NHKで放送中の連続テレビ小説『まんぷく』(前8:00 総合ほか)は、あす30日の放送をもって全151回の物語の大団円を迎える。きょう29日の放送では「まんぷくラーメン」を歩行者天国で路上販売することが決まり、最終回のクライマックスでは歩行者天国のシーンが登場。撮影では、神戸市内の繁華街で大がかりなロケが敢行された。過去の連続テレビ小説の撮影を振り返っても類を見ない大規模な撮影の裏側を2回に分けて紹介する。
■神戸随一のおしゃれスポットに1970年代の歩行者天国を再現
最終回のロケが行われたのは、神戸市の繁華街・元町にある旧居留地。大正時代から昭和初期にかけて建てられた近代洋風建築のビルと、百貨店や人気のセレクトショップ、世界的に有名な高級ブランドの路面店が集まる、港町・神戸を象徴するようなおしゃれスポットだ。ここで撮影されたのは、売り上げが伸び悩む「まんぷくヌードル」をヒットへ導く起死回生のキャンペーンとして、1970年代に日本でもポピュラーになりつつあった歩行者天国で商品の路上販売を行うというシーン。都心で実際に行われていた歩行者天国と路上販売をドラマのクライマックスで再現しようという試み。
■「できるわけないでしょ!」を実現した地元のバックアップ
『まんぷく』の企画段階から脚本家の福田靖氏によって歩行者天国のシーンが提案されていたと、番組の堀之内礼二郎プロデューサーは明かす。福田氏のアイデアを聞いた堀之内プロデューサーは、そのシーンを実現するために必要とする規模や撮影に適したロケ地、道路の使用許可が認められるかなどいろいろなことを考えつつスタッフに相談すると「いや、できるわけないでしょ!」という反応が返ってきたと語る。
その後、『まんぷく』の放送が折り返しを迎えつつあった年末から、今回のロケの準備はスタート。制作スタッフによって候補となりそうなロケ地がいくつかリストアップされるが、堀之内プロデューサー自身は「神戸元町の目抜き通りを封鎖するのはムリだろう…」と感じていたと言う。「NHKからロケ地を管轄する警察に道路使用許可の申請をするだけでは、神戸でのロケは実現しないだろうと考えていました」(堀之内P)。
プロデューサーも実現できるかどうか半信半疑だった歩行者天国のロケについて相談を受けたのが、神戸市内で行われる映画やテレビドラマの撮影をコーディネートする「神戸フィルムオフィス」の松下麻理代表。2018年の秋頃にロケの打診を受けると、年末には制作スタッフをともなったロケハンを実施。松下代表曰く「これまで旧居留地では車道を封鎖してイベントを行ったことや、周辺のお店の営業が終了した夜間に大規模なロケが行われることはありました」とのこと。「それでも昼の時間帯に道路を封鎖してロケを行うことは初めてなので、私自身も“大丈夫だろうか…?”と感じていました」と、語る。
そんな不安を抱えながらも松下代表は隣接する店舗に相談を持ちかけたところ、店舗の方からは「ぜひロケをしてほしい!」「旧居留地の美しい街並みが映像に残るならぜひ!」と快い承諾の返事が。周辺の店舗の方々のバックアップ体制があったからこそ、今回のロケは実現にこぎつけたという。
※後編はあす30日に配信
■神戸随一のおしゃれスポットに1970年代の歩行者天国を再現
最終回のロケが行われたのは、神戸市の繁華街・元町にある旧居留地。大正時代から昭和初期にかけて建てられた近代洋風建築のビルと、百貨店や人気のセレクトショップ、世界的に有名な高級ブランドの路面店が集まる、港町・神戸を象徴するようなおしゃれスポットだ。ここで撮影されたのは、売り上げが伸び悩む「まんぷくヌードル」をヒットへ導く起死回生のキャンペーンとして、1970年代に日本でもポピュラーになりつつあった歩行者天国で商品の路上販売を行うというシーン。都心で実際に行われていた歩行者天国と路上販売をドラマのクライマックスで再現しようという試み。
■「できるわけないでしょ!」を実現した地元のバックアップ
『まんぷく』の企画段階から脚本家の福田靖氏によって歩行者天国のシーンが提案されていたと、番組の堀之内礼二郎プロデューサーは明かす。福田氏のアイデアを聞いた堀之内プロデューサーは、そのシーンを実現するために必要とする規模や撮影に適したロケ地、道路の使用許可が認められるかなどいろいろなことを考えつつスタッフに相談すると「いや、できるわけないでしょ!」という反応が返ってきたと語る。
その後、『まんぷく』の放送が折り返しを迎えつつあった年末から、今回のロケの準備はスタート。制作スタッフによって候補となりそうなロケ地がいくつかリストアップされるが、堀之内プロデューサー自身は「神戸元町の目抜き通りを封鎖するのはムリだろう…」と感じていたと言う。「NHKからロケ地を管轄する警察に道路使用許可の申請をするだけでは、神戸でのロケは実現しないだろうと考えていました」(堀之内P)。
プロデューサーも実現できるかどうか半信半疑だった歩行者天国のロケについて相談を受けたのが、神戸市内で行われる映画やテレビドラマの撮影をコーディネートする「神戸フィルムオフィス」の松下麻理代表。2018年の秋頃にロケの打診を受けると、年末には制作スタッフをともなったロケハンを実施。松下代表曰く「これまで旧居留地では車道を封鎖してイベントを行ったことや、周辺のお店の営業が終了した夜間に大規模なロケが行われることはありました」とのこと。「それでも昼の時間帯に道路を封鎖してロケを行うことは初めてなので、私自身も“大丈夫だろうか…?”と感じていました」と、語る。
そんな不安を抱えながらも松下代表は隣接する店舗に相談を持ちかけたところ、店舗の方からは「ぜひロケをしてほしい!」「旧居留地の美しい街並みが映像に残るならぜひ!」と快い承諾の返事が。周辺の店舗の方々のバックアップ体制があったからこそ、今回のロケは実現にこぎつけたという。
※後編はあす30日に配信
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2019/03/29