NHK総合で4月30日から放送開始される土曜ドラマ『トットてれび』(毎週土曜 後8:15、連続7回)。60年以上にわたってテレビの歴史とともに人生を歩んできた“トットちゃん”こと黒柳徹子の物語だ。若き日の黒柳徹子を演じるのは、女優の満島ひかり。黒柳本人も“百歳の徹子さん”として出演する。
「まさか黒柳徹子さんの役をやることになるとは思いませんでした」と満島。出演依頼を受けた時、「2回断りました。無理、できないですって。再現ドラマになってしまうのが怖かった」という。
ただ、企画の立案者の一人で、演出を担当する同局の井上剛ディレクターや制作統括の加賀田透エグゼクティブプロデューサーらの熱意に心動かされた。「『テレビでもう一度遊びたい』と演出の井上さんがおっしゃって、私もテレビで遊んでみたいと思い、徹子さんが生きてきた人生をちょっとお借りして、現代でどれだけテレビの中で遊べるかやってみようと思いました」。
満島が“若き日の黒柳徹子”を演じることに、黒柳本人も「満島さんが私をやってくださるなら」と快諾したという。黒柳は2011年の連続テレビ小説『おひさま』(ヒロインは井上真央)に、満島が演じた育子の現代の姿として登場したことがある。この時は、満島が『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した際に、「自分の未来を演じる方はあなただけ」と直談判したというエピソードでも知られている。
本作の撮影に入る前に、食事をともにするなどして、黒柳からアドバイスももらった。「黒柳さんがおっしゃっていたのは『(口調が)私、早いだけじゃなくてよく聞こえるの』って。そこは気をつけて演じています。黒柳さんは、人の中にあるきらめき、哀しみ、おかしみを拾い上げて、それに反応する。とっぴに聞こえることもあるけど、すごく面白くて、魅力的なんだと思います。黒柳さんの物まねをしようとするのではなく、彼女の人生を借りて当時の状況を楽しんで、その中から何か伝わるものを生み出せればと思っています」。
何の因果か、黒柳と満島には“共通点”も多い。「4人きょうだいの長女で、構成も一緒。ちょっと目立つお父さんとお母さんに育てられたのも同じだなぁって。徹子さんを演じながら、ふと昔の自分を思い出すことがあります。黒柳さんと私は、全然違うけど、わかるなって思うところがいっぱいあります」と満島。
ドラマは、前半の4回は徹子の青春編ともいうべき、昭和28年、NHKのテレビ放送が始まった年に黒柳が専属テレビ女優としてデビューしてから、フリーになり、トレードマークの玉ねぎヘアが誕生するまでを描く。後半の第5回からは、向田邦子(ミムラ)、渥美清(中村獅童)、森繁久彌(吉田鋼太郎)との交流を中心に描く。
「当時の人たちは皆さん、どこかとぼけているんですよね。全部わかっているのに、あえてとぼける。その背景には戦争の経験があって、あれ以上つらいことはないから、楽しく生きていこうという思いがあって、そこからユーモアが生まれていて、現代が忘れかけている魅力を感じます」。
テレビの草創期と呼ばれた頃の熱気やパワー、自由さへのリスペクトを込めて、本作は型にはまったドラマにせず、歌あり踊りありコントあり、また映像的にもさまざまな試みに挑んでいる。
「黒柳さん、渥美さん、向田ださん、森繁さん。楽しい方ばかりなので、そのパワーを自分たちがどれだけ画面のなかで出せるのか考えた時に、自分たちの力をもって体験していくしかないという気持ちで毎日撮影しています。キャストは、ちょっとした役でも魅力的な人がどんどん出演していて、なかなかテレビで見たことがない方も出てきたり、この人がこんな役をやるの?とかもありますので、楽しんでください」。
「まさか黒柳徹子さんの役をやることになるとは思いませんでした」と満島。出演依頼を受けた時、「2回断りました。無理、できないですって。再現ドラマになってしまうのが怖かった」という。
ただ、企画の立案者の一人で、演出を担当する同局の井上剛ディレクターや制作統括の加賀田透エグゼクティブプロデューサーらの熱意に心動かされた。「『テレビでもう一度遊びたい』と演出の井上さんがおっしゃって、私もテレビで遊んでみたいと思い、徹子さんが生きてきた人生をちょっとお借りして、現代でどれだけテレビの中で遊べるかやってみようと思いました」。
満島が“若き日の黒柳徹子”を演じることに、黒柳本人も「満島さんが私をやってくださるなら」と快諾したという。黒柳は2011年の連続テレビ小説『おひさま』(ヒロインは井上真央)に、満島が演じた育子の現代の姿として登場したことがある。この時は、満島が『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した際に、「自分の未来を演じる方はあなただけ」と直談判したというエピソードでも知られている。
本作の撮影に入る前に、食事をともにするなどして、黒柳からアドバイスももらった。「黒柳さんがおっしゃっていたのは『(口調が)私、早いだけじゃなくてよく聞こえるの』って。そこは気をつけて演じています。黒柳さんは、人の中にあるきらめき、哀しみ、おかしみを拾い上げて、それに反応する。とっぴに聞こえることもあるけど、すごく面白くて、魅力的なんだと思います。黒柳さんの物まねをしようとするのではなく、彼女の人生を借りて当時の状況を楽しんで、その中から何か伝わるものを生み出せればと思っています」。
何の因果か、黒柳と満島には“共通点”も多い。「4人きょうだいの長女で、構成も一緒。ちょっと目立つお父さんとお母さんに育てられたのも同じだなぁって。徹子さんを演じながら、ふと昔の自分を思い出すことがあります。黒柳さんと私は、全然違うけど、わかるなって思うところがいっぱいあります」と満島。
ドラマは、前半の4回は徹子の青春編ともいうべき、昭和28年、NHKのテレビ放送が始まった年に黒柳が専属テレビ女優としてデビューしてから、フリーになり、トレードマークの玉ねぎヘアが誕生するまでを描く。後半の第5回からは、向田邦子(ミムラ)、渥美清(中村獅童)、森繁久彌(吉田鋼太郎)との交流を中心に描く。
「当時の人たちは皆さん、どこかとぼけているんですよね。全部わかっているのに、あえてとぼける。その背景には戦争の経験があって、あれ以上つらいことはないから、楽しく生きていこうという思いがあって、そこからユーモアが生まれていて、現代が忘れかけている魅力を感じます」。
テレビの草創期と呼ばれた頃の熱気やパワー、自由さへのリスペクトを込めて、本作は型にはまったドラマにせず、歌あり踊りありコントあり、また映像的にもさまざまな試みに挑んでいる。
「黒柳さん、渥美さん、向田ださん、森繁さん。楽しい方ばかりなので、そのパワーを自分たちがどれだけ画面のなかで出せるのか考えた時に、自分たちの力をもって体験していくしかないという気持ちで毎日撮影しています。キャストは、ちょっとした役でも魅力的な人がどんどん出演していて、なかなかテレビで見たことがない方も出てきたり、この人がこんな役をやるの?とかもありますので、楽しんでください」。
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2016/04/30