声優の豊口めぐみが21日、東京・文化放送で行われた特別番組『今泉P Presents 広井王子のマルチな絶！　セトラ』（24日後7：00放送）記者会見にマルチクリエイターの広井王子氏とともに出席。約20年前に広井氏がパーソナリティーを務めるラジオ番組『広井王子のマルチ天国』にレギュラー出演しており、そこで共演した千葉繁の紹介で今の声優事務所に所属し、声優業の道を作ってくれた広井氏と文化放送に感謝の気持ちを伝えた。

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　『広井王子のマルチ天国』は94年から00年に文化放送で放送され、広井、千葉、横山智佐による息の合ったトークが人気を博した番組。、即興ラジオドラマ「火星物語」の構想が生まれると、それを宣伝してくれる女の子「火星ガールオーディション」が開催され、豊口がこれに応募。2000人の応募があったそうで「1次審査は書類。2次審査で6人グループになって、この人は語り、セリフみたいにわけられて台本を読む。受かった人から番号が呼ばれて、そこから歌のオーディションがあって…」と回顧。

　「選ばれた8人が、そこから半年くらいオーディションを続けて…。驚いたのはオーディションなのにCDを作った。役が振られてドラマCDみたいなのが作られて、1人1曲CDも作っていただいた。そこにみなさんが投票して、最終的に『この人になりました！』みたいなイベントもやりましたね〜」と長いオーディションで苦労したと明かした。

　当時は声優になりたい夢も持ちつつも、諸事情で業界に近いラジオスタッフの勉強をしていたという豊口。オーディションに受からないと思っていたそうで「個性的な人が多かったですし、トークや歌がうまい人がいて『ダメだこりゃ〜』と…」苦笑い。

　結果的にグランプリを獲得しレギュラー出演となったが、広井氏は「俺は審査で落としたと思う」と伝えると「うそだよー！　広井さんは『いれたよ』といってくれました！」とツッコミ。この日は同じ声優の鷲見友美ジェナも登壇し、先輩の壮大なオーディション秘話に「私の場合、（現在MCを務めているラジオ番組のオーディションで）CDは作らなかったですね…。ネットでのオーディションで投票はありました。生放送の中で『どの子がいいか』みたいな」と時代の違いに驚いていた。

　ラジオ出演を皮切りに豊口は声優として活動を始め、翌年には『アリスSOS』アリス役でデビュー。その後は『機動戦士ガンダムSEED』ミリアリア役、『鋼の錬金術師』ウィンリィ役など、多くのキャラクターを演じて順調なキャリアを歩んでいる。

　今回会見で発表された番組は、スマホ向けシミュレーションPRG『ファントム オブ キル』（ファンキル）の4周年を企画して地上波にて放送されるもの。文化放送インターネットラジオ『超！A＆G＋』にて配信中の『今泉 P Presents ファンキルにまつわる絶！　セトラ』のスピンオフ版となる。この番組に、声優デビューのきっかけを作ってくれた広井氏とともに文化放送の番組に出演する豊口は「私にとってラジオ番組は、人生を変えた場所」と即答。「ラジオが本当に大好きで、今みたいにクリアに聴けない時代。声優になれなかったら、ラジオのスタッフになろうと思っていたので…。夢をかなえるきっかけをくれたもの」と感謝の気持ちを伝えた。