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吉川晃司、17年ぶりドラマ主演 “全編無言”所作だけで武士の魂を表現する

 希代のロックスターにして俳優としてもカリスマ的存在感を示してきた吉川晃司が、17年ぶりにドラマで主演を務めることがわかった。WOWOW『連続ドラマW 黒書院の六兵衛』(7月放送予定、全6話)で、全編無言、所作だけで武士の魂を表現する超難役に挑む。1月に行ったコンサートで、のどのポリープ治療のため、向こう1年間は歌わなくてもいい活動をしていくことを表明していた吉川だが、「“武士道”というものを、動く絵にするとこうなる。それを楽しんで観ていただければと思います」と意気込んでいる。

 人気作家・浅田次郎氏が日本経済新聞で連載していた同名時代小説(文春文庫)が原作。江戸城無血開城の史実をベースに、時代の波に取り残されそうになりながらも、自らの信義を通し一切口を利かぬまま江戸城内に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛(吉川)と、官軍側に付いた尾張藩から遣わされ、六兵衛排除の任を負ってしまった下級藩士・加倉井隼人(上地雄輔)との交情を、熱く描く。

 吉川は「ステージでも演技でも普段は動き回っている自分が、今回はせりふもなく動きも最低限。辛抱と受け身の極みをやる。これは大きな賭けだと思いました。一方で、的矢六兵衛の所作を身につけるために、日夜稽古(けいこ)に励んでいる弓馬術礼法小笠原流の極限まで無駄を削ぎ落としたしなやかな動きと求道者のような姿勢、これが役作りにおいても、撮影中の集中力やモチベーションを保つことにおいても、非常に重要な存在となっています」とコメント。

 この一切しゃべらない主役に代わって、2人分の膨大なせりふ量を背負い、バッテリーを組むのは、加倉井役の上地。吉川も自分のこと以上に上地の苦労を気遣い、「なにせ、しゃべらない自分の分までせりふを背負わせているので。もはや落語の域ですね。心の中で常に旗を振って感謝応援しています」と話していた。

 原作者の浅田氏は「主役が吉川晃司さんと聞いたときは、なるほどと思いました。所作だけで表現をするというのはとても難しいことで、そうした役者さんはめったにいないでしょう。『黒書院の六兵衛』は、スタッフやキャストや視聴者のみなさんの、人生を変えるふしぎなドラマになるような気がします」とドラマ化に期待を寄せている。

■ストーリー

 慶応4年、幕府と新政府の談判が成り、江戸城は不戦開城と決した。官軍側で気弱な尾張の下級藩士・加倉井隼人(上地)は、城の引き渡しを支障なく進めるための先遣として、城内に検分に入る。しかし、困ったことにただひとり、てこでも動かぬ旗本がいた。彼の名は的矢六兵衛(吉川)。将軍直属の警護隊・御書院番の番士だった。

 六兵衛は黙って正座したままで、動くのはほぼ用を足すときだけ。西郷隆盛と勝海舟の約束により、城内での悶着は厳禁。つまり、力ずくでは六兵衛を退去させられない。居座りの意図を探る加倉井は、この六兵衛は本物ではなく六兵衛の名をかたる偽者だと知る。ますます混乱する加倉井ら。だが、しばらく時を過ごすうちに、古式ゆかしい貫禄でたたずむ六兵衛に対し、加倉井の胸裏には得体の知れぬ共感が湧いてくる。果たして六兵衛の居座りの理由とは。そして、天皇入城が迫る中、加倉井はどう手を打つのか。



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