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ジャニー社長が関ジャニ∞を鼓舞、「企画モノやと思っていた」不遇の下積み時代

 関ジャニ∞からの脱退を発表した15日の会見で、渋谷はメンバーについて「家族より長い時間をともに過ごしてきた人たち」と語った。今でこそ5大ドームツアー開催や『NHK紅白歌合戦』連続出場など、誰もが知る人気グループとなった関ジャニ∞だが、決して最初から恵まれていたわけではない。実は長い下積み時代を7人で乗り越え、“雑草魂”ではい上がってきたグループなのだ。

6人でステージに立つ、5大ドームツアーは7月15日からスタート

6人でステージに立つ、5大ドームツアーは7月15日からスタート

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◆異例のメンバー掛け持ち、演歌レビューからのデビュー

 2002年、関西テレビのバラエティー番組に出演していた関西ジャニーズJr.のメンバーで、グループを結成。7人に加え、現在はソロで活動している内博貴を加えた8人でスタートした。7人なのに“エイト”なのは、結成時は8人だったこと、関西テレビが8チャンネルだったことに由来している。

 そんななか、翌年の2003年にNEWSが大々的に結成、デビューを発表。錦戸亮と内は、なんと異例の“掛け持ち”メンバーとして、両グループ兼任することとなった。その状態のまま、関ジャニ∞は2004年8月に演歌・歌謡レーベルから関西限定シングル「浪花いろは節」でデビューを果たす(全国デビューは同年9月)。

◆関ジャニ∞は「企画モノやと思っていた」、初期メンバーの脱退も

 ジャニーズグループといえば、1999年にデビューしたはハワイで船上記者会見、NEWSは『バレーボールワールドカップ2003』(フジテレビ系)イメージキャラクターとしてデビューしたことからもわかるとおり、“派手さ”が慣例だった。一方、関ジャニ∞のデビュー会見が行われた場所はレコード会社の屋上。デビュー曲のミュージックビデオも、シンプルなスタジオでハッピ姿で歌い踊るだけ…など、ほかのグループのような豪華さはなかった。

 そんな状況からか、丸山隆平はデビュー当時の自分たちを「企画モノやと思っていた」(エンタメ誌『オリ★スタ』より)と思い返し、村上信五は「そうなったら嫌やから必死やった」(同)と語っている。不遇をかこちながらも上を向き、全力で仕事に臨むメンバーだったが、2005年には人気メンバーに成長していた内が芸能活動無期限休止、翌年脱退という事態に陥いる(現在は復帰しソロ活動中)。ここで関ジャニ∞は7人体制となった。

◆「セットが出ない分、君らがセットになりなさい」

 当時、関ジャニ∞とジャニー喜多川社長の面白いエピソードがある。2006年に行われた最初のツアーを前にしたときのことだ。メンバーによると、「社長から『セットが出ない分、君らがセットになりなさい』って言われた」(横山裕)、「『セットとなり照明となるんです』って」(大倉忠義)とのこと。

 ジャニーズグループのコンサートといえば、通常豪華なステージが付き物。ところが関ジャニ∞のステージは、「僕ら一番、セットに金かかってないですから!」(村上信五)というように、とことんシンプルだった(すべて『オリ★スタ』より)。今だからこそ笑い話にもなるが、当時は自らの状況を歯がゆく思うこともあったのではないだろうか。

◆「デビュー当時はあまりテレビに出られなかった」

 そんな彼らの努力が報われ始めたのが、2006年に発売された5枚目のシングル「関風ファイティング」。デビュー曲以来、2作目のオリコン週間シングルランキング1位に返り咲いた。さらに翌年のシングル「ズッコケ男道」が累計売上23.9万枚を記録。ロック・ポップス系レーベルに移籍して関西風の曲名からも脱却し、関ジャニ∞の代表曲とも言える「無責任ヒーロー」のヒットを生み出す。同曲は初動売上34.8万枚、累計では40万枚超(累計売上はともにランクイン期間の集計)。その後、アニメ『クレヨンしんちゃん』テーマソングを担当するなど、タイアップも増えていった。

 本人たちも、この時期が転機であったことは自覚しているようで、「ズッコケ男道」は「僕らが初めて世間に認識された曲」(錦戸亮)、「デビュー当時はあまりテレビに出られなかったから。先輩たちと同じような活動ができはじめた喜びが前に出ていた」(大倉忠義)と回想する(同)。音楽番組に続々出演するようになってからは、何とか爪あとを残そうと強烈にカメラアピールしたり、歌唱中に変顔をしてみたことも。その前のめりなスタンスこそが、関ジャニ∞らしい“雑草魂”だった。

◆現状を勝ち取ってきた関ジャニ∞、“6人”で見せる雑草魂とは?

 こうして快進撃は続き、音楽以外でもメンバーのドラマ出演、全国ネットの冠番組も担当。ついには『24時間テレビ「愛は地球を救う」』(日本テレビ系)のメインパーソナリティー、『NHK紅白歌合戦』出場と、関ジャニ∞は誰もが知るグループと成長を遂げた。

 華々しく活動するほかのグループを横目に、デビュー後も下積み時代が長かった関ジャニ∞。最初から恵まれていたとはいえない環境から、彼らは持ち前の音楽力や笑いの力、そしてメンバー同士の絆で、現状を勝ち取ってきた。渋谷脱退により6人になる彼らだが、逆境から駆け上がってきた“雑草魂”で、今度はどんな進化を遂げていくのだろうか。

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