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沢村一樹、刑事ドラマの醍醐味「加齢さえも役作りに」

 俳優の沢村一樹が主演するテレビ朝日系ドラマスペシャル『CHIEF〜警視庁IR分析室〜』が15日(後9:00〜11:05)に放送される。そのわずか4日後には、刑事役でレギュラー出演する新ドラマ『未解決の女 警視庁文書捜査官』(毎週木曜 後9:00)がスタート。3月にもアガサ・クリスティ原作のドラマスペシャル『大女優殺人事件〜鏡は横にひび割れて〜』で一風変わった刑事を演じていた沢村。本人が決めたわけではないにしても、「刑事役が続きますね」とそのままの感想を告げると、沢村も「多いですね、刑事役」と声を出して笑った。

4月15日放送、テレビ朝日系ドラマスペシャル『CHIEF〜警視庁IR分析室〜』主演の沢村一樹 (C)ORICON NewS inc.

4月15日放送、テレビ朝日系ドラマスペシャル『CHIEF〜警視庁IR分析室〜』主演の沢村一樹 (C)ORICON NewS inc.

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――刑事役が続きますね。

【沢村】多いですね、刑事役(笑)。同じようなことをやっているな、って思われる方もいらっしゃるでしょうが、作品によってキャラクター設定も扱う事件も全体的なテイストも異なるので、演じる身としてはまったく同じことをしているな、と思うことはないです。自分自身、年を重ねて変わっていくので、加齢さえも役作りになる。刑事役の時はひげを生やしていることが多いんですが、気付きました?

――作品ごとに演じ分けるのはさほど難しいことではない?

【沢村】刑事役に限らず、謎解きものはさすがに演じ慣れているな、と自分でも思います。浅見光彦シリーズは10年やっていましたからね。ミスリードを誘うような言い方や仕草、伏線になるようなものの見せ方などがあるんです(笑)。台本を読んで、このせりふは強調するように言ったほうがいいなとか、台本上は「それ」と書いてあっても、「そのコーヒー」、あるいは「そのブラックのコーヒー」とあえて言ったりする。意味ありげだけど、特に意味はない(笑)。そういう提案ができるようになりました。皆でいいものを作ろうと思っている現場で、自分も積極的に関われると楽しいし、よりいっそう工夫しないといけないな、と思います。

――『CHIEF』で演じる深町功太郎は、元捜査一課のエース刑事で、今は防犯カメラの映像やGPS追跡装置などを駆使し、被疑者や参考人を追跡・監視しながら捜査を進める、という名目で設立された最先端部署・IR分析室の主任(チーフ)という、また新しい設定ですね。

【沢村】そうなんですよ。IR分析室は架空の部署ですが、最近は街中に防犯カメラも増えましたし、SNSなどの普及もあって、情報テクノロジーをどれだけ捜査に活用できるか、ということが大事になってくると思う。これからの時代に則したテーマの設定・ストーリーだと思います。その中で深町は昔気質というか、足を使って自分の感覚で事件の真相に迫っていく。ぼんやりしているように見せかけて、ちゃんと部下に目を配り、信頼している男でもあるんです。IR分析室には僕のほかに、伊藤歩さん、尾美としのりさん、永瀬匡さん、小林涼子さんがいて、それぞれのキャラクターが個性的ですし、このメンバーで事件を解決していく面白さを感じていただけると思います。

――ミステリーは、古今東西の人気ジャンル。どうしてだと思いますか?

【沢村】アガサ・クリスティのミステリー小説を日本で今、ドラマ化しても面白いですし、いままで見たこともないような犯罪が描かれる作品もたくさんあります。トリックや犯罪は時代を映す鏡ともいえるので、『CHIEF』のような今の時代に則した作品が新たに作られるし、アガサのようないつ見ても楽しめる王道の作品も残っていく。人が殺される事件を描くというのは、人を殺してはいけない、という究極のテーマだと思います。事件は起きてほしくないけれど、もし起きてしまった時、犯人を捕まえるために必死になってくれる人がいる、真実を追求してくれる人たちがいる、というのは、それがドラマであっても、安心や信頼、励みになったりするのかもしれないですね。

 その話につながるかどうか、わかりませんが、『CHIEF』で特に気に入っているのが、日本からベトナムに移設された観覧車にまつわるエピソード。ミステリーでは、加害者の生い立ちや悲しい過去が明らかになって、そこに感動や共感のポイントが置かれている作品が多いのですが、『CHIEF』は違うんです。観覧車のシーンは、“情報”という最先端のツールを使いながらも、イチ刑事として自分の足を使って事件に向き合う深町らしい行動の結果、たどり着くもので、そこで初めて明らかになる、ある親子の真実というのが、すごくいい話で、台本を読みながら絶対伝えたいな、と思ったシーンでもありました。そんなふうに思える作品に参加することができて、役者冥利に尽きます。『CHIEF』は連続ドラマになっても面白いと思ったので、視聴者からどんな反響があるのか、楽しみです。

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