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チケット高額転売規制法案、異例のスピードで成立

 スポーツやコンサートの入場券の高額転売を規制する「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」が、12月8日未明に参議院本会議で可決成立した。

 ライブ運営にまったく関与していない第三者が、インターネット上で人気のチケットを大量に買い占め、ファンが不当に高額なチケットを購入。上乗せされた金額は、アーティストサイドに入ることもなく、ファン、アーティスト双方が不利益を被る事態が起こっていた。こうしたダフ屋行為は、リアルな公共の場でのそれは都道府県条例によって規制されるが、ネットダフ屋に対して規制する法律はなかった。今回の法整備はその抜け穴をふさぐものと言える。

 法制化にあたっては、業界4団体(日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、コンピュータ・チケッティング協会、コンサートプロモーターズ協会)の積極的な活動も目立った。チケット高額転売問題が世の中の注目を集めることになったのは、2016年8月23日の朝日新聞、読売新聞朝刊に掲載された全面広告だろう。「私たちは音楽の未来を奪うチケットの高額転売に反対します」と記されたその紙面に、120組のアーティスト名が記載され、業界全体の並々ならぬ決意のほどを感じるものだった。

 その後、この共同声明に参加するアーティストがさらに増加。同年9月9日の段階で176組となる一方、業界4団体は2012年に石破茂衆議院議員を会長に、自民党内で立ち上がった「ライブ・エンタテインメント議員連盟」とともに法制化に向けて動き出す。目前に東京五輪のチケット販売が迫っているということと、そもそも消費者保護の色合いが強いということから、党派を超えて法制化への理解が広がり、異例のスピード成立となった。

 これにより今後の問題として浮上するのが、6ヶ月以内に施行されると思われる本法律を、チケット購入者にどのような方法で理解してもらうのか、という点に移る。今回の法律では高額転売を行うだけでなく、転売目的でチケットを購入することも禁じられる。違法行為の内容を広く知ってもらい、1人でも多くのファンが適正価格でのチケット購入ができるよう、音楽に限らずスポーツなども含めたすべてのライブ・エンタテインメント関係者には、これまで以上に慎重な対応が求められる。



提供元:CONFIDENCE

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