通してより考えるようになりました。芸能人は影響力が大きいというけど、それを文字にして発売しているみなさんの影響力が大きいんだからね！ってちゃんと理解して把握してほしいですね」と苦笑しながら言い切る。

「記事一つに対しても心を痛めながら書いているひともいれば、心ない書き方をする人もいる。文字の書き方で、人間性がわかるというか…。なので見出しだけでなく文字までちゃんと読むようになりました」と情報の“受け手”としての意識も変化したという。

　日常的に、テレビやネットニュースに触れているそうで「夜帰ってきて1日なにがあったか、やってくれるじゃないですか。今までは録画してるドラマやバラエティーを見ていたのに今はニュースをみるようになりました」。気になるジャンルについては「全部見ていますね。小さい頃はニュースに興味がなかったんです。大人になると興味が出て、へえ、なるほどと思う自分にもびっくりします。意識していないところで興味を持つようになるんだなって。国際と地域と芸能とスポーツと…一通り見ますね。起きてからずっと見ちゃいます」。

　きっかけとなったのは4月期に放送された連ドラ『わたし、定時で帰ります。』「『定時〜』をやってからネットニュースを見るようになりました。ちょうどその時、『働き方改革』とリンクする内容だったのですが、休まないといけないとかマネージャーという仕事内容とか、会社の組織にいる人の働き方がよくわかってなかったから」と勉強熱心な一面ものぞかせる。ちなみに“コメント欄”もチェックするそうで「その時（『定時〜』）は『向井理さんカッコいい』ばっかりでした（笑）」。

　“言葉というもの”の重みを知ったからこそ「この番組では余計に言葉をデリケートに扱わなければいけない。そして言葉の意味をちゃんとわかっているようにしなければ。自分の職業ではない職業を演じることで、それについてお勉強できたりするのは楽しいですし、自分の知らない職業について知ることができる。テレビドラマというフィクションは楽しい。エンターテインメントとして自分のなかで楽しめたらいいな」とそこからは役柄の職業にきちんと向き合う真摯な一面が見て取れる。

　よく「天真爛漫」と表現されることの多い彼女だが、初めて仕事をする人が多いとう今回の現場のクランクインを控え、「不安です。どれだけしゃべってくれる人がいるんだろう、とか。どれだけコミュニケーションとれる方がいるんだろう、とか。クランクインの前はネガティブになっちゃうので。きのうとかも怖い夢をみたりたまに眠れなかったりするんです」と真面目ゆえの繊細さも。かと思えば「でも、悪い夢はいいことの前兆ともいうし向上心を持って挑みたいですね！」とポジティブににっこり。短い取材時間の間にもたくさんの表情を見せてくれる彼女には「もっと知りたい」と思わせる不思議な魅力が備わっている。そんな吉高が演じるケイト像に期待が高まる。