先週末の東京・国立競技場公演を体調不良で中止していたポール・マッカートニー（71）が、十分な演奏ができるまでに体調が回復しないため、21日の日本武道館公演と24日の大阪・ヤンマースタジアム長居公演を含めた全公演を中止することが20日、わかった。

　17日の公演延期と共に「ウイルス性炎症」による体調不良が発表されていたが、以降も回復せず、きのう19日に医師から引き続き静養に専念すべきとの診断を受けたという。その後、アーティスト側、招へい元および日本公演主催各社で協議を重ねた結果、ここで無理をしてステージに立つよりも、本人の完全な体調回復を最優先すべきと判断し、全公演の中止を決定した。

　ポールは「昨年11月、ここ日本で素晴らしい時を過ごして以来、また演奏できることをとても楽しみにしていました。国立競技場に続いて、今後の公演も中止することは、僕にとっても非常に残念です」と無念さをにじませ、「日本のファンの皆さんからの愛、励ましのメッセージと理解に感謝しています。みなさんにまた近いうちに会えることを信じています。愛を込めて」とコメントしている。

　今後については、本人の希望もあり、早期再来日公演の実現に向けて協議していくとしている。また、チケットは22日から6月9日まで、購入先で払い戻しをする。