アニメ&ゲーム カテゴリ
  • ホーム
  • 芸能
  • 【脱力タイムズ・リレーインタビューVol.4】“ダニの先生”五箇公一、番組の反響とバラエティーへの深い愛

【脱力タイムズ・リレーインタビューVol.4】“ダニの先生”五箇公一、番組の反響とバラエティーへの深い愛

 お笑いコンビ・くりぃむしちゅー有田哲平がMCを務めるフジテレビ系バラエティー『全力!脱力タイムズ』(毎週金曜 後11:00)が、今春から4年目に突入している。メインMCのアリタ哲平(有田)を筆頭に、同局の小澤陽子アナウンサー、全力解説員、ゲストコメンテーターが“報道番組”という枠組みを使って見せるドタバタ劇。お笑いファンから熱視線を集める人気番組の魅力を探るため、ORICON NEWSでは出演者へのインタビューを行い、リレー形式で毎週掲載していく。

 第4回は、サングラス姿で常にニヒルな雰囲気を漂わせている侵入生物専門家・五箇公一氏。“ダニの先生”として親しまれており、番組では必要以上にしゃべらないキャラクターとして人気を博しているが、実はプライベートではかなりの饒舌(じょうぜつ)。そんな五箇氏が、番組の反響、解説員としての心得、フジテレビ愛まで、いつもは心に秘めていることを語り尽くした。

■出演辞退を引き止めたのは広瀬すず? 専門分野の普及・啓発に一役「非常にラッキー」

 番組に出るきっかけは、番組総合演出の名城ラリータさんから「お会いしたい」と連絡を頂き、銀座の喫茶店でお会いしたんですけど、変なVTRを見せられて「これで解説してみてください」って言われて。これはいったいどんな審査なんだ?と思いながら、とりあえず適当に解説してみせたら「いいですね、では出演お願いします」って言われて(笑)。それで収録初日にスタジオ行って、台本を見たら「はずし解説」と書いてあって、何か変な番組だなぁと思っている間に、あれよあれよと収録が進んでいって…。正直な話、そのときはこんな変な番組、ワンクール(3ヶ月)で終わっちゃうだろうと思いましたね(笑)。で、3ヶ月続いたところで、スペシャルに天海祐希さんが出演されると聞いて、深夜の番組に天海さんがいらっしゃるならついに最終回だと早合点して、収録当日に出演者のみなさんにダニの自作コンピューターグラフィック(CG)がデザインされた絵はがきセットをプレゼントしたんです。すると、スタッフから「先生、何をやっているんですか?勝手に最終回にしないでください!」って言われてしまいました(笑)。

 そのあと1年も続いた頃でしょうか、学者が続けるにはハードルが高い番組だと思い始めて、真面目にスタッフに「素人の研究者ができる仕事じゃないと思うので、辞めさせて頂けないか…」と相談したことがありました。そしたら、次のゲストになんとあの広瀬すずちゃんが来たんですね。それで、自慢のダニCGをプレゼントして運良くツーショット写真まで撮らせていただいて…これはやめるわけにはいかないなと思い直しましたね(笑)。実は相当ミーハーでして、やっぱり毎回旬な芸能人さんに会えるのは嬉しいですね。もちろん「はずし解説」があることによって、我々研究者として非常にいいアドバタイズメント(広告)のチャンスというか、普及・啓発につながっていることも大きいです。NHKの『クローズアップ現代』とか立派な番組で話をさせてもらっても、すごく関心のある人しか見てくれない。本当の普及・啓発はまったく関心のない人に見てもらって初めて意味がある。そういう点では『脱力タイムズ』の力って本当にすごいなと感じる瞬間は多々あります。

 実は『脱力タイムズ』に初めて出た時の解説ネタがヒアリで、昨年夏にヒアリが日本で初めて見つかって話題になった時はスタッフのみなさんも「3年前に先生が解説していた通りになった!」と驚いていました。それで、わざわざ「ヒアリ特集」を番組で組んでくれて、ヒアリ対策の普及啓発にすごく貢献していただきました。当然、環境省も見ているので、これはなんとかしなければという空気が役所内にもできたんじゃないかと思いますし、実際に対策予算をしっかりと計上して、対策につなげることができたということは、この番組のおかげだと僕個人は思っています。金曜日の夜11時という、若年層から大人までが1週間の疲れを癒やす…そんな時間にこの番組を見てくつろいでいる視聴者のみなさんに、自分の専門分野の話を面白くお届けできるのは非常に貴重な機会だと思っています。

