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『M-1』歴代審査員から読み解く「関東芸人不利説」 データから今年の審査員も予想

 1週間後に迫った漫才日本一を決める『M-1グランプリ2017』(12月3日開催)。今年はジャルジャルかまいたちカミナリマヂカルラブリー、ミキ、さや香、とろサーモン和牛、ゆにばーすの9組が決勝に進出するが、芸人と同じくらい注目を集めるのが、彼らに点数をつける“審査員”だ。大会を目前に控え、これまでの『M-1』の審査員のラインナップを眺め、まだ発表されていない今年の審査員を予想してみたい。

『M-1グランプリ2017』の審査員を過去のデータから予想

『M-1グランプリ2017』の審査員を過去のデータから予想

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 『M-1』初年度は、7人の審査員と観覧客の得点を合わせた採点方法を採用。以降は審査員のみによる採点に切り替わったが、01年から10年までは審査委員長の島田紳助さんとダウンタウン松本人志がほぼ毎回メンバーに入って、鋭い視線を送ってきた。この2人を軸に、中田カウス大竹まこと島田洋七といった東西お笑い界のレジェンドたちがジャッジに回っているが、過去12回の大会で審査員が同じ顔ぶれになった年は意外にも一度もない。

 『M-1』ブランド確立のための権威を保ちながらも、毎年新しい審査員陣でジャッジに臨もうという誠実さを感じることができるが、「関東芸人不利」の原因のひとつとして挙げられる「審査員の関西勢と関東勢の不均衡」を考えてみる。初回から06年までは「関西勢4、関東勢3」の割合だったが、07年に上沼恵美子オール巨人が加わったことで「関西勢5、関東勢2」へと変化。紳助さん、松本、中田カウスの3人と上沼、巨人によるレジェンド5人体勢は、09年までの3年間続き、第1期ラストイヤーの10年は再び「関西勢4、関東勢3」に戻った。

 では、この配分が「関東芸人不利」に傾いているかと言えば、因果関係の証明は難しい。関西勢の割合が増えた07年は、東北出身のサンドウィッチマンが敗者復活から優勝、翌08年には関西勢のNON STYLEが優勝したが、最終決戦に進んだオードリーナイツは関東勢だ。関係がないと思いきや、審査員が5人(巨人、上沼、中川家礼二博多大吉、松本)に刷新され全員が関西芸人となった昨年は、最終決戦3組は銀シャリ、和牛、スーパーマラドーナと関西勢が占めた。純粋な“ネタの面白さ”以外の審査員が話題になったことを受け、決勝直後の12月11日に放送された『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、松本が以下のように語っている。

 「今回審査員が関西寄りやっていうのがね…僕、別にM-1の代表者でも何でもないんですけど、バランスを考えて東京の方にもオファーはしているらしいんですよ。でも、なかなか受けてくれない。どうしても今回、関西に偏った感じになってしまったんやけど、東京の人もM-1は絶対見ていて、終わった後に寸評言うやん。やったら、審査員やってくれよって思うんですよ」。

 こうした声を踏まえて、今回の審査員の顔ぶれを最後に予想してみたい。昨年の審査員起用を受けて、辻史彦プロデューサーが「M-1創世記から続く『出場者がこの人に審査されたのであれば、納得する』という理念をもとに、今年は漫才のレジェンドから、現役の漫才王者まで、理想の方々に審査員の大役をお受けいただきました」とコメントしていたことを参考にした。

 例年、軸になる審査員の顔ぶれを大きく変えることはなかったことから、巨人、松本、上沼の3人は今年も引き続き担当する可能性が高いが、このほどコンビ結成50周年記念イベントを4年かけて終えた中田カウスの復活もありうる。残る2人を関東勢から起用するとなれば、『M-1』審査員回数が多く、11年から14年までの『THE MANZAI』でも複数審査をしているラサール石井渡辺正行、大竹まことらの起用が有力。昨年の礼二と大吉のように『M-1』と『THE MANZAI』覇者から登用するとなると、芸歴などを踏まえてサンドウィッチマン・富澤たけしを抜てきすることも考えられる。

 漫才師たちの熱き戦いを厳正にジャッジする審査員の布陣も見どころの『M-1』。今年の決勝は、お笑い芸人の今田耕司と女優の上戸彩が6大会連続で務め、12月3日にABC・テレビ朝日系で生放送(後6:57〜9:54)される。

■『M-1グランプリ』歴代審査員一覧(優勝コンビ)
2001年:島田紳助、松本人志、鴻上尚史、ラサール石井、春風亭小朝、青島幸男、西川きよし(中川家)
2002年:島田紳助、松本人志、大竹まこと、ラサール石井、島田洋七、中田カウス、立川談志ますだおかだ
2003年:島田紳助、松本人志、南原清隆、島田洋七、ラサール石井、大竹まこと、中田カウス(フットボールアワー
2004年:西川きよし、南原清隆、大竹まこと、島田洋七、春風亭小朝、ラサール石井、中田カウス(アンタッチャブル
2005年:島田紳助、松本人志、渡辺正行、大竹まこと、島田洋七、ラサール石井、中田カウス(ブラックマヨネーズ
2006年:島田紳助、松本人志、南原清隆、渡辺正行、島田洋七、大竹まこと、中田カウス(チュートリアル
2007年:島田紳助、松本人志、上沼恵美子、ラサール石井、オール巨人、大竹まこと、中田カウス(サンドウィッチマン)
2008年:島田紳助、松本人志、上沼恵美子、渡辺正行、オール巨人、大竹まこと、中田カウス(NON STYLE)
2009年:島田紳助、松本人志、上沼恵美子、東国原英夫、オール巨人、渡辺正行、中田カウス(パンクブーブー
2010年:島田紳助、松本人志、南原清隆、大竹一樹、渡辺正行、宮迫博之、中田カウス(笑い飯
2015年:中川家・礼二、増田英彦岩尾望吉田敬徳井義実、富澤たけし、石田明佐藤哲夫、笑い飯・哲夫(トレンディエンジェル
2016年:オール巨人、松本人志、上沼恵美子、中川家・礼二、博多大吉(銀シャリ)

■『M-1』審査員回数順
10回…松本人志(2001年〜03年、05年〜10年、16年)
9回…島田紳助(2001年〜03年、05年〜10年)、中田カウス(2002年〜10年)
7回…大竹まこと(2002年〜08年)
6回…ラサール石井(2001年〜05年、07年)
5回…島田洋七(2002年〜06年)、渡辺正行(2005年〜06年、08年〜10年)
4回…南原清隆(2003年〜04年、06年、10年)、オール巨人(2007年〜09年、16年)、上沼恵美子(2007年〜09年、16年)
2回…春風亭小朝(2001年、04年)、西川きよし(2001年、04年)、中川家・礼二(2015年〜16年)
1回…鴻上尚史(2001年)、青島幸男(2001年)、立川談志(2002年)東国原英夫(2009年)、大竹一樹(2010年)、宮迫博之(2010年)、増田英彦(2015年)、岩尾望(2015年)吉田敬(2015年)、徳井義実(2015年)、富澤たけし(2015年)、石田明(2015年)、佐藤哲夫(2015年)、笑い飯・哲夫(2015年)、博多大吉(2016年)

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