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佐藤浩市&渡辺謙、“福島原発”題材の映画にかける想い「未来を生きる子どもたちのために」

 俳優・佐藤浩市渡辺謙が17日、都内で行われた映画『Fukushima 50』(2020年公開)のクランクアップ会見に出席。福島への想い、同映画を通して伝えたいメッセージなど、2人が作品に込めた気持ちをじっくり語った。

映画『Fukushima 50』のクランクアップ会見に出席した(左から)渡辺謙、佐藤浩市 (C)ORICON NewS inc.

映画『Fukushima 50』のクランクアップ会見に出席した(左から)渡辺謙、佐藤浩市 (C)ORICON NewS inc.

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 福島に対する想いを聞かれた佐藤は「まだ何も終わっていないどころか、何も始まっていないのかもしれない。前を向きながら、何をすべきか自分も含めて考えていきたい」胸の内を吐露。

 渡辺は「震災以降、三陸の3県の避難所を回らせていただいて、それぞれの悩みや現実が違うのは理解できている」とし「福島だけは、エンターテインメントの仕事の中で、なかなか力を貸すことができませんでした。僕たちが力を発揮できる映画で、現実を知っていただき、きちんとみなさんの目に触れていただける作品に関われたことが、福島の方々への恩返しではないですけど、こういう作品を撮ることができましたと言いたい」と話した。

 さらに、社会にとってのメッセージ性を問われると、佐藤は「まだ8年。もう8年。日本人の中でもみんな違うと思う。当時をまだ振り返ることができない、見ることができないという方もいらっしゃるでしょうし、あの時、産まれてはいたけど、幼少期で記憶がない10代の子どもたち、この映画を見る中で、若い世代には何かを感じ取ってもらいたい。未来を生きる自分たちにとって、何が必要なのか、何が不必要なのか、おのおの感じてもらいたい、そのためだけにやっていました」と、これからを生きる子どもたちに言葉を送っていた。

 渡辺は「映画『硫黄島からの手紙』のときに、自分を含めてこの国の民意は論理的に検証して、後世に何を残していくのかが、あまり上手ではないという気がしていました。原発事故もそういうことのような気がしてならない」と伝え、「この映画は“反原発”をうたう映画ではないと思います。そこであったことを論理的に検証して、未来に生きる子ども世代、孫世代が社会にとって(原発事故が)どのようなものだったのかを検証する材料にしてほしい」と訴えかけていた。

 佐藤が演じるのは、地元・福島県出身で現場指揮を行う熱血漢・伊崎利夫。渡辺は、福島第一原発所長の吉田昌郎を演じる。2011年3月11日に発生した、東日本大震災。原発事故の現場に残った名もなき作業員たちは、世界のメディアから“Fukushima 50”(フクシマフィフティ)と呼ばれていた。世界中が見守っていた現場で何が起きていたのか。浮き彫りになる人間の強さと弱さ。東日本全体へ危機が迫る中、死を覚悟して残った職員たちの知られざる“真実”が描かれる。この日は、水上繁雄プロデューサー、椿宜和プロデューサーも登壇した。

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  • 映画『Fukushima 50』のクランクアップ会見に出席した(左から)渡辺謙、佐藤浩市 (C)ORICON NewS inc.
  • 吉田さんをモチーフにしたドラマ(のオファー)をいくつかいただいていたと明かした渡辺謙 (C)ORICON NewS inc.
  • 映画『Fukushima 50』のクランクアップ会見に出席した佐藤浩市 (C)ORICON NewS inc.
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