■番組好調で感じるフジ“復活”の息吹 渡部篤郎西野七瀬の反応に感激

 スタートしてからもう3年が経ちましたか…。出演者としてそんなに時間が経過したとは思えないほど、毎回新鮮で驚かされています。僕自身はずっとテレビ好きで、中でもフジテレビが一番好きで、『オレたちひょうきん族』は中学・高校とずっと見ていて、高校時代は山岳部に所属していて週末は部活の登山で留守になるので『ひょうきん族』を見たいがためにバイトしてビデオデッキを買って、下山してから録画を見るのが楽しみだったくらいなんです(笑)。そういった時代のバラエティー番組を見てきた者として、お笑いというのは、時代背景を照らしたウィットに富んだものであり、笑いを引き出すトークや芸の技術がすごく大事だと感じるのですが、『脱力タイムズ』は今の時代にはとても貴重で高度なコント番組ですよね。かつての「楽しくなければテレビじゃない」という時代のフジテレビを感じさせるような、フジテレビの黄金期を再生している番組だと思います。

 『脱力タイムズ』は、常に視聴者の反応を上手く予想して、常にアイデアをシャッフルしながら進化し続ける、非常に適応力がある番組で、それゆえにこちらも毎回出演する度に身が引き締まる思いをさせられます。かつて『クロ現』で司会をされていた国谷裕子さんは無双の名キャスターでしたが、それに並ぶとも劣らない天才キャスターであり、私たちに対しても一流の気遣いをしてくれる有田さん、そしてこちらの想像を上回るアイデアを企画してくるスタッフのみなさんによって、この平成という時代に生み出されたフジテレビの革命的なコント番組に参加させてもらっていることは、青春時代に『ひょうきん族』の世界に飛び込みたいと憧れていた自分にとって信じられない奇跡ですし、郷愁の念というか、なんとも言えないなつかしさとうれしさを感じます。最近では、出演されるタレントさんの中にも『脱力タイムズ』の大ファンという方が多くて、渡部篤郎さんや乃木坂46の西野七瀬さんなども脱力の熱心な視聴者で、僕を見て「見てます、見てます!」って反応してくれたり(笑)。

 ツイッターなどSNS上の番組に対する反響とかもめっちゃ見ますよ。最近も、5ちゃんねるに「五箇先生、最近演技がうまくなったな」なんて書かれているのを見つけました(笑)。そういったネット上の反応というのは番組の影響力を知る上での重要なバロメーターだと思っていて、そこで喜んでもらえているなら、この解説は本業の学会や講演会でも間違いなく響くなという手応えを得られるし、逆に「また、これかよ」と言われないように伝える内容や伝え方にも工夫するようになる。反応があるのなら、別にけちょんけちょんに言われてもいいんですよ。一番ヤバいのは、何も反応がないことですから。もちろん、ネットの言動なんて世の中の代表ってわけでもないし、むしろ偏りがあるのは確か。でも多くの人が心の奥で思っている深層心理をさらけ出す場でもあるわけですから、外れ値の意見だとしてもその反応は大事で、やっぱり見ておいて損はないと思いますね。僕は、普段から同じ格好をしているので、街を歩いていて「ダニの先生だ」って言ってもらうことも多くて、そういった声でも番組の反響と影響力を実感します。同時にそんなふうに声をかけてもらうからには、しっかりと本業の研究では第一線でいなければいけないなと常に自身に言い聞かせています。

 番組では、口数が少ないキャラクターなんですけど、見た目のインパクトが強いということで、有田さんや解説員の先生方にうらやましがられることもあるんです(笑)。有田さん、出口(保行)先生、齋藤(孝)先生たちと飲んでいた時も、齋藤先生が「五箇先生はいいじゃないですか、そのキャラで“ダニの先生”って一発でわかるから、僕なんかこれだけいっぱい本を出して、番組にもいっぱい出演していても、何が専門の先生なのか知らない、って言われるんですよ」と本音の口火を切ると、有田さんと出口先生もそろって「得なキャラですよね。黙って座っているだけでOKなんだから」って乗っかってきて…。なんか、責められている気がして、なぜか申し訳なく感じちゃって、思わず謝ったりして(笑)。そんな会話ができるほど、本当にこの番組のメンバーは素敵な方ばかりで、僕自身はとても楽しくやらせてもらっています。脱力タイムズはこれからもゴールデンに上がることなく、この時間帯だからこそ出せる雰囲気を大切に続けられたらいいなと思っています。

◆五箇公一(ごか・こういち)京都大学卒業後、宇部興産株式会社で農薬の開発研究に従事。その後、国立環境研究所へ転職。農学博士。保全生態学者、ダニ学者として外来生物や農薬による生態リスク研究などを行っている。



関連写真

  • 『全力!脱力タイムズ』おなじみの出演者・五箇公一氏(C)フジテレビ
  • 18日放送の『全力!脱力タイムズ』に出演する(左から)水田信二、安藤サクラ(C)フジテレビ

オリコントピックス