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田辺誠一、50歳目前 同世代の大変さや悲哀もにじませる役者に

 俳優の田辺誠一が4月3日に50歳の誕生日を迎える。「その頃には新元号が発表(4月1日予定)されていますが、自分自身も50歳になって、平成という元号が終わって、かなり節目の年になるな、という意識はあります。結果、どうなるかは過ぎてみないとわからないですけど」。

金曜ナイトドラマ『私のおじさん~WATAOJI〜』バラエティー番組のプロデューサー・泉役で出演する田辺誠一(C)テレビ朝日

金曜ナイトドラマ『私のおじさん~WATAOJI〜』バラエティー番組のプロデューサー・泉役で出演する田辺誠一(C)テレビ朝日

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 デビューは昭和62年(1987年)。『メンズノンノ』の専属モデルに選ばれてのデビューだった。平成4年(1992年)に俳優デビューして以来、ドラマや映画、舞台などで活躍し続けてきた。節目を感じた2019年のはじまりは、テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『私のおじさん~WATAOJI〜』と、日本テレビ系『3年A組-今から皆さんは、人質です-』へのダブル出演。肩の力を抜いてひょうひょうとそれぞれの現場を楽しんでいるという。

 「若い頃は、がむしゃらに突っ走っていた気がしますが、20代、30代と歳を重ねるにつれて、肩の力が抜けてきて、周りのことも少しずつ見えるようになってきたというのは、ありますね。あまり欲を張らず、肩肘張らず、心に余裕が生まれてきたことで、新たに得るものもあって。絵を描くことも、そういう変化の中で出てきたものかもしれないですね」

 男性の俳優は、30代後半からオファーされる役が変わってくる、というのを実感してきた。「最近、主人公の年齢が上がってきている傾向はありますけど、とくにドラマは20代30代が中心の物語が多いので、30代半ばの頃に、いままでと違うものを求められているな、と感じはじめて、40代になってからは父親役や上司役が多くなって、その時、その年齢でいただく役を楽しむようにしています。40代で恋愛ものもやらせていただきましたが、50代以降はそれも少なくなると思うんですよね。恋愛ものは恥ずかしいから、それでもいいんですけど(笑)。若い俳優さんたちには、恋愛ものは、できるうちにやっておけ、と言いたいですね(笑)。50代になって、どんな役とめぐり合うかわかりませんが、そんなに器用ではないので、一生懸命、やるだけですよね、本当に」

 今回、取材に訪れたのは、『私のおじさん~WATAOJI〜』の現場。こちらの作品では、岡田結実が演じる主人公・一ノ瀬ひかりが勤める番組制作会社が作っているガチンコバラエティー『限界MAX★あなたも私もヤッテミー!!』のプロデューサー・泉雅也役を演じている。

 イケメンで、オシャレでうさんくさめ。裸足に革靴履いちゃう系のなんとなくナルシストという“ザッツ・業界人”な泉P(プロデューサー)。上層部からの命令には速攻で「御意!」と言ってしまうサラリーマン気質、「昨日まではAと言っていたのに、今日になったら急にBに!」などという、ハシゴ外しもいとわない泉Pを軽快に、嫌味なく演じている。

 「これまで30年ちかく仕事をしてきた中で見てきたプロデューサーさんたちの姿を思い出しつつ、僕の同級生たちを参考にしています。50歳にもなると、みんなそれなりに偉くなっていたりして、例えば生命保険会社に就職した友人は支店長になっていて、部下もたくさんいるし、もっと偉い上役もいる。どちらにも気を使いながら、現場のトップとしてすべてを受け止める包容力や、物事を深刻に受け止めすぎずに前に進める力も求められる、という大変なポジションを担っているんですね。そういう同世代の大変さや悲哀を泉Pの中に表現できたらいいな、と思っています。ドラマとはいえ、泉Pも、ただの無責任男だったら、テレビ業界で生き残れないと思うし、楽な仕事はどこにもないわけで、大変なことをいかに大変そうにみせないか、というのも大事なことなのかな。泉がプロデューサーになれたということは、それなりの力があるからだと思っています」。

 8日放送の第4話では、そんな泉Pをフィーチャー。『限界MAX★あなたも私もヤッテミー!!』の視聴率が低迷。原因は裏番組がラーメンだったから? それとも天候のせい? 会議室に重苦しい空気が流れる中、ディレクターの千葉(城田優)は「最近攻めてねえからだろ」と言い放ち、“サバンナで一週間全裸サバイバル”という企画を提案。チーフADの出渕(小手伸也)たちは「久々に攻めた企画!」「これはバズる!」と沸き立つが、プロデューサーの泉(田辺)の反応はどこか鈍く…?

 翌日、案の定、泉から「全裸はコンプライアンス的にNG」「サバンナでロケも予算的にNG」という結論が。その代わりに伊豆あたりでロケをしてはどうかという謎の代案がもたらされ、スタッフ一同はあ然。さらに、「番組の最後に合唱してみてはどうか」「水着美女や筋肉ムキムキの外国人を出演させてみては?」、挙句の果ては「路線バスで温泉や絶品グルメを巡ってみたらどう?」と、視聴率アップと上層部の顔色だけを気にした無茶ぶりアイデアばかりを持ち込み、企画会議はますます混乱する。

 繰り返される“プライドのないテコ入れ”に疲弊してゆくスタッフ。忖度だらけの泉の姿勢に「番組愛がない」と憤る、ひかり(岡田)だが、妖精おじさん(遠藤憲一)は「君は何にもわかってないよ」と冷たい言葉を浴びせるのだった…。

 バラエティー番組の舞台裏を描いた同ドラマ。「僕ら俳優は番宣でたまにゲスト出演するだけなので、知らなかった現場の苦労たるや、ドラマで描かれていることでさえそのごく一部。実際の現場はもっと大変で、まさに“限界MAX”なんだろうな、と思います。今後、バラエティーに出る時の心持ちというか、スタッフを見る目が変わると思います」と、話していた。

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