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【日本アカデミー新人俳優賞】北村匠海、『キミスイ』は“原点” 泣きの演技で変化

 3月2日に授賞式が行われる日本映画の祭典『第41回日本アカデミー賞』。ORICON NEWSでは、新人俳優賞を受賞した期待の若手俳優4名にインタビューを敢行。第1回目は、ベストセラー小説を実写化した『君の膵臓をたべたい』で映画初主演を務め、ダンスロックバンド・DISH//としても活動する北村匠海(20)に、同作で感動を呼んだ泣きのシーンの撮影裏話を聞いた。

『第41回日本アカデミー賞』新人俳優賞を受賞した北村匠海 (C)ORICON NewS inc.

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――『第41回日本アカデミー賞』新人俳優賞の受賞、おめでとうございます。初めて聞いたときの感想は?

【北村】ありがとうございます。小学校3年生の頃からこの世界にいて、自分が二十歳のときにまさかこの賞をいただけるとは思っていなかったので、徐々に喜びが湧き上がってきています。映画の力が強いのと、『キミスイ』に出会えたことが大きいです。月川翔監督、やプロデューサー、(W主演の浜辺)美波ちゃん、いろんな方に出会えた運の良さも感じています。

――受賞の反響はありましたか?

【北村】家族も喜んでくれましたが、一番に連絡をくれたのは新田真剣佑でした。発表後に電話で「おめでとう」だけ言われました(笑)。いろんな方が自分のことのように喜んでくれたので、恵まれているなと思います。DISH//のメンバーも喜んでくれて、(矢部)昌暉はブログにも受賞のことを書いてくれたのがうれしかったです。

――『キミスイ』で印象的だったシーンは?

【北村】僕が涙を流すシーンは、台本を読んだ時点で大事なシーンだと理解していました。だからこそ、そのシーンだけを重く捉えないよう、あえてラフに考えてもいました。どうしても、泣きのシーンだとそこに向かっていくお芝居になってしまうことがあります。『キミスイ』では、演じた“僕”の思いを直に感じたかったので、撮影前日まであのシーンの台本は読まないよう、リアルと感情がリンクするようにしました。

本当は「泣いてもいいですか?」というせりふで涙があふれでてくる台本だったのですが、読んでいる最中から涙が出てしまったんです。役としてこらえていたけれど、あふれてしまった。撮り終わった後、月川監督に「悔しいです」という話をしました。脚本通りのお芝居ができなくて、いろんな気持ちの準備をしたけれど、気持ちがリンクしすぎてそうなってしまった。でも、月川監督は「想像を越えてきた」とおっしゃってくれて、結果的に映画を観るといいように反映されていたので、良かったのかなと思いました。お芝居の現場は何が起きるかわからないので、これからこの仕事を続けていくなかで、そんなときどう越えていくのか、一つの目標ができました。

――あの北村さんの涙のシーンで観客も「泣いた」という声をよく聞きました。

【北村】その言葉が一番うれしいです。僕自身は評価していただくことに耐性がないのですが、みんなで作り上げたものを評価していただけるのはうれしいです。観てくださる方々は泣いてくれるかな、大丈夫かなと心配だったので、公開されてからいろんな方の声を聞いて、達成感を感じました。実は、小さい頃からずっと泣きのお芝居のときに泣けなくて、抵抗があったんです。泣けなかった自分が、泣きのお芝居で評価していただくようになったのはすごくうれしいことです。

――『キミスイ』以外にも、昨年から今年にかけて『恋と嘘』『勝手にふるえてろ』と映画出演が続きました。ご自身で成長を感じられた部分もありますか?

【北村】二十歳にもなりましたし、友達と仕事や演技の話をすることが多くなりました。役者の先輩方とお芝居のことを話せている環境にも成長を実感します。『キミスイ』をはじめ、最近いろんな役をやらせていただくなかで、役者として芽生えた感情もありますし、表現者として今後どうなっていきたいか少しずつ芽が出始めました。

――『キミスイ』は北村さんにとってどんな存在の作品ですか?

【北村】新人賞は人生で一度しかいただけないので、それが初主演となった『キミスイ』でよかったなと思っています。初号で僕が観ても泣くくらい、自分の中で大きい存在です。いつまでもこの映画に関しては話しているんじゃないかなってくらい、原点の作品。11年続けてきた俳優人生で、また新たなスタートを切ることができました。

■『第41回日本アカデミー賞』(http://www.japan-academy-prize.jp/index.php)
2017年の1年間に日本で公開された映画の優秀作品を表彰する。授賞式は3月2日に開催され、その模様は日本テレビ系で後9:00〜放送。新人俳優賞は中条あやみ(『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』)、浜辺美波(『君の膵臓をたべたい』)、北村匠海(『君の膵臓をたべたい』)、竹内涼真(『帝一の國』)が受賞した。

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  • 映画『君の膵臓をたべたい』について語ってくれた (C)ORICON NewS inc.
  • 『第41回日本アカデミー賞』新人俳優賞を受賞した北村匠海 (C)ORICON NewS inc.

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