女優の杏が2日、東京・渋谷のNHK放送センターで行われた9月30日スタートのNHK連続テレビ小説『ごちそうさん』（毎週月〜土　前8：00　総合ほか）の試写会後、会見を行った。現在放送中の朝ドラ『あまちゃん』では、東日本大震災が起きた日の物語が進行中だが、杏は「（『ごちそうさん』では）時代も100年さかのぼって、明治、大正、昭和と違った意味での激動の時代、物語をお見せできたらいいなと思っております」と見どころをアピールした。

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　『ごちそうさん』は、東京の洋食屋の娘として生まれ、小さいときから食いしん坊なヒロイン・め以子の半生を描く物語。おいしいものを目いっぱい食べて育っため以子が、大正ロマンを満喫していた女学生時代に出会った、大阪生まれの大学生・西門悠太郎に惹かれ、結婚。嫁ぎ先の大阪で、食文化の違いや姑、舅、小姑たちとの関係に苦心しながらも、妻として、嫁として、母として成長していく姿を描く。

　『あまちゃん』は、ヒロインが海女になったり、アイドルになったりする話だが、『ごちそうさん』のヒロインは「そのへんにいるおばちゃん」（脚本の森下佳子氏）になるとのこと。

　杏は「第1週に出てくるんですが、当時はイチゴをイチゴと呼ぶことさえ知らなかったり、ガスなんてないし、電気も水道もやっと出てきたような時代。その中で育まれていく人間関係というものを現代の私たちが観て、私たちが忘れかけているものをもう一度、素敵だな、大事にしていきたいなと思うようなメッセージを受け取って、（ドラマに出てきた料理などを）お腹がすいたら食べたいな、誰と食べようかな、誰に食べさせようかなと思いながら観ていただけたら」と作品への思いを語った。

　会見には幼少期のめ以子を演じた子役の豊嶋花（6）、め以子の母・イク役の財前直見、脚本の森下氏、制作統括の岡本幸江氏も同席。花ちゃんは「私も食いしん坊だったので、め以子役はぴったりだったと思います。ごちそうさんでした」とあいさつして会場を和ませていた。