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横浜流星、多忙の中で見出した“青春” 脱・ゆりゆりの先を見据えた覚悟とは

 前クールのTBSドラマ『初めて恋をした日に読む話』では髪をピンクにした不良高校生“ゆりゆり”こと由利匡平を演じ大きな話題を集めた、俳優・横浜流星(22)。“1番波に乗っている俳優”と言っても過言ではないほど人気を集める彼の4本目の主演映画『チア男子!!』が、5月10日(金)に公開される。同作への出演で感じた成長、そして今のブームを冷静にとらえ、これからの“横浜流星”について語ってくれた。

”ゆりゆり”の先を見据え、努力を続けることを語った横浜流星【撮影/池本史彦】(C)ORICON NewS inc.

”ゆりゆり”の先を見据え、努力を続けることを語った横浜流星【撮影/池本史彦】(C)ORICON NewS inc.

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■最初は不安も… 約4ヶ月にわたる共同作業で築いた7人の絆

 同作は、『桐島、部活やめるってよ』でデビューし、『何者』で直木賞を受賞した朝井リョウ氏の小説が原作。朝井氏が早稲田大学在学中に出会った男子チアリーディングチーム“SHOCKERS”がモデルで、漫画、舞台、アニメにも展開されている。「後から知りましたが、何度か実写映画化を試みて実現されなかったそうです。そんな作品がこのキャストでできたと知ったのはうれしかったですね」と自身たちでの映画化に胸を張った横浜。出演が決まり、アニメや小説も読み解き「どれも印象が違っていて、今回の映画ではアニメの人柄が近いのかなと監督と相談して。穏やかな雰囲気や喋り方は参考にさせていただきました」と主人公・ハルへの役作りの取り組みを話した。

 メガホンを取った風間大樹監督(27)は、本作で長編映画デビューを果たした新鋭だ。「監督は晴希への思いが強くて、細かい指示が多かったです。柔道一家に産まれて、柔道を辞めたいけど、やめられない。そして新しいこと始めたい。そこの葛藤の中で、思い悩むんですけど、表情などのトーンを落としすぎないようにと言われていました」。

 共演陣とは、「内容も思い出せないくだらない会話」で盛り上がったそう。「最初は不安もありましたが、3ヶ月の練習に加え、撮影で1ヶ月。約4ヶ月も一緒にいて、役と同様に良い関係が築けました」と振り返り、「撮影以外もご飯を食べたり、ずっと7人で一緒にいました。いくら作品で仲良くなっても“いくいく詐欺”で結局行かなかったり、回数も少なかったりするんですけど、みんなとは食事に行く回数も多かったです」と現場の雰囲気も明かした。

■「優しいと言われることに違和感」根底にある“誰かのために”という意識

 横浜が演じたハルは、柔道で肩をけがしていたところにカズから男子チアの誘いを受け、新しいことに挑戦していく。“人の気持ちがすごくよく分かるやつ”とも言われ、周りをよく見て優しい言葉をかけられる好青年。「自分のために生きている人が多い中で、相手のために動けるのはすごいこと。何より優しい男の子だったので、ハルから出る空気感を大切に演じました」とポイントをあげた。

 自身との比較については「共通点はあまりないですね」とするも「“誰かのために”という気持ちはずっとあります。自分の力だけでは限度があると思っています。誰かのために、例えば自分の家庭をもって頑張れば、より力を出せると考えています」と話す。「優しいと言われることもあって、理由は分からないですが違和感があるんです。“人の心の部分の変化”には気づけるタイプだとは思っています。きょう雰囲気違うなとか。髪を切ったとかには逆に気が付けないんですけど(笑)」。

 ハルとカズは幼なじみであり、親友の間柄。横浜は親友を「無言でも気を使わないで一緒にいられる人」と考えている。「ハルとカズはうらやましいです。それでも実家に帰ったら、地元の友だちには必ず会うので。今はなかなか会えないですけど」と明かしてくれた。

■“ゆりゆり”ではなく“横浜流星”を応援してもらうために…「地に足をつけて、一つひとつ」

 3月に公開された映画『L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』(・はハート)では俺様キャラの久我山玲苑を演じた。そして“ゆりゆり”ではドラマの放送前から最終回までにインスタグラムのフォロワー数が約50万人増加した横浜だが、現在の人気ぶりをどのように受け止めているのか。「『L・DK』の舞台あいさつで“ゆりゆり”と呼ばれることがあって、作品が終わってからも役名を覚えてもらえているのは役者としてはうれしいこと」とファンの声援に感謝している。

 「でも、引き続き“横浜流星”を応援してくれるとは限らないのかなと思っていて。“ゆりゆり”を好きになってくれた方に、これからも応援していただくにはどうしたら良いのか考えています。作品によって見方を変えて、チア男子でも、これからのドラマや映画でも、どれだけみなさんに応援してもらえるかが本当に勝負。足元をすくわれないように、地に足をつけて、ひとつひとつ頑張っていこうと思っています」

 『L・DK』や『はじ恋』など、高校生役を演じることが多い横浜だが、今後のステップアップに向けて挑戦したい役も聞いた。「求められれば何でもやりますが、やはり空手をやっていたこともあるので、バチバチの男臭いアクションですね。『こういうこともできる!』というのを見せていきたいです」と話す。「器用ではないので、できることを全力で取り組む。地味な顔をしているので、髪型によって顔が変わると言われるのはうれしいんです。ピンクから茶髪にしても、髪をおろしても反響があるので、これもひとつの武器かもしれないですね」。

 今のブームを自身の言葉で冷静に振り返った横浜。極真空手では中学3年生のときに世界大会で優勝した輝かしい実績を持つ。「学生時代から仕事はしていましが、空手がメインで、仲間と何かをしたり、モテモテになったりするのは映画やドラマだけの世界だと思っていました。こうした青春作品をやらせてもらうたびに、学生時代に味わえなかったものを取り戻している感じがして、毎日が楽しいです」。忙しさも物ともせずに、笑顔で話してくれた横浜。彼の最大限の特徴をいかした“新しい横浜流星”が見られるのも近いかもしれない。

【映画あらすじ】
 道場の長男として柔道を続けてきた大学1年のハルが、けがをきっかけに柔道をやめ、親友のカズと共に男子チアチームの結成を目指す青春ストーリー。入学した大学で「新しいこと始めようぜ!」とチアチーム“BREAKERS”を組み、メンバーそれぞれが背負ってきた悩みや葛藤のぶつかりあいの人間ドラマが描かれる。

◆横浜流星(よこはま・りゅうせい):1996年9月16日生まれ 神奈川県出身
2011年俳優デビュー。今年はすでに主演映画『愛唄―約束のナクヒト―』、『L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』が公開された。TBS系ドラマ『初めて恋をした日に読む話』(19年)で“ゆりゆり”こと由利匡平を熱演。9月には主演映画『いなくなれ、群青』の公開も控えている。特技の極真空手では『2011年第7回国際青少年空手道選手権大会13・14歳男子55kgの部』で優勝を飾り、世界一となった。

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  • ”ゆりゆり”の先を見据え、努力を続けることを語った横浜流星【撮影/池本史彦】(C)ORICON NewS inc.
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  • 横浜流星 主演映画『チア男子!!』インタビュー【撮影/池本史彦】(C)ORICON NewS inc.
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