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“アンチがいない”濱田岳、老若男女から愛されるワケ

 ハマちゃん(西田敏行)とスーさん(故・三國連太郎さん)の名コンビでおなじみ、人気映画シリーズ『釣りバカ日誌』が連続ドラマ(テレビ東京系)として復活し、主人公の浜崎伝助を濱田岳が演じることが話題になっている。国民的映画であり、西田のイメージが強い作品だけに、否定的な声もあるかと思いきや、「彼ならピッタリ」「違和感がない」と視聴者からも好評だ。最近では、auのCMでの金太郎役がハマりお茶の間にも浸透している濱田。なぜ彼は“アンチ”が少なく老若男女のから愛される存在に成り得たのだろうか?

『釣りバカ日誌』で主人公の浜崎伝助を演じる濱田岳 (C)ORICON NewS inc.

『釣りバカ日誌』で主人公の浜崎伝助を演じる濱田岳 (C)ORICON NewS inc.

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◆上半期『タレント別テレビCM露出量』の男性1位に!

 濱田は子役出身で意外と芸歴も長く、以前から“演技派”“個性派”の俳優として注目されていた。イケメンではないが、人懐っこい愛嬌のあるルックスで様々な役柄をこなす濱田だが、そのほのぼのとした外見とは違い、役者に懸ける情熱と本気度にはかなり真剣なようだ。

 自らの性格を“小心者”と語る濱田が、俳優として身を立てる決心をしたのは16歳。ドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)への出演を決めたときだ。「“金八”は2クール。私立の学校で半年学校に行かないというのは、受け入れてもらえなかった。一般的な“学生”の道を諦め、芸能界で生きていくのか? 選択を迫られ、結構悩みました」と約6年前にORICON STYLEのインタビューで心境を明かしていた。葛藤の末、俳優の道を選んだ濱田の“役者魂”は遺憾なく発揮され、映画『海猿』や『永遠の0』、大河ドラマ『軍師官兵衛』など、そうそうたる人気作品で脇を固めることになる。

 また、木村拓哉主演のドラマ&映画『HERO』では、新作になってから登場した新キャラながら、常連役のように作品に溶け込ませる演技力を見せた。さらに、伊坂幸太郎原作、堺雅人主演の映画『ゴールデンスランバー』では、主人公を助ける超人的な身体能力を持つ連続殺人犯として登場し、柄本佑・時生兄弟や波岡一喜といった同世代・同系統の個性派俳優が演じれば、とことん暗く怖い殺人鬼になっただろう役柄を、濱田はどこか“コミカル”で“明るい”殺人鬼に仕立て、その実力のほどを印象づけた。

 そうした濱田の演技力や、持ち前の“憎めない”キャラは、ドラマや映画のみならず、金太郎に扮したauの「三太郎シリーズ」にも見られるように、CMの世界でも十分に発揮される。先日発表された『タレント別テレビCM露出量上位10人』では、上戸彩に次ぐ第2位で、男性としてはauのCMで共演する松田翔太や桐谷健太を抑えて、堂々の1位。自身のトレードマークでもある“八の字眉”や愛嬌のある外見に関しても、「イケメンブームの世の中ですので、僕はいづらいです(笑)」としながらも、「“濱田岳”にしかできないことをやる。これが、プロとして人前に出る人間かなと思っています。誰かと自分を比べたりするよりも、僕がもっと“僕らしく、表に出るべき”だと思います」と持論を放ち、自信のほどをうかがわせた。

◆自分を貫き通した結果、幅広い演技力に繋がった濱田岳

 プライベートでも、2011年にモデルの小泉深雪と“デキ婚”。年齢差9歳、身長差19センチ(ともに妻のほうが上)の凸凹婚ともいわれたが、現在は一児の父であり、公私ともに絶好調ともいえる濱田。これまでは“4番手・5番手”といった脇役、バイプレイヤーのイメージが強かったが、ここにきてついにゴールデンタイムの連続ドラマの主役、それも国民的映画である『釣りバカ日誌』の主役を掴んだ。キャスティング側も、ある程度“冒険”意識があったのかと思えば、同作の朝原監督が「平成の“ハマちゃん”として濱田くんほどふさわしい俳優はいないでしょう」と大絶賛。内容も、ハマちゃんの若いころを描くことで、いわゆる“焼き直し”や“二番煎じ”ではなく、意欲的な作品としても期待できそうだ。

 前述のインタビューでも、「(自分の)身の丈に合った行動を重ねていくことで、自分らしさを育てたい。背伸びをして、それが消えてしまうのは嫌だから。自分らしく、死ぬまで“濱田岳”でいたい」とあくまで自分を貫き通す決意を語っていた濱田。そうした真摯な姿勢が、『HERO』の嫌味なエリートからオタクっぽい役までこなす幅広い演技力にも繋がり、ドラマや映画で重宝される理由にもなっているのだろう。この“新生”『釣りバカ日誌』で濱田が、国民的俳優となる日は近いのもしれない。

(文:五目舎)

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