タレントのクリス松村が29日、東京国際フォーラムで行われた『映画公開記念「くじけないで」と柴田トヨの世界』オープニングスペシャルイベントに出席した。今年1月に101歳で亡くなった詩人・柴田トヨさんの半生を描いた同作にちなみ、自身の半生を振り返ったクリスは、「ここに至るまでは色んなことがあった」と芸能界入りまでの苦労を明かした。

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　小学生時代にイギリスに留学していたクリスは、「学校では常に一番で飛び級とかもして優秀な子どもで、周りの環境もエリートなので自分もこういう人生しかないと思っていた」と回顧。一方で、日本に戻ったクリスはイギリスの教育との違いに戸惑ったと話すと、「初めて屈辱を味わった。自分は一生懸命やってるけど、点数で判断されて…。それから『勉強やらない！　芸能大好き！』っていう風に変わっていった」と人生の転機を明かした。

　心機一転、芸能活動をスタートさせたクリスだが、「芸能界に入っても『キャー！』って一声あげるまで、親のことを気にして、周りを気にしていた」と振り返るも、トヨさんの詩に出会い、「つらいことをつらいって思わないように生きようと思った。それが自分を育てるための人生の免疫」と心境の変化を明かした。

　きょう29日から11月17日まで同所で開催される同展は、公開に先立って映画キャストや関係者が揮毫（きごう）したトヨさんの詩、撮影風景の写真、撮影に使用された小道具などのほか、トヨさんの愛用品など約100点を展示。イベントでは、トヨさんの息子・柴田健一氏も同席。クリスは健一氏が語るトヨさんとの思い出話に真剣に耳を傾けていた。