先月29日に日米同時公開されたディズニー映画『ダンボ』。日本での興行は初日から3日間で約20万人を動員、興行収入は2億5000万円を超え、30日・31日の週末動員&興行収入では初登場2位と、好成績でスタートを切った。
本作は、長編アニメーション映画『ダンボ』(1941年)で描かれた、ダンボと母親ゾウの感動的なストーリーを生かしながら、ティム・バートン監督がオリジナル脚本で作り上げた、ひとつの家族とダンボをめぐる物語。1919年(第一次世界大戦が終わった翌年)を舞台に、実写のファンタジー・アドベンチャーに仕立てられているが、人間の家族の側面からのドラマも描かれていて、“すれ違ってしまった家族”が“再生”していく物語でもある。
主役は“大きすぎる耳”で空を飛ぶ、子ゾウのダンボ。“もう一人の主役”は、戦地から2年ぶりにサーカスに戻ってきて、ダンボの世話係を任されるホルトだ。もともとメディチ(ダニー・デヴィート)率いるサーカスの曲芸乗りで、看板スターだった。
ホルトを演じるのは、ティム・バートン監督作品初参加のコリン・ファレル。役作りについて、「ホルトはいろんな葛藤を抱えていました。戦場で左腕を失うほどのけがを負った痛み、苦しみ、戦争の醜さもたくさん見てきたと思います。そんな戦場から生きて帰ってこられたのに、最愛の妻に先立てしまったという悲しみ、喪失感。死に目にあえなかった罪悪感。残された子どもたちともすれ違い、サーカスでの仕事も危うい。自分を見失いかけているキャラクターをどう演じようか、一番考えたところでした」と、語っている。
自らの人生と、日々の生活、子どもたちとも折り合いをつけようとする父親を等身大で演じたコリン。バートン監督も「ホルトが戦争に行っている間、何があったのか、映画ではほとんど描いていません。ですが、彼の身に何が起きて、彼がどんな逆境に立たされているか、観ているだけで伝わってくる」と、その表現力を絶賛していた。
そんな悩める父親ホルトや娘のミリー(ニコ・パーカー)と息子のジョー(フィンリー・ホビンズ)にさまざまな影響を与えていくのが、ダンボという奇跡のゾウ。
「親の役割というのはいろいろあると思うけど、仮に10個あるとして、全部できなくてもいいんだ、ということをホルトは学んでいく。子どもは親の知らないところでも勝手に成長するものだし、想像もつかないマジックを起こすこともある。子どもたちを一人の人間として信頼することが大切なんだと気づくんだ」。
自身も父親であるコリンの実感がにじむ。さらに、「一番強いキャラクターは娘のミリーだと思う。彼女は偶然、ホルトが妻の写真を見ながら泣いているところを見てしまい、父親も苦しんでいることに気づく。それからは何も言わず、一歩離れて、そのままを認め、ホルトが家族の中で父親としていられるように居場所をつくってくれるんだ。それが、本当の思いやりだよ」。
「日本でもたくさんの方に『ダンボ』を観て楽しんでもらいたいな」と願っていたコリン。インタビューの最後に言ったのは、「Take care of each other(お互いを思いやってね)」だった。
本作は、長編アニメーション映画『ダンボ』(1941年)で描かれた、ダンボと母親ゾウの感動的なストーリーを生かしながら、ティム・バートン監督がオリジナル脚本で作り上げた、ひとつの家族とダンボをめぐる物語。1919年(第一次世界大戦が終わった翌年)を舞台に、実写のファンタジー・アドベンチャーに仕立てられているが、人間の家族の側面からのドラマも描かれていて、“すれ違ってしまった家族”が“再生”していく物語でもある。
主役は“大きすぎる耳”で空を飛ぶ、子ゾウのダンボ。“もう一人の主役”は、戦地から2年ぶりにサーカスに戻ってきて、ダンボの世話係を任されるホルトだ。もともとメディチ(ダニー・デヴィート)率いるサーカスの曲芸乗りで、看板スターだった。
ホルトを演じるのは、ティム・バートン監督作品初参加のコリン・ファレル。役作りについて、「ホルトはいろんな葛藤を抱えていました。戦場で左腕を失うほどのけがを負った痛み、苦しみ、戦争の醜さもたくさん見てきたと思います。そんな戦場から生きて帰ってこられたのに、最愛の妻に先立てしまったという悲しみ、喪失感。死に目にあえなかった罪悪感。残された子どもたちともすれ違い、サーカスでの仕事も危うい。自分を見失いかけているキャラクターをどう演じようか、一番考えたところでした」と、語っている。
自らの人生と、日々の生活、子どもたちとも折り合いをつけようとする父親を等身大で演じたコリン。バートン監督も「ホルトが戦争に行っている間、何があったのか、映画ではほとんど描いていません。ですが、彼の身に何が起きて、彼がどんな逆境に立たされているか、観ているだけで伝わってくる」と、その表現力を絶賛していた。
そんな悩める父親ホルトや娘のミリー(ニコ・パーカー)と息子のジョー(フィンリー・ホビンズ)にさまざまな影響を与えていくのが、ダンボという奇跡のゾウ。
「親の役割というのはいろいろあると思うけど、仮に10個あるとして、全部できなくてもいいんだ、ということをホルトは学んでいく。子どもは親の知らないところでも勝手に成長するものだし、想像もつかないマジックを起こすこともある。子どもたちを一人の人間として信頼することが大切なんだと気づくんだ」。
自身も父親であるコリンの実感がにじむ。さらに、「一番強いキャラクターは娘のミリーだと思う。彼女は偶然、ホルトが妻の写真を見ながら泣いているところを見てしまい、父親も苦しんでいることに気づく。それからは何も言わず、一歩離れて、そのままを認め、ホルトが家族の中で父親としていられるように居場所をつくってくれるんだ。それが、本当の思いやりだよ」。
「日本でもたくさんの方に『ダンボ』を観て楽しんでもらいたいな」と願っていたコリン。インタビューの最後に言ったのは、「Take care of each other(お互いを思いやってね)」だった。
コメントする・見る
2019/04/07