テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『私のおじさん〜WATAOJI〜』（毎週金曜　後11：15〜深0：15※一部地域で放送時間が異なる）。きょう15日放送の第5話では、働き方改革を盾にゆる〜く働き“何を考えているかわからない”と思われていた若手ADの九条隼人が、3人の子どもの父親であることが判明。やる気ゼロの裏に隠された、若きワーキングファザーの苦悩が描かれる。九条役の戸塚純貴が、見どころを語る。

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　同ドラマは、バラエティー番組『限界MAX★あなたも私もヤッテミー!!』のADとして働く主人公・一ノ瀬ひかり（岡田結実）が、自分にしか見えない妖精のおじさん（遠藤憲一）とともに仕事に奮闘する姿を軽快に描く。

　第5話では、ある朝、九条の姿がないと大騒ぎに。「まさか、失踪…!?」と慌てるひかりと妖精のおじさんをよそに、あっさり電話がつながり“有休消化”だとわかる。「連絡しろよ」と憤る一同に、「休日って労働者の権利ですよ」「ていうか休みの日に電話かけてこないでもらっていいすか（笑）」と、九条が逆ギレ。おかげでひかりは、九条の分の仕事まで押し付けられる羽目になる。

　翌日も九条は反省なしの通常運転。AP馬場（青木さやか）とデブチーフこと出渕（小手伸也）も「若者との埋めがたい感覚の差を感じる…」と愚痴が止まらない。とはいえ“ADをやりたい若者”なんて、今どき貴重な人材。大切に扱って、できることをやってもらうしかないとあきらめムードな先輩たちに、「ワガママ言ったやつが得する世の中なのかなぁ…」と、ひかりは不満に思う。

　「九条は、仕事に対してやる気がない、パッションが足りないと、言われがちなんですけど、『ライフワークバランスを大事にする』と言っていることは間違ってないですし、自分の仕事はやっているんです。『仕事のために家族を犠牲にするのが偉いとか、そういう考え方を押し付けないでくださいよ』というのが九条の考えで、出渕さんや馬場さんたちとの考え方の違いをちゃんと表現したいな、と思っていました」。

　第5話では、これまで描かれなかった九条のプライベートが明らかになる。

　「九条という人は、相当器用な男。3人の子どもの世話をして、家事もやって、仕事の合間に日用品買って…。そんなに要領よくいろんなことをこなせる能力があるなら、そのすべてを仕事に注いだら、プロデューサーやディレクターとしてかなり輝ける逸材なんじゃないかと思います。だけど、仕事のために家族を犠牲にしたくない。彼なりに信念はあるんです」。

　戸塚から見て、九条の器用さは「かなりうらやましい」という。「僕は九条みたいな生き方はできないと思うから。仕事をやればやるほどプライベートはおろそかになるし、その方が楽だとさえ思っている。プライベートは適当でいいかなって（笑）。プライベートを充実させる前に、しっかり台本を読んで、せりふを覚えた方がいいんじゃないかって思います」。

　たしかに今、戸塚のもとには仕事のオファーがひっきりなし。ドラマ『花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011』（フジテレビ）で俳優デビューして以来、年々、映画、ドラマなどへの出演数を増やしており、2018年も数々のドラマや映画、舞台でインパクトのある役を演じた。レギュラー出演の『警視庁ゼロ係season3』(テレビ東京)、『PTAグランパ！2』（NHK・BSプレミアム）や、ゲスト出演の『リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜』（テレビ朝日）、『今日から俺は!!』（日本テレビ）。出演した映画も『虹色デイズ』、『銀魂2掟は破るためにこそある』、『走れ！T校バスケット部』、『青の帰り道』が続々公開され、待機作に映画『シスターフッド』（2019年3月1日公開）がある。

　「仕事をしている充実感…、感じたことがないような、常に感じているような。あえて、意識的に充実感を覚えないようにしているところもあります。僕、すぐ調子に乗っちゃうんですよ（笑）」。

　ドラマの中の九条を見ていると、愚痴を言われながらも年上の人たちからかわいがられる要素を持っている。その点は戸塚にも通じるものがありそう。「僕も先輩方とお話するのが嫌じゃないというか、けっこう好きです。今回の現場では、遠藤さんとご一緒できたことがうれしくて。僕の中では、バイオレンスな役どころのイメージが強かったんですが、今回、妖精のおじさん役ということで、どうすればかわいく見えるか、現場ですごく試行錯誤されている真摯（しんし）な姿を目の当たりにして、いろいろ感じることがありました」と、話していた。