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知英、日本で女優活動に打ち込んだ2年間「ひとりの寂しさもあった。強くならなきゃいけない」

 日本で女優活動をスタートしてから間もなく2年になる元KARA知英。その間、ドラマから映画へと活躍の場を広げ、妖怪や暗殺者、父親と体が入れ替わる女子大生など多彩に演じてきた。そして、この秋には主演での初舞台にも挑む彼女が、いまにたどり着くまでの日本での女優業を振り返った。

「自分に負けちゃいけない。人生の敵は自分自身」と日本で学んだことを語る知英(写真:鈴木一なり)

「自分に負けちゃいけない。人生の敵は自分自身」と日本で学んだことを語る知英(写真:鈴木一なり)

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◆「性格が男らしい」とよく言われる

――以前「ラブストーリーに出たい」とのことでしたが、『片想いスパイラル』で実現しましたね。
【知英】 ちょっと変わった片想いでしたけど(笑)。

――性同一性障害で女性に恋する役で。
【知英】 大きなチャレンジだったと思います。見た目も何も全部自分ではないみたいで。髪も短いし、服装も今まで着たことがないハードな革ジャンとか。あと、心は男性という設定だったので、声を低くしたり仕草も男性っぽくしなきゃとすごく気をつけました。

――最初にそのいでたちの自分を鏡とかで見て、どう思いました?
【知英】 男に見えました。「カッコイイかも。ホレる」とマネージャーさんに言われ笑ってました(笑)。

――知英さん自身には男性的な部分はありますか?
【知英】 自分ではよくわかりませんけど、周りのスタッフさんたちに「性格が男らしい」とよく言われます。決断が早いんです。買い物に行っても何をしても。そういうところですかね?

――映画のテーマになっている“片想い”の切なさは経験ないですか?
【知英】 私は片想いをしたことがなくて。相手が私を好きでないと興味が持てないんです。だから、ずっと一方的に好きな人がいるとかはなかったです。でも一度、幼稚園のときにありました。当時の写真を見ると、いつも好きな男の子のそばでベッタリして、うれしそうな顔をしてるんですよ(笑)。その子のほうはクールな顔をしてましたけど。だから、それがたぶん片想い? プラス初恋だったと思います。好きとかはわからなくて、告白はしていません。ただ、すごく気になっていて、その子のことは今でもよく覚えてます。

◆どんな役が来ても「できない」という気持ちはない

――今回の劇中では、表情で見せる演技が多かったですね。
【知英】 そうですね。(『暗殺教室』の)ビッチ先生みたいに激しい動きはなくて、心のなかで悩んで葛藤している子だったので。悲しいのに笑ったり、自分を隠しているから、いろいろな表情を出せたらと思いました。

――冒頭、日本について「程よく他人に無関心なこの国」というナレーションがありました。知英さんもそう思います?
【知英】 無関心というか、私が感じる日本人の文化は謙遜ですね。人に迷惑をかけないようにしたり。「他人に無関心」というのはそういう一面のこともあるのかなと、私は解釈しました。

――日本で女優活動を始めて、この夏で2年になりますね。ハードルの高い役が多かった印象があります。
【知英】 いろいろな役をやりたいから、今回のような心が男性の役もおもしろそうだと思いました。どんな役が来ても「これはできない」という気持ちはなくて。2年間でいろいろ素晴らしい作品に出演させていただけて、本当にラッキーだと思っています。

――でも、乗り越えなきゃいけないことも多かったのでは?
【知英】 自分に負けちゃいけないと、日本にひとりで来て学びました。自分の人生のなかで、敵は自分自身だと。たとえば「今日は疲れたから台本を読まないで寝ちゃおう」とか「今日のレッスンはちょっとサボりたい」とか、そういう誘惑に負けそうなときもあるけど、選ぶのは自分だし。それまでグループにいたから、ひとりだと寂しさもありましたけど、強くならなきゃいけない。あと、一番がんばったのは日本語ですね。

◆取材に来てもらえるか不安だった韓国会見

――最初から今みたいに何の不自由もなく会話できたわけではなく。
【知英】 台詞の練習をするときは、本当に細かいところまで直しました。イントネーションを頭だけ強くして、後ろは弱めにしゃべったり。最初はすごくストレスでした。「なんで私はできないんだろう?」と思って。本番の直前までスタッフさんが横に来て直してくれていたのが、最近は回数が減って「直すところが少なくなってきた」と言われます。コツをつかんできて、少し楽になりました。

――一方、韓国で凱旋会見もありました。
【知英】 まず取材に来てくれるのか不安でしたし、当日もとても緊張していたんですけど、現場で会場をパッと見たら、たくさんの記者の方々がいらしていて「まだ私に興味を持ってくれていたんだ」ってうれしく思いました。それに、KARAを脱退したころの質問はひとつもなくて、映画のことや日本での活動について聞いてくれて。今がんばっていることを取り上げていただけたことがとてもうれしかったです。

――女優業以外にもJYとしての歌手活動や写真集などもあって、体力的にキツイ時期もありませんでした?
【知英】 まだまだ大丈夫です。でも昔、KARAで活動していたころは毎日ダンスの練習をして、激しく体を動かすことは多かったんですけど、息切れをするようなことはほとんどなかったんです。それが今は、アクションの練習をしたりすると、すぐ息が上がったりしています(笑)。

――今の時点で、将来的に目指すものも考えていますか?
【知英】 いつか賞を獲りたいなと思っています。映画の新人賞とか。夢ですけど。これくらいいろいろな仕事をやってきて、自分にご褒美があったら最高じゃないですか。お芝居を認めてもらえたらうれしいです。

――世界に打って出て、アカデミー賞も狙うぐらいに?
【知英】 それだったら最高ですけど、まず日本や韓国などアジアから徐々に。いろいろ身に付けていきたいと思います。
(文:斉藤貴志)

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