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特殊メイクアーティスト・辻一弘氏、オスカー像を手に凱旋帰国 日本で個展の予定も

 今月4日に米ロサンゼルスで行われた『第90回アカデミー賞』授賞式で、日本人初のメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した辻一弘氏がオスカー像を手に凱旋帰国し、20日に都内で会見した。この日の早朝、拠点にしているロサンゼルスから日本に到着したばかりだが、「早く帰って、仕事しないと」といい意味でワーカホリックぶりをのぞかせていた。

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 辻氏は京都府出身、10代から独学で特殊メイクを学び、1996年に渡米。アカデミー賞には過去2回ノミネートされるなど、ハリウッドで約25年トップクラスの特殊メイクアーティストとして活躍した後、2012年に現代美術家に転向。しかし、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』に主演するゲイリー・オールドマンから直々のオファーを受け、数年ぶりに特殊メーキャップアーティストとして映画づくりに参加した。ゲイリーを実在のチャーチルに“変身”させ、「メイクしているように見えないメイク」を目指した高度な技術、その独創的な工夫の数々が高く評価された。辻氏の特殊メイクでチャーチルになりきったゲイリーもまたアカデミー賞主演男優賞を受賞している。

 ちなみに日本人が個人でアカデミー賞を受賞するのは、第65回に衣装デザイン賞を受賞した石岡瑛子さん以来、25年ぶり2人目の快挙。これにより、文化庁長官賞表彰、京都市文化芸術産業観光表彰を受けることも決まっている。

 辻氏は映画の仕事に戻る経緯には複雑な思いもあったという。「2012年に映画の仕事はやらないと決心したのに、簡単にやってしまうのは、自分の人生を裏切るような気分だった。でも、特殊メイクをやりたいと思ったきっかけになったのは、ディック・スミスが俳優をリンカーン大統領そっくりに変身させる仕事ぶりを見てのことだったので、ゲイリーから持ちかけられ仕事がチャーチルの映画ということでやってみたいと思ったし、人生1回あるかどうかの話だと思ってやると決めました」。

 アカデミー賞受賞という、映画人にとって最高の結果を残すことができ、「人生の1度の経験として、(アカデミー賞を)とれたのはよかったですね」と金色に輝くオスカー像を見つめた。手に持つと「重い。重量としての重さと、感覚的な重みがある」といい、「日本の特殊メイク目指している若い人に、こういう可能性あるんだという夢を与えられてよかった」とも話していた。

 今後については「映画は条件よければやるかもしれないけど、フォーカスしたいのはファインアート。2020年頃に個展を日本でやろうと思っているので、下調べや作品の準備、スポンサー集めなど、やることがたくさんある。だから早く帰らないといけないですね(笑)」と、さらりと告知。13年にニューヨークの美術展に出品して話題になったハイパーリアリスティックなアンディ・ウォーホルの肖像彫像など、辻氏の作品が日本で見られる日も近いようだ。

 そんな辻氏の緻密で繊細な創作活動を支えているのが、自宅で飼っている猫。アカデミー賞の受賞スピーチでも触れていたが、「ストレスを解消してくれるので、非常に大事な存在ですね。ストレスを吸収してくれるところは、人にはできない、猫のすごいところ。2008年から飼いはじめる前までは犬が好きだったんですが、いまは猫がいいですね」と話していた。



関連写真

  • オスカー像を手に凱旋帰国した辻一弘氏 (C)ORICON NewS inc.
  • 辻一弘氏 (C)ORICON NewS inc.
  • 辻一弘氏のオスカー像 (C)ORICON NewS inc.
  • 『第90回アカデミー賞』でメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した辻一弘氏 (C)ORICON NewS inc.
  • 『第90回アカデミー賞』でメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した辻一弘氏 (C)ORICON NewS inc.
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