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【まんぷく】松下奈緒、2度目朝ドラに「ただいま」 ヒロインの“姉”の心得

 NHKで放送中の連続テレビ小説『まんぷく』(月〜土 前8:00 総合ほか)に、ヒロイン・今井福子(安藤サクラ)の姉、香田克子役で出演している松下奈緒。「武士の娘」が口ぐせの母・鈴(松坂慶子)の言動に悩まされる福子の相談相手となり、福子の代わりに言いにくいこともハッキリ言うため、鈴と言い争いになることもしばしばある役どころだ。それでもギスギスした空気にならず、古き良き懐かしい感じが画面を通して伝わってくるのはなぜか。

連続テレビ小説『まんぷく』ヒロインの姉・香田克子役で第1話から出演する松下奈緒(C)NHK

連続テレビ小説『まんぷく』ヒロインの姉・香田克子役で第1話から出演する松下奈緒(C)NHK

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 克子は画家の忠彦(要潤)と恋に落ち、周りの反対を押し切って結婚。4人の子どもに恵まれ、生活は楽ではないものの、愛する夫と幸せな生活を送っている。物語の始まりから終盤まで、福子たち夫婦と家族ぐるみで支え合いながら暮らしていく気風のいい姉だ。

 三姉妹の次女・克子について松下は「克子は母親の鈴にも、三姉妹のなかで一番口答えするし、一番突っ込みます(笑)。母がいろいろ勝手なことを言うので、みんな意見したいはずなのに、姉と妹が言わない分、『私が言わなきゃ』と、使命感や責任感のようなものを感じているのでしょう。なにより母は夫の忠彦さんを認めていないので、よくぶつかります。それも娘を心配しての言葉ですし、それだけ愛情があるからだとは思いますが、母に『売れない画家と結婚して』と思われていようとも、克子は幸せなんです。克子は母の言葉にストレートに反応してしまいますが、そこが克子らしいところでもありますし、きっと似た者同士の母娘なのでしょうね」と、脚本を読み解いた。

 演じる上では、せりふの言い方に気をつけているという。「関西のことばで言い放つとすごくキツく聞こえる時があるんです。例えばお母さんに対する『また、そんなことゆうて』といったせりふは、スピードがあるとあまり愛がないように聞こえてしまいます。克子にはやはり前提として家族への愛というベースがあり、雰囲気を柔らかくするために声の強さやスピードなどいろいろと試してみました」。

 奈良で生まれ、兵庫で育った松下だが、「関西ことばの役は初めてで、ようやく機会をいただきました。ところが、普段から家では使っているはずなのに、意外に苦戦していました」と明かす。「一度、標準語でアドリブが出てしまったことがありましたが、すごく違和感があり、フッと現代に戻ってしまったような気がしました。このドラマの世界観には、関西ことばの持つ温かみも大きく影響しているのだと感じました」。

 さらに、「昭和の家屋のセットに入ると、やっぱり不思議と落ち着く」「現場の雰囲気に助けられていると感じる」という。「みんなが穏やかで温かく、時間に追われているはずなのに、いい意味でそれを感じない雰囲気です。そんな環境で、のほほんとした和やかなシーンが撮影できるのは気持ちの上でもありがたいですね。そこに、いつも顔を合わせる家族がいる。この雰囲気が安心材料のひとつかもしれません。子どもたちが笑っていて、福ちゃんやお母さんもいる。それが当たり前になって居心地が良くなってきています。もうマイホームという感じです。物語が進んでいくとともに、家族としての関係がどんどん深まり、無理に会話をしようとしなくても家族らしく温かい関係性ができてきているのでうれしいです」。

 香田家のセットや克子の服装も見どころ。「これって昭和(?)と思うほど、洋風でハイカラ。光の当たるウッドデッキがあったり、調度品が欧風だったり、この時代にはやっている最先端に浸っていたいのでしょう。きっと、人と違うものやことを好んでいるのかもしれません。衣装もいつも色がきれいで、かわいいスカートをはいていたり、モンペの柄もちょっとハイカラな柄だったりします」と、松下もお気に入りの様子だ。

 放送は始まったばかり。「昭和を知る方も知らない方も楽しめる物語だと思います。この時代の人は日々を一生懸命生きていたのだと感じますし、視聴者のみなさんにも、毎日の活力や励みになってほしいなと思います。『こういうことあるよね』『お母さんとこういう話するよね』という、日常会話のふとした言葉の言い回しに面白さを見つけてほしい」とアピールしている。

 松下自身は、『ゲゲゲの女房』(2010年度前期)のヒロインを演じて以来の連続テレビ小説。「8年も経ったのかと思うと感無量です。2度目のヒロインはないだろうとは思っていましたが(笑)、今回はヒロインの姉という形で出演することになりうれしく思います。『まんぷく』のスタッフに、当時のチーフ演出さんやカメラマンさんがいらっしゃるので、思い出話をして盛り上がったりして懐かしいです! 8年も経っているのに当時のことを振り返って話が盛り上がる。それが“朝ドラ”なんでしょうね。一緒に頑張って乗り越えてきた方たちとまたご一緒できてうれしいですし、『ただいま』という感じです」と話していた。

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  • 連続テレビ小説『まんぷく』ヒロインの姉・香田克子役で第1話から出演する松下奈緒(C)NHK
  • 連続テレビ小説『まんぷく』第10回より。結核を患っている咲(内田有紀)のために、見事な桜の絵を描いて持ってきた忠彦(要潤)(C)NHK

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