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南沙良、歩み続けるシンデレラストーリー 憧れの新垣結衣は“神の存在”

 昨年公開された映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』で、報知映画賞、ブルーリボン賞・新人賞などの賞を受賞した女優でモデルの南沙良(16)。勢いそのままに8月24日公開の『無限ファンデーション』、来春公開の『もみの家』でも座長を務め、映画女優としてのシンデレラストーリーを歩み続ける。そんな彼女が日々大切にしていること、女優として目指すところや、その原点をひも解き、魅力に迫っていく。

憧れの新垣結衣は“神の存在”と語った南沙良 (C)ORICON NewS inc.

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■違う人やものへの憧れ 叔父の声でニコラのオーディションに応募

 2014年に第18回nicolaモデルオーディションのグランプリを受賞し、『nicola(ニコラ)』の専属モデルとして活躍するようになると、17年に映画『幼な子われらに生まれ』(三島有紀子監督)で、ずっと憧れていた女優としてスクリーンデビューを果たす。

 「幼稚園のときから女優さんになりたかった」と話すが、これといったきっかけがあったわけではなく「違う人やものになりたいという憧れが強かったんです。リスになりたかったとか(笑)。違う人になることをお仕事にしている女優さんってかっこよくて、そこからなりたいと思うようになりました」と話す。

 女優への夢を周りにも話していた南。同じ事務所で“憧れの存在”と公言する新垣結衣が『nicola』の表紙を飾っているのを見て、叔父から「ニコラのオーディションを受けてみれば?」とアドバイス。そして見事にグランプリをつかみ取り、芸能界への門を自分自身の手で開いてみせた。

■ひとりの時間を大切に… 映画やアニメ鑑賞で身につけていった“妄想力”

 幼いときから家族で映画を観たり、好きなアニメを観て育ってきた。私立の小学校に通っていたこともあり、近所に友達が少なかったようで放課後は家に帰り、芸術に触れる機会を作っていた。「辻村深月さんが大好きなんです」と直木賞作家で『映画ドラえもん のび太の月面探査記』では自身初の映画脚本を務めた辻村氏の作品は『凍りのクジラ』以降の作品は全て読破している。

 アニメは『ギルティクラウン』『ソウルイーター』『冴えない彼女の育てかた』などが好きで「ジャンル問わず、かわいい子が好きなんです」と笑顔。さらに、妄想も得意で「ひとりでいるときに自分の頭の中に主人公を2人置いたりして、自分なりの表現で会話をさせたり」と語る。

 「想像力と言うか、お芝居のいろんな選択肢を想像できたりとかは、つながっているかなと思います」。

■今も心に残る三島監督の言葉 自分で感じたことを素直に表現

 日々、さまざまな作品に触れることで想像力や自分で考える力を付けている南。ブルーリボン賞の授賞式は新垣が司会を務めたが「心臓止まっているんじゃないかというくらい、生きた心地がしなかったです」と逆に緊張が増したそう。「成長というのは自分では感じることはないんですけど、(『志乃ちゃん』の監督を務めた)湯浅弘章さんに久しぶりにお会いしたときに『変わったね』と言われました。どこかは気になっているんですけど、良い意味だと信じています」。

 女優デビューした『幼な子われらに生まれ』の三島監督からは「お芝居をしようとしなくて大丈夫だよ。相手からもらったものに対して、自分が感じたことを素直に表現してくれたらそれが形になる」と言われたそう。「その言葉が今でも心に残っていますし、最初の作品で三島監督に出会えたことも大きい」と感謝する。

 そして、5月17日に公開された松坂桃李主演の『居眠り磐音』では時代劇デビューを果たした。歴史ものにはあまり触れてこなかったそうで、学びも多い現場となった。「置物のセットが良い意味で緊張感を持っていました。所作指導もあって、それがすごく大変でした。ゆっくり丁寧に動くことは普段ないので、色んな筋肉と頭を使いましたね」と回顧。松坂らとの共演は「みなさんがすごく真剣に向き合っている姿を見て、すごく背筋が伸びたというか、私もひとつのことに責任を持って向き合おうと実感しました」。

■座長へのプレッシャーはなし 型にはまらない女優を目指す

 主演作が続く南に座長としてのプレッシャーを問うと「あまりないですね」と返ってきた。「現場に入って、監督やほかのみなさんと積み上げていくので、そこまで重く感じることも深く考えることもないです」と自然体で演じられている。これからについては「型にはまらない女優さんになりたいと思っています。ひとつのお芝居だけでなく、色々なことを表現できるようになりたい」と目標を掲げる。

 その南が大事にしていることは、生活の優先順位を下げないことだ。「寝ることやお部屋に花瓶を飾ること、そういうことを大切にしたいんです。お布団に入って寝る5秒前くらいがすごく幸せで、太陽や何かの音で起きることに幸せを感じるんです。いろんなことが忙しくなると、生活の優先順位は下がると思うんですけど、そこを下げることなく日々の生活を大事にしていきたいですね」。

 憧れの新垣は“神の存在”と表現する。初めて会ったときのことは緊張しすぎて覚えていないようで、今も普通には話すことはできないそう。その新垣の演技については『恋空』(07年)を観たときに「繊細というか、表情だけですごく痛いくらいに伝わってきて、心に響くような演技にすごいなあと思いました」とせりふだけでない表現力にときめいた。

 自身の表現力については「まだまだです」と謙虚。だが、多くの作品に出演し、彼女自身が演技の幅を身に着けていくことで、新垣の横に立ち、ゆくゆくは日本を代表する女優になることもそう遠くない未来のはずだ。

◆南沙良(みなみ・さら):2002年6月11日生まれ 神奈川県出身
2014年にニコモとなると、17年に女優デビュー。『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』では、吃音症をかかえる女子高生役を演じきり、第43回報知映画賞新人賞、第33回高崎映画祭最優秀新人女優賞、第61回ブルーリボン賞新人賞、第28回日本映画批評家大賞新人女優賞を受賞。憧れの新垣結衣とは誕生日が同じ。現在公開中の映画『居眠り磐音』では時代劇に初挑戦している。

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  • 憧れの新垣結衣は“神の存在”と語った南沙良 (C)ORICON NewS inc.
  • 映画やアニメ鑑賞で“妄想力”を身につけていったことも語った (C)ORICON NewS inc.
  • 憧れの新垣結衣は“神の存在”と語った南沙良 (C)ORICON NewS inc.
  • 憧れの新垣結衣は“神の存在”と語った南沙良 (C)ORICON NewS inc.
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