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15周年の湘南乃風、日本の音楽シーンに与えた大きな影響「『絶対に響くはず!』と思って」

 2003年、デビュー。06年にリリースした「純恋歌」、続く「睡蓮花」を大ヒットさせ、一躍スターダムにのし上がった湘南乃風。インタビュー前編ではデビュー15周年を迎え、映画『銀幕版 湘南乃風 〜一期一会〜』(13日公開)を公開する彼らに、デビュー当時の思い出、ここまで続けてこれた理由など、15年の歴史について聞いた。

15周年の思いを語った湘南乃風の(左から)SHOCK EYEとRED RICE (C)ORICON NewS inc.

15周年の思いを語った湘南乃風の(左から)SHOCK EYEとRED RICE (C)ORICON NewS inc.

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■デビュー前の映像に「なんで、こんなにツンケンしてるのかな?」

――15周年記念映画『湘南乃風〜一期一会〜』では、デビュー前のジャマイカでのレコーディング風景など、貴重な映像も使用されてますが。映像を観て思い出すこともある?

 SHOCK EYE いや、もう遠い昔すぎて、他人のような感覚で映像を見てますね。

 RED RICE 俺もパッと当時の気持ちには戻れなくて。他人事のような気持ちと「あ〜、あったあった」って気持ちが混在してる感じですね。

――当時思ってたこと、初期衝動的なものや、ガムシャラさを思い出したりしません?

 SHOCK EYE ガムシャラさは今も失ってないから、思い出すという感覚ではないかな? 俺自身に感じるのは、「なんで、こんなにツンケンしてるのかな?」ってことくらいですね(笑)。目つきの鋭さや言葉の強さを見て、「もっと自信を持って、ゆったり堂々としてればいいのに」と思うし、現在との性格の違いを感じる部分はあります。

――当時はツッパってないと、乗り越えられないこともあったんでしょうね。

 SHOCK EYE うん、戦ってましたね。戦ってるのは今もだけど、今みたいな戦いに挑む時の自信もなくて、いっぱいいっぱいで頑張ってたんだなというのは思います。新曲「ガキの俺へ」で、“またケンカばっかして、その力を誰かのために使え”ってことを歌ってるんですけど、それは当時の映像を見て思ったことでもあります。

■エポックメイキングとなった湘南乃風の登場「『絶対、みんなに響くはず!』と思って」

――個人的には湘南乃風の登場って、日本の音楽シーンにとって、BOφWYやブルーハーツが登場したくらいエポックメイキングなことだったと思ってて。まだJ-POPとクラブミュージックが分断されていた時代に全く新しい音楽を掲げて、“熱い=ダサい”とされていた時代に臆することなく熱いメッセージを歌って。消化しきれないエネルギーや、発散出来ないモヤモヤを抱えていた若者は、「こんな音楽を待っていた!」と思ったはずだし、ご自身たちにも、世に届いた手応えや必要とされている実感はあったと思うのですが?

 SHOCK EYE BOφWYやブルーハーツも好きだったし、若者が聴く音楽を通ってきていたし。「どういうアーティストになりたいか?」というイメージは、明確にあったかも知れないですね。だから、言葉選びも装飾のないリアルな言葉を選んでたし、それが伝わってる実感もありました。ライブでは自分たちの生身の言葉に目の前のお客さんが泣いていたり、ひとつの言葉も聞き逃さないように真っ直ぐな目で見つめてるお客さんを見て、僕も生きがいを見つけたし、「これを生業にしよう」と思いましたね。湘南乃風が若者の代弁者になれていたり、背中を押せる存在になれてるんだと思ったし。何よりも自分の言葉に耳を傾けてくれることがうれしかったんです。そこで、今までは自分の言葉なんて誰も聞いてくれなかったのに、なんでこんなに聴いてくれるんだろう?と考えた時、音楽の力と仲間の大切さ、場所の尊さをすごく感じることが出来て。その気持は今もずっと大事にしています。

 RED RICE 僕は1stアルバム『湘南乃風 〜REAL RIDERS〜』を出した時、一番手応えを感じました。自分らがメンバーとも出会ったクラブがあって、レゲエを教えてくれた先輩がいて、そこに自分らが憧れた音楽があって。逆にそれしか知らなかったけど4人で初めて曲を作って、「ヤベェ、カッコいい!」って鳥肌立つ瞬間が何度もあって、「これは世の中の人は知らねぇ! でも、これ超カッコいい! 絶対、みんなに響くはず!」と思って1stを出して。実際に反応があった時、「でしょ!? 分かるよね?」ってすごいうれしかったし、世間の人や同世代の人と分かち合えたことがすごく嬉しかったですね。そこから俺たちみたいな音楽の人もどんどん出てきたし、俺らも「純恋歌」で一般的に認知されて、そこにとどまらず色んな音楽を吸収していくんだけど。一番純度の高い、自分たちが信じたものを明確に反映した1stへの反応は今も忘れないし、俺らのセンスや発するメッセージがちゃんと届いたことで、「間違ってないんだ」と自信にも繋がったんです。

――その時の感覚は今も忘れないし、原動力になっている?

 RED RICE もちろん。最初に4人の曲が出来たスタジオの空気感とか、「イケる!」と思ったあの瞬間のことは今も忘れないし、今もみんな口にするし。その後、そういう瞬間をいくつも共有出来たことが今も続けられている原動力になってると思うし、その積み重ねこそが湘南乃風の歴史だと思うんです。10周年に「横浜スタジアムで歌おう」って、SHOCK EYEがメンバー集めて、「BIG UP」を作った時もそうだったけど、要所要所に大事な瞬間があって。そういう時に生まれた曲っていつまでも歌い続けていくし、いつもはバラバラな俺らを束ねてくれるし。今もその瞬間を追い求めているから、前に進めるんじゃないかな?

 SHOCK EYE 誕生日と同じですよ。毎年来る誕生日って、全部覚えてるわけじゃないけど、特別な誕生日はちゃんと記憶に残ってるし、そうやって年を重ねていく。そう考えると俺ら、運が良いですよ。15年、ところどころにそういう奇跡みたいな瞬間があって、今も続けられてるわけですからね。これからもみんなが奢ることなく、思いやりを持って、前を向いて進んでいれば、そういう瞬間がまた必ず訪れると思うし。ここからも湘南乃風の歴史は続いていくと思います。

 インタビュー後編は、あす7日に配信予定。『銀幕版 湘南乃風 〜一期一会〜』に込めた思いや予告編の「バラバラ」発言の真意などに迫る。

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