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「平成という時代」が共通点 『半分、青い。』『ハゲタカ』『ラストチャンス』【記者コラム】

 豪雨災害と猛暑が記録にも記憶にも残るであろう平成最後の夏。テレビの中では、平成という時代をしみじみと振り返るよすがになるようなドラマが放送中だ。NHKの連続テレビ小説『半分、青い。』(月〜土 前8:00 総合ほか)、テレビ朝日系木曜ドラマ『ハゲタカ』(毎週木曜 後9:00)、テレビ東京系ドラマBiz『ラストチャンス 再生請負人』(毎週月曜 後10:00)。

 『半分、青い。』は4月から放送されているが、ヒロイン・鈴愛が母のお腹に命を宿した1970年からはじまり(71年7月7日生まれ)、第3週で鈴愛(永野芽郁)は高校3年生、時はバブル経済崩壊のトリガーとなった89年(平成元年)、岐阜の片田舎でリゾート開発話に浮かれるオトナたちの姿も描かれていた。

 バブルが崩壊し、不良債権が銀行の経営を圧迫して、北海道拓殖銀行が破綻、山一證券が自主廃業した年が1997年。19日に放送された『ハゲタカ』第1話の舞台となった年だ。

 『ハゲタカ』の主人公・鷲津政彦(綾野剛)は日本に帰国して、アメリカに拠点を置く投資ファンドの日本法人「ホライズンジャパン・パートナーズ」を設立。さっそく、大手銀行のひとつである三葉銀行の「バルクセール」(回収困難な不良債権を投資会社に一括でまとめ売りすること)で、銀行が提示した金額の10分の1の評価額で買い叩いたり、手段を選ばないやり方で競争入札に勝利していく様が描かれた。

 『半分、青い。』の物語も進んで、第13週(6月25日〜30日)から1999年、28歳になった鈴愛が漫画家を辞め、100円ショップ「大納言」で働き始める。そこで出会った涼次(間宮祥太朗)とスピード結婚したのだが、この100円ショップは、バブル崩壊後に急成長した業態だ。21日放送の第96回で、鈴愛はもっといろいろな物を売ってみたらどうかと提案するが、「大納言」はフランチャイズで、決められたものを売る仕組みになっていることを知るエピソードが描かれた。

 そして、とあるフランチャイズ企業の経営を立て直す、というミッションに挑むのが『ラストチャンス』の主人公・樫村(仲村トオル)だ。第一勧業(現みずほ)銀行時代、97年の総会屋事件の解決に尽力した経歴を持つ江上剛氏の同名小説が原作。物語は2018年が舞台。樫村は、大手都市銀行に勤めていたが、財閥系銀行との合併を機に、中華やイタリアンなどさまざまな業態を展開する飲食フランチャイズ企業「デリシャス・フード」のCFO(最高財務責任者)へ転身。しかし、「デリシャス・フード」の経営状態は芳しくなく、就任早々、ピンチの連続に見舞われることになる。

 ドラマはさまざまな困難に立ち向かう主人公たちの生き様を描くが、同時に100円ショップにレストランチェーン、ファストフードにコンビニエンスストアなど、身近にあるに意外と知らないフランチャイズの仕組みもわかって、日常のショッピングにもちょっとした気づきを与えてくれそうだ。

 『半分、青い。』も最後のパートで、時代が現代に追いついてくる。3Dプリンタやインターネットの普及で、誰でも少量からモノづくりができるようになった2010年代。自分がいいと思うものを作り、いいと思ってくれる人に届ける。のちに「ひとりメーカー」と呼ばれる人々らとの出会いで、鈴愛の人生はまた新たな方向へと転がり始める。

 そして、『ハゲタカ』では、真山仁氏が2004年に発表した原作小説『ハゲタカ』、06年『ハゲタカII』の壮絶な企業買収の物語に加え、ドラマオリジナルエピソードとして、鷲津の“2018年現在”の姿も真山氏書き下ろし原案をもとに描かれる。1997年から20年の時を1クールの中に凝縮。綾野は平成と闘う男を20年の時間軸で演じていく。

 私たちの人生や生活のすぐそばに経済・ビジネスの動きがあったことに気づかせてくれるドラマを見ながら、私たちが生きた平成という時代はどんな時代だったのか?と、考える時間を持つのも悪くない。



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