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伊藤健太郎、『必殺!』シリーズ初登場 「いつか仕事人になりたい」

 時代劇が映画館の“銀幕”からお茶の間のテレビへと主戦場を移した昭和の時代に、テレビ時代劇シーンの一翼を担った『必殺仕事人』。出演者の世代交代もありながら、平成の時代に受け継がれ、平成最後の『スペシャルドラマ 必殺仕事人2019』が10日(後9:00〜11:05)に放送される。平成に入って時代劇は「オワコン」扱いされたこともあるけれど、その魅力に気づく若者がいないわけではない。少なくとも時代劇を演じる側の若い世代の俳優たちの中に、「時代劇、やってみるとすごく楽しい」と思っている人は少なくない。俳優の伊藤健太郎(21)もその一人だ。

時代劇に興味を持つ若手俳優は少なくない。3月10日放送、ABC・テレビ朝日系『スペシャルドラマ 必殺仕事人2019』に出演する伊藤健太郎もその一人 (C)ORICON NewS inc.

時代劇に興味を持つ若手俳優は少なくない。3月10日放送、ABC・テレビ朝日系『スペシャルドラマ 必殺仕事人2019』に出演する伊藤健太郎もその一人 (C)ORICON NewS inc.

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 ドラマ『アシガール』や『今日から俺は!!』などで注目され、『第42回日本アカデミー賞』で、新人俳優賞・話題賞(俳優部門)を受賞した若手俳優の注目株である。時代劇の経験は、『アシガール』で戦国武将の若君を演じ、時代劇コメディー『LIFE!スペシャル 忍べ!右左ヱ門』では忍者にふんした。そして、伝統ある『必殺仕事人2019』に初参戦。

 「もしかして、仕事人になれるのかな?」と、ワクワクしながら台本を読んだという伊藤。今回、配役された弥吉(やきち)は、おたね(飯豊まりえ)と所帯をもつことを夢見るごく普通の町人。油問屋で丁稚奉公をするかたわら、無償で人々の不要品どうしを交換する橋渡しをしていた。大商人の上総屋清右ヱ門(西田敏行)の後押しで、その橋渡しが“献残屋”という商売になることを知り、人生の歯車が狂い始める。

 「時代劇は、戦国時代なのか、江戸時代なのか、武将なのか、町人なのかで衣装も所作も家の作りなども全然違いますが、僕らの先祖たちはこういう暮らしをしていたのか、こういう時代を生きてきたのか、というのを擬似体験できる。男の子なので、単純に刀とか甲冑を身につけるだけでもテンションが上がります。普通に現代を生きていたら経験できないことなので、俳優という仕事ならではの醍醐味を感じるんです」

 中でも『必殺!』シリーズは、私腹を肥やしたり、理不尽な蛮行で人々を苦しめたりする“悪”の存在を、正々堂々倒せないから“裏”で成敗する、仕事人自体も“殺し屋”という“悪”の側面を持つところが特徴。晴らせぬ恨みを晴らしたいと願う人間の業も浮き彫りしてきたシリーズだ。

 「仕事人ではなく弥吉という町人の役でしたが、たった1度の出来事で、人生が180度劇的に変わってしまう男なんです。もともと愛きょうがあって、モノを大事にする根っこの部分は善良な人でも、ちょっとしたことで道を踏み外すことがある、というのが描かれていて、演じていてやりがいがありました」

 今回、NHK大河ドラマ13作に出演し、『翔ぶが如く』『八代将軍吉宗』『葵 徳川三代』の3作で主演を務めるなど、時代劇の経験も豊富な西田敏行と初共演できたことも「存在感も迫力も半端なかった。しっかり記憶に残したい」という。

 「画面の中に西田さんと僕の2人だけが映っているのが、もううれしくて。『釣りバカ日誌』や『アウトレイジ』、『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』など、出演されている作品はよく観ていますし、僕、西田さんの声が好きなんです。生声を聞きながらお芝居できて幸せでした。この経験は、後々、武器として生きてくるんじゃないかって。役者をやっていく上ですごく大事にしていきたいと思いました」。

 何かを受け継ぐというのはことさらにすることではなく、自然とつながっていくものかもしれない。伊藤から見てさらに若い世代に「観てもらいたい」という思いが自然に湧いてきたという。

 「昭和の頃から『必殺!』シリーズを観てきた方、東山さんにバトンタッチしてから観ている方、新作を待っていた方はきっと観てくれると思う。だから、『必殺!』シリーズを観たことがない、観る予定もなかった中学生や高校生に、伊藤健太郎が出るんだ、試しに観てみようかなって、思ってもらいたい。日本人だし、受け継がれてきた文化は大切にしたいですし、時代劇も好きなので、若い世代にもこの良さが少しでも伝わればいいな、って。『必殺!』に出てますます思いました」

 インタビューの終わり、念を押すように「仕事人になりたいって、伊藤健太郎が言っていたって、必ず書いておいてくださいね」と、言い残していった。

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  • 時代劇に興味を持つ若手俳優は少なくない。3月10日放送、ABC・テレビ朝日系『スペシャルドラマ 必殺仕事人2019』に出演する伊藤健太郎もその一人 (C)ORICON NewS inc.
  • 「仕事人」にも興味あり(C)ORICON NewS inc.

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