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押井守監督、次回作に意欲「お金集めて持ってきてよ」

 『うる星やつら』『機動警察パトレイバー』『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』『イノセンス』などの作品で知られる押井守監督が、最新作『ガルム・ウォーズ』(5月20日公開)を引っさげ、スタジオ・ジブリの鈴木敏夫プロデューサー、シナリオライターの虚淵玄氏(ニトロプラス)とLINEのライブ配信サービス「LINE LIVE(ラインライブ)」の生配信番組に出演した。先週10日、午後9時35分から生配信された番組の視聴数は102万人を突破する盛況ぶりだった。

押井守×鈴木敏夫×虚淵玄LINE LIVEスペシャルトーク『ガルム・ウォーズ』公開特番を生配信、約102万人超が視聴

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 押井監督の最新作は、クローン戦士・ガルムを軸に、部族の異なる3人の戦士たちの間に生まれる奇妙な連帯と、“ガルムの真実”を探す彼らの旅路を描くSFファンタジー。オールカナダロケ、全編英語で制作された。「日本語版プロデューサー」として名を連ねる鈴木Pは、押井監督と30年以上の交友関係にあり、「Production I.G(押井が拠点を置く制作会社)の石川光久社長から手伝ってほしいと頼まれた」とぶっちゃけた。

 この日の生配信では、虚淵氏が手がけた宣伝コピー「この国が棄てた幻想を、再び。」が初披露され、押井監督は(宣伝コピーが載っている)ポスターをじっと見つめて「いいね。こういう気持ちでつくったから」と大絶賛だった。

 本作の構想に15年を擁した押井監督は「15年の間に、この国からファンタジーという物語が消えた。いま、誰も物語を作ろうとしないんですよね。だから、真正面から物語をやってみようと思ったの。これ以上でかい物語はないんだって思うくらいの。いまの時代って、本当に誰かが物語を必要としてんのかって、最近特に思うんだよ」と押井節で嘆き、虚淵氏も「物語よりキャラクターに一気に比重がいきましたよね」と同調。

 押井監督は「最近のアニメーションを観ているとさ、ストーリーはあるけど、物語が全然ないの。あったとしても力強いものじゃなくなってる。物語って始まって終わっちゃうじゃないですか。皆、嫌なんですよね。ずっとそこに浸ってたい」と観客の嗜好の変化にもかみついていた。

 鈴木Pからは「虚淵さんが書いて押井さんが作るってないの? 押井さんがひとりでやってもおもしろくない。映画は相方が必要」といった提案も飛び出し、押井監督は「もうそういうこと言われても腹立たない(笑)。実は企画があったんだけど立ち消えになっちゃった。あれはあれでやりたい」と、幻の企画の存在があったことを暴露。鈴木Pは「虚淵さんとだったら新しい押井作品ができるよ」とねばり、押井監督も「押し付けられたほうがやる気になるんだよね。お金集めて持ってきてよ」とまんざらでもない様子だった。

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  • 押井守監督最新作『ガルム・ウォーズ』(5月20日公開)虚淵玄氏によるコピーが入ったポスタービジュアル(C)I.G Films

